しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

エンデュアランス号漂流 アルフレッド・ランシング 山本光伸訳 新潮文庫

2013-07-05 | ノンフィクション
本書は10年位前に上司から貰ったもので「リーダーシップの本」としてビジネス書的に話題になっていたのは知ってたりしていました。
「読めば面白いんだろうなぁ」とは思っていたんですがなんだか手がつかず今まで読んでしませんでした。

無人島に生きる16人」を読んだら解説で椎名誠氏が本書のことを紹介していて「これも何かの縁だろうなぁ」ということで読みだしました。
力作で読み終わるのに1週間かかりました。

なおこの本は写真家の星野道夫氏が強く進めて邦訳・出版が実現したとのことです。

内容(裏表紙記載)
1914年12月、英国人探検家ジャクルトンは、アムンゼンらによる南極点到達に続いて、南極大陸横断に挑戦した。しかし、船は途中で沈没。彼らは氷の海に取り残されてしまう。寒さ、食料不足、疲労そして病気・・・・・・絶え間なく押し寄せる、さまざまな危機。救援も期待できない状況で、史上最悪の漂流は17ケ月に及んだ。そして遂に、乗組員28名は奇跡的な生還を果たす----。その旅の全貌

読みだしてすぐ「今の気分はノンィクションじゃなくフィクションだなぁ...」とちょっと後悔しましたが今年は読みだした本はとにかく最後まで読もうと決めているので読み切りました。

内容は裏表紙記載のとおりで、南極圏で遭難している話なんですがなんだかすごすぎてイメージがうまく湧かない。
全編「すげぇなぁ」という感想。
とにかく生き延びるということへの執念があれば人間って強いんだなぁということは感じました。
ペンギンやらアザラシを殺して食いまくりますが、28人でもこれだけ食いまくるんだから、人がある程度集まったら野生動物などひとたまりもなくなりそうだなぁというような感想を持ちました。

1部から5部まではわりと淡々と展開するのですが、最後、6人が助けを求めに行くあたり(第6部、第7部)からラストは一気にクライマックスが来る感じで息詰まる迫力でした。

「感動??」という感じで読んでいたのですが、人間社会との関わりがやっと出てきたところであらためて「ジーン」ときました。
やっぱり感動する作品な気がする。

「シャクルトン」はリーダーとして立派なんでしょうが、「リーダーシップ」の本的な読み方はちょっと邪道なんじゃないかと思いました。

ひたすら自然の驚異とそれに立ち向かう人間の弱さと意外な強さを味わう作品じゃないかと感じました。

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