酒造コンサルタント白上公久の酒応援談 

日本文化の一翼を担い世界に誇るべき日本酒(清酒)および焼酎の発展を希求し、造り方と美味さの関係を探究する専門家のブログ。

官能審査

2017-06-29 11:46:54 | 総合
官能審査とは人間の五感をセンサーとして使ったものの評価方法である。人間でしか分からぬ事項の評価方法である。人間がセンサーであるからセンサーとしての信頼性はどうなのか。極論する人は人間は嘘をつくから官能評価は信頼できないともいう。人間が嘘をつくという前提に立って行われるのが官能審査でやり方は色々だ。
直近相談を受けたのがこの評価正しいのですか?だ。出品酒と送られてきた評価を見るとどうしてこんな評価になるのかあまりにもセンサーとしての性能の悪さが気になった。このような製造技術及び品質審査の官能審査の基本は訓練された審査員が行う(好き嫌いなら誰でもいい)。審査員は正確な認知と的確な言葉で評価しなければならない。送られてきた評価にアセトアルデヒド臭、ジアセチル臭、焦げ臭・・・などその酒ではまったく認識できないものがネガティブ指摘が多数。筆者はこれらの臭いには若いものに負けない感度を自負している。悲しくなるレベルの審査である。
こういう??誤審査を防ぐため複数の審査員が合議で審査する方法がある。ワインやIWCの日本酒部門の審査では取り入れている。呉審査する審査員は次は呼ばれない。審査員も審査されているという緊張感がある。出品者は命がけ、審査員も自分の首をかける気構えが必要だ。

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