shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Here Comes The Sun / Paul Simon & George Harrison

2018-11-30 | George・Ringo
 数日前からポールの2018日本公演ブートがドドーン!と届き始め、ようやく “ポール・ロス型”燃え尽き症候群から再起しつつあるのだが、今日はジョージの命日(←日本時間では30日の早朝だった...)ということで、ポールはポールでもマッカートニーではなくサイモンの方とジョージとの共演を取り上げようと思う。
 これは1976年にポール・サイモンがホストを務めていた「サタデーナイト・ライヴ」というテレビ番組にジョージがゲスト出演した時に2人でデュエットした時の映像で、ギターはもちろんのこと、ハモるパートもすごく息が合っててめっちゃエエ感じ(^.^) しかも演奏曲が「Here Comes The Sun」と「Homeward Bound」という “アコギの神曲” みたいな2曲なのだからこれはもうたまりまへん(≧▽≦)  この S&H(?)コンビのアコースティック・セットでもっともっと色んな曲を聴いてみたいと思わせてくれる心温まる演奏だ。
Paul Simon & Goerge Harrison- Here Comes The Sun


 尚、テレビで放送されたのは上記の2曲だけだが、撮影の休憩時間に2人が「Bye Bye Love」と「Rock Island Line」を演奏していたのをその場にいたオーディエンスが録音したという貴重な音源が コレ↓。
Bye bye love - GEORGE HARRISON AND PAUL SIMON

rock island line (george harrison_paul simon) unreleased rehearsal s n l 1976


 私が持っているのは「Saturday Night Live 1975-1978」という 2枚組DVD-Rで、ライトハウスのギフトで貰ったものだが、21世紀に入ってからの再放送から収録しているため70年代の放送のわりに画質が良くて気に入っている1枚だ。ジョージとの共演以外ではサイモンが七面鳥の恰好(笑)で歌う「Still Crazy After All These Years」も必見だ。

【おまけ】ポール・サイモンが2014年に米TBSテレビの「CONAN」に出演してジョージの思い出を語っているシーンがYouTubeにアップされているが、ケッサクなのはジョージの大邸宅フライアー・パークに関する話のくだりで(3:15~)、庭に置いてある巨大な石を見たリンゴが “あれ何なん?” と尋ねたのに対してジョージが “ポールが新作「Standing Stone」の宣伝に送り付けてきたんだ。” と答え、リンゴが “俺んとこには送ってこなかったぞ。” と返したというエピソードに大笑い(^.^)  ジョージのユーモアのセンスってホンマに最高ですな...
Paul Simon's Memories Of George Harrison - CONAN on TBS

ブルーレイ・オーディオで聴く「ホワイト・アルバム」

2018-11-26 | The Beatles
 最近になってボチボチ届き始めたポールのブートを取っかえ引っかえ楽しみながら、その合い間を縫って「ホワイト・アルバム」のスーパー・デラックス・エディションやら届いたばかりのポールのインド盤やらを聴いて “ポール・ロス” の空しさに何とか耐え凌いでいる今日この頃だが、そんな中でも一番インパクトが強かったのが「ホワイト・アルバム」に付いていたブルーレイ・オーディオ・ディスクだ。
 私はSACDやら5.1chサラウンドやら何ちゃらロスレスやらといった新しいテクノロジーには無関心でこれまでずーっとスルーしてきており、1年ほど前に重い腰を上げてビートルズのハイレゾ再生に手を出したてはみたものの、日々のリスニング比率で言うと95%以上はやっぱりアナログ・レコードで、大枚を叩いて買ったDENONのDACも全く出番がなくて埃をかぶっている有り様だ。
 今回の「ホワイト・アルバム」に関しては 6CD+Blu-ray の「スーパー・デラックス・エディション」とアナログ2枚組LPを買い、毎日少しずつ聴きながら “やっぱりアナログの音はエエのぉ~(^.^)” と喜んでいたのだが、一通り聴き終えて最後に残ったのが問題のブルーレイ・オーディオ・ディスクだった。説明には “Blu-rayオーディオには、アルバム本編の2018年ステレオ・ミックスと、新たにオリジナル・アナログ・テープからダイレクト・トランスファーしたモノ・ミックスのそれぞれハイレゾ音源、そして5.1chサラウンド・ミックスのDTS-HDマスターオーディオとドルビーTrueHDをまとめて収録しています。” とあるが、悲しいことに「DTS-HDマスターオーディオ」とか「ドルビーTrueHD」とか言われても何のこっちゃサッパリ分からない。いや、そもそもブルーレイ・オーディオ自体が初めてなので、どーやって再生すればいいのかすら分からないというのが現状だ。
 しかしせっかくお金を出して買ったのだし、多分音はめっちゃ良いだろうから何とかしてアンプに繋げて聴いてみたい。そこで“ブルーレイ・オーディオ 再生方法” でググってみたところ、どこを見ても “BD再生ソフトが必要” と書いてあったので、とりあえず「4Videosoftブルーレイプレーヤー」とかいうソフトの30日間無料お試し版をダウンロード。久々の出番となったDACとパソコンを繋いでいよいよ音出しだ。
 果たして上手く鳴ってくれるのか... とドキドキしながらパソコンにディスクを入れ、プレーヤーソフトを起動してディスクを読み込むと画面がホワイト・アルバム仕様に変わり、例のジェット音が聞こえてきた。“やった! これでブルーレイ・オーディオが聴ける...(^.^)” と喜んだ次の瞬間、それまで聴いたことがないような物凄い音がスピーカーから迸り出てきた。凄まじい重低音がドッ!ドッ!ドッ!とリスニングルーム全体を地鳴り鳴動させ、まるでポールが目の前で歌っているかのような錯覚に陥るほど生々しいヴォーカルが飛び出してきたのだ。
 驚いた私はその場で再生を一時停止し、CDプレーヤーに同じ音源のSHM-CDを入れてプリアンプで入力切り替えしながら比較試聴してみたのだが、ハッキリ言ってこれはもう全く比べものにならない。例えるなら両国国技館のアリーナ最前列と、名古屋ドームのスタンド2階席最後列くらいの差がある。一旦ブルーレイ・オーディオ(←厳密に言うと96kHz/24bitのリニアPCMステレオ)の音を聴いてしまうともうアホらしくてCDなんか聴けない、と言わざるを得ない。とにかく音が圧倒的に近く、一つ一つの音はどこまでもクリアー。重低音を最重要要素としながらも、雄大な音場の中で音楽が目の前に厳として屹立しているのだ。いや~、コレはホンマに凄いですわ(≧▽≦)
 次にオリジナルLPのモノミックスも聴いてみたのだが、こちらは先の新ステレオミックスほどの違いはない(←とは言え、CDよりはこっちの方が良い音なのは間違いないが...)。これはジャイルズ・マーティンによる新ステレオミックスの凄さを逆説的に証明しているとも言えるわけで、50年も前の音をオリジナルの雰囲気を壊すことなく(←ココ重要!)まるで昨日録音されたかのような生々しいサウンドに仕上げたジャイルズの仕事ぶりは大いに称賛されて然るべきだと思う。この人ホンマに有能やわ。
 ビートルズのこのプロジェクトは来年「アビー・ロード」、再来年「レット・イット・ビー」の発売50周年記念盤発売へと繋がっていくと思うが、ブルーレイ・オーディオに一歩踏み出した今となってはもう何でもこいの心境だ。まだ「5.1chサラウンド・ミックスのDTS-HDマスターオーディオとドルビーTrueHD」とやらは未体験なので、5.1chサラウンド・システムの導入を真剣に考える時が来たのかもしれない。来年消費税が上がる前に装置を買い揃えねば...

映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観にいってきた

2018-11-18 | Queen
 ポールが日本を離れて10日が経ち、予想できたこととはいえ、ポール・ロスがハンパない。両国~名古屋に遠征した夢のような1週間があまりにも楽し過ぎた反動か、何かこう心にポッカリ穴が開いたような感じなのだ。ポール・ロスを少しは癒してくれるであろう来日公演ブートはまだ予約段階だし、名古屋から帰った日に届いた「ホワイト・アルバム」は中身が濃すぎて(←内容も音もホンマに凄いですわ...)まだまだブログに書けるほど聴き込めていない。
 そういうワケで、大袈裟ではなく“燃え尽きた... 真っ白な灰に... ”と、まるであしたのジョーのラストシーンみたいな心境で毎日を過ごしていたのだが、3日ほど前にテレビで偶然クイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」のCMを見て、“へぇ~クイーンの映画か... それにしても役者さんめっちゃ似とるやん...” と興味を引かれ、ポール・ロスで落ち込んだ気分の転換に、久々に(←「エイト・デイズ・ア・ウィーク」以来2年ぶり...)映画館に観に行くことにした
映画『ボヘミアン・ラプソディ』最新予告編が世界同時解禁!


 私にとってのクイーンは、ビートルズを別格とすれば、レッド・ゼッペリンと並ぶフェイヴァリット・グループで、オフィシャル以外のいわゆるブートレッグだけでCD棚が1段全部埋まってしまうのもこれら3大バンドだけである。しかもビートルズとゼップが後追い体験だったのに対し、クイーンに関してはシングルの「ボヘミアン・ラプソディ」からほぼリアルタイムでバンドの歩みを見ることが出来て本当にラッキーだったと思っている。そんなクイーンの映画が、今回は「エイト...」の時と違ってシネマサンシャイン大和郡山という近くの映画館でやっているというのだからこれを見逃す手はない。
 ネットで予約しようと劇場HPを見ると IMAX という、聞いたことないけど何か凄そうなテクノロジーで観れるとのことなので期待が膨らむ。「エイト...」の時にも思ったが、音楽映画は大画面大音響で見るに限るのだ。しかもラッキーなことに今回は誕生月割引で400円引き、更に誕生日に行ったのでタダでポップコーンとソフトドリンクのセットが貰えてめっちゃ得した気分だ。
 ブライアン・メイのギターが奏でる20世紀フォックスのテーマ曲で幕を開けるこの映画は期待を裏切らない素晴らしい出来で、2時間25分という長時間にもかかわらず、画面に惹きつけられっぱなしだった。中でも一番印象的だったのはメンバー4人が本物にソックリなことで(←特にブライアン・メイはコワイくらいに似てた...)、容姿だけでなく喋り方や仕草のひとつひとつまに至るまで、生き写しと言ってもいいくらいソックリなのだ。役者さんの役作りの努力を考えると、それだけでもお金を払って観る価値があるなぁと思った。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』メイキング映像「フレディになるまで」

映画『ボヘミアン・ラプソディ』メイキング映像「クイーンになるまで」”本物”ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーらも絶賛!


 話の展開としては、主人公であるフレディの心の葛藤(←特に性的マイノリティであることや移民であることの負い目や父親との確執など...)や、富や名声をもってしても逃れることができない彼の孤独感が色濃く描かれており、フレディ・マーキュリーという稀代のスーパースターの人間臭い一面にスポットを当てながら、それら全ての要素が収斂して感動的なラストのライヴ・エイドのシーンへと繋がっていくというもの。極論かもしれないが、ラスト20分のためにこの映画があると言っても過言ではない。
 厳密に言うと75年のUSツアーの場面で「ファット・ボトムド・ガールズ」(1978)が使われていたりとか、南米コンサート(1981)の観客のノリの凄さにインスパイアされて「ウィー・ウィル・ロック・ユー」(1977)が生まれたとか、ライヴ・エイド(1985)の前にフレディがメンバーにエイズのことを打ち明けた(←実際は1987~1988年頃?)とか、色々と時系列的に辻褄が合わないところもあるにはあるが、そういう重箱の隅をつつくような見方をするのは野暮というもの。この映画をドキュメンタリー作品としてではなくエンターテインメント作品として考えれば全く問題ない。特に「ウィ・ウィル・ロック・ユー」の誕生シーンは必見だ。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』本編映像「ウィ・ウィル・ロック・ユー」はこうして誕生した!


 それと、ラスト20分間のライヴ・エイドのシーンも鳥肌モノ。リアルタイムでテレビにかじりついて見たのを今でもよーく覚えているし(←演奏途中でCMを入れたり、見たくもない邦楽アーティストの演奏を入れたりするフジテレビの糞演出に殺意をおぼえた...)、その後ビデオやDVDで何十回何百回と見ているが、メンバーになりきった役者さんの動きが一挙手一投足まで当時のステージそのまんまでビックリ。しかもピアノの上に置かれたペプシとかステージ脇の裏方さんのいる位置とかまでそっくりそのまま再現されており、細部まで徹底的に拘るこの映画の作り込みの凄さに唸ってしまった。
Live Aid | Bohemian Rhapsody (2018) - scene comparisons


 私にとってのビートルズの一番の魅力は、幅広い音楽性を武器にキャッチー&メロディアスにロックする、という一見簡単そうでいて実はとても難しいことをさらりとやってのけるところにあるのだが、その点においてビートルズに一番近い位置にいるのがクイーンだ。そんなクイーンの音楽の魅力が一杯に詰まったこの映画、いずれDVD化されるのは間違いないが、今のうちに大画面&大音響で観ておかないと絶対に後悔すると思う。今度の3連休にもう1回見に行こうかな...(^.^)

Na Na Na Na Nagoya!!!

2018-11-11 | Paul McCartney
 あの衝撃的な両国ライヴのコーフンも冷めやらぬまま、ポールを追いかけて今度は名古屋に遠征だ。どーしても抜けられない朝のミーティングを済ませてすぐに早引けし(←毎回このパターンやな... ホンマにこんな仕事早よ辞めたいわ)超強行日程で名古屋に向かう。近鉄特急の遅れのせいで京都駅では猛ダッシュを余儀なくされ、何とかギリギリ新幹線には間に合ったが(←改札出てあの長~い階段を駆け上がってのぞみに飛び乗るまでたったの1分...・_・;)、両国遠征の疲労が残る両脚は早くもパンパンだ。
 名古屋駅で降りて地下鉄に乗り換え、そのままナゴドに直行する。駅を降りてドームへ向かう道はまだお昼前なせいか人影もまばらで “しめしめ、今度こそ余裕でグッズが買えるぞ(^.^)” とほくそ笑む。しかし売り場に着いてみてビックリ。全く最後尾が見えないくらい延々と人の列が続いているのだ。まだ販売開始まで1時間もあるというのに、ポールのファンはホンマに筋金入りの猛者ばかりだ。
         

 結局販売開始から40分たってようやく売り場に辿り着き、両国では売り切れで買えなかったリトグラフ(←今回は名古屋Ver.)とパーカーのL(←どうやら売り切れ寸前だった模様... アブナイアブナイ)を首尾よくゲット。赤い法被はまたしても即完売とのことで買えなかったが、それ以外はナゴTやマグカップなど、狙っていた物は全て買うことができて一応満足だ。
         

 グッズを購入してから夜の開演時間までかなり時間があったので、その筋では有名なアビーロードという喫茶店に行こうと思っていたのだが、念のために電話してみるとマスターもナゴド参戦のため14時に店を閉めるとのこと。う~ん、残念(>_<) 聞くところによるとビートルズ・ファンにとっては聖地のようなお店らしいので又次の機会を楽しみにしよう。
 リトグラフを持ったままウロウロするわけにもいかないので、とりあえず名古屋に戻って一旦ホテルにチェックインする。両国の時と同じくこの日もモーレツな暑さで汗だくになっていたので、シャワーを浴びて “リフレッシュする”(笑) せっかくなので買ったばかりのナゴドTに着替えてホテルを出る。途中ミソカツカレーを食べて腹ごしらえを済ませ、再びナゴドへ向かう。
 もう18時を回っているせいか駅からナゴドまでの通路は物凄い人の数で、もみくちゃになりながら入場。私の席は3塁側内野席の中段だったが、ちょっと横すぎてステージ後方のスクリーンが見えにくい。やっぱり正面から見れるアリーナにすればよかったかなとも思ったが、大型スクリーンもあることだしポールがちゃんと見れたらエエか。次は絶対にVIP取ったるぞ!!!
         

 座席にはアンコールに登場した時のポールへのサプライズ用お面(?)が貼り付けてあり、説明を読んでも最初は何のことかよく分からなかったのだが、実際にその時がきてみてアリーナ席が日の丸になっているのを見てなるほどと納得。しかも翌日家に帰ってネットを見て知ったのだが、バックネット裏あたりの座席には赤白黒の3色で大きく JAPAN LOVES PAUL の文字が浮かび上がるという仕組みだったのにはビックリ(゜o゜)  確かに今現在世界で一番ポールを愛してるのは間違いなく日本のファンではないかと思う。
#FreshenUpTour in Nagoya, Japan


 18時50分を過ぎていつもとは違うプレ・ショウ・ミュージック&フィルムが終わると場内のヴォルテージは一気にヒートアップ。いよいよポールがナゴドに降臨だ。いつものように「ア・ハード・デイズ・ナイト」での幕開けだったが、嬉しかったのは2曲目で両国とは違う「ジュニアズ・ファーム」が聴けたこと。ポールはライヴのセトリを微妙に変えてくることが多いので複数回の参戦はマストだと改めて実感した。両国からのセトリ変更曲としては他にも「オール・マイ・ラヴィング」⇒「キャント・バイ・ミー・ラヴ」と「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」⇒「バースデー」があったが、特に今回4公演の中で名古屋でしか演奏されなかった「バースデー」は、アンコール1曲目を「イエスタデイ」か「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」だと決めつけて油断(?)していた私にはビッグ・サプライズ! しかもこの曲を生で聴くのは初めてだったこともあってめちゃくちゃコーフンしてしまった(^o^)丿
Paul McCartney live at Nagoya dome 2018 ~ birthday


 嬉しかったと言えば、両国の短縮版セトリでカットされていた「フー・ケアズ」、「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、「レット・エム・イン」、「メイビー・アイム・アメイズド」、「ヒア・トゥデイ」、「エリナー・リグビー」の6曲が聴けたのも大きい。特に今回のライヴの目玉のひとつだった生ホーン・セクション入りの「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、「レット・エム・イン」の2曲はまさに圧巻の一言で、「レディ・マドンナ」(←曲に合わせてノリノリでダンスするホーンズが最高!)、「オブラディ・オブラダ」、「アビーロード・メドレー」といったライヴ定番曲でも “生ホーン” の圧倒的な存在感を存分に堪能させてもらった。
Paul McCartney live at Nagoya dome 2018 ~ lady Madonna


 ポールのライヴにおいて音楽以外の楽しみと言えば現地の言語がポンポン飛び出すその軽妙洒脱なMC だと思うのだが、日本公演では何と言ってもお約束の “方言MC” に期待が膨らむ。過去にも「カエッテ キタバイ」(2013福岡)や「ホナ イコカ」(2013大阪)、「ホナ イクデ」(2015大阪)などが記憶に新しいが、プロフェッショナル・エンターテイナーのポールは今回もちゃーんとやってくれました(^.^)  私の事前の予想では「〇〇だがや(or だがね)」と「でらぁ」の2つが出ると睨んでいたのだが、どちらもズバリ的中(笑) ライヴ前半は方言MC(?)が全く出なかったので “楽しみにしてたのに名古屋弁ないんかな...” と少し不安だったのだが、中盤を過ぎて新曲の「ファー・ユー」を紹介する時に「シンキョク ダガヤ!」とコテコテの名古屋弁が炸裂し会場は大喜び。ポールのライヴはこのアットホームな雰囲気がエエんよね。
Paul McCartney LIVE at Nagoya Dome 2018-11-8 - Fuh You


 今回のライヴに備えてデジカメを最新式のに買い替えた話は前に書いたが実はコレが大失敗で、最初は調子よくパシャパシャ撮っていたのだが「キャント・バイ・ミー・ラヴ」の時にどこか変なボタンを押してしまったらしく、画面がワケの分からん“ヒストグラム”っていうものに変わってしまって元に戻らない。この日のために買ったのにこれでは全く意味がないではないか! ゴテゴテとしょーもないボタン付けやがって、このクソが!とデジカメを叩き壊したい衝動に駆られたが、怒っていてはせっかくのポールのライヴが台無しになってしまう。私は気持ちをスパッと切り換え、写真撮影をやめてライヴを楽しむことに専念することにした。
 そこで初めて気付いたのだが、スタンド席から見ていてアリーナのノリが過去に体験した京セラや両国よりもおとなしめに感じられ、曲と曲の間でやや静まり返る時があるということ。よーし、それなら両国のノリで思いっ切り叫んでやるぞと心に決めて虎視眈々と機を窺っていたところ、例の「オブラディ・オブラダ」のシンガロングが終わった後で少し静かになったので、ポールに届けとばかりに渾身の力を込めて「サイコー!」と叫ぶと、何とポールが「デラ サイコー」と返してくれたのだ。多分タイミングがたまたま重なっただけだとは思うが、それでも自分的にはもうビックリするやら嬉しいやらで、話のネタとしても最高の思い出になった。ブートが出たら又じっくり確認してみよう(^.^)
 そして今回のナゴド・ライヴで忘れてならないのが「ヘイ・ジュード」だ。前半部分はいつものように進行していたのだが、後半の“ナナナッナ~♪”コーラスのパートで “Na na na na Nagoya !!!” とポールが叫んだのには本当にビックリ。セトリやMCは大体想定の範囲内だったが、さすがにこんなアドリブは予想できなんだ。これからはこの曲を聴くたびに名古屋を思い出しそうだ。
NA NA NA NAGOYA〜ポールマッカートニー


 それと、ライヴが終わった後、スクリーンに大写しになったポールの手には何とドアラが... う~ん、面白すぎる...(^.^)  来年は中日ドラゴンズを応援したくなってきたぞ。名古屋ってでらー最高だがや。
              

 そんなこんなで最後の最後まで見どころ満載のナゴドのコンサートが終わったのは21:30。帰りは大混雑が予想される地下鉄は避け、20分ほど歩いて(←夜風がめっちゃ心地よかった...)大曾根駅からJRで名古屋のホテル(←agodaで見つけたニュー松竹梅ホテル、コスパ最強でした...)に戻った。あ~楽しかった(^.^)
 翌朝早くホテルをチェックアウトし、駅構内のお店で鶏南蛮きしめんを食べて名古屋を満喫してから大雨の中を近鉄のアーバンライナー(←見た目はカッコエエけどコンセントすら無いポンコツでガッカリ... 普通の近鉄特急にすればよかった...)で奈良に戻るとラッキーなことに雨はすっかり上がっていた。“両国といい、名古屋といい、ホンマに最高のライヴ遠征やったわ (^o^)丿” とルンルン気分で家に帰るとアマゾンからデカい箱が届いていた。“こんな重たいモン注文した覚えないけど、一体何やろ?” と訝しく思いながら箱を開けると中から出てきたのはホワイト・アルバムのスーパーデラックス・エディションだった(笑) 何から何までビートルズ一色に染まった我が人生に一片の悔いなしだ。
 ポールも76才ということでライヴを見るまでは体調面が少し心配だったが、実際にそのステージを観ると前回の来日の時よりもむしろ声は出ていたように思うし、その軽やかな動きも相変わらず健在で、特に両国でもナゴドでも見せてくれた2段モーションのバンドオンザランキック(?)はとても70代とは思えないシャープさだった。“ユウゲン ジッコウ” を貫くポールのことだから、“マタ アイマショウ” の約束通りに2年後の2020年ぐらいにまた日本へ来てくれそうな気がするが、その時はひょっとすると新国立競技場あたりでやってくれるかもしれない。
2018.11.8ポール・マッカートニー名古屋公演

ドスコイ、ドスコイ... ゴッツァンデス (^o^)丿

2018-11-07 | Paul McCartney
 待ちに待った11月5日がやってきた。仕事を午前中で早引けして昼飯も食わずに京都からのぞみに飛び乗り、両国に着いたのは午後4時過ぎ。両国駅を出て国技館に向かうと「ポール・マッカートニー」や「新譜エジプト・ステーション」と書いたカラフルなのぼりがいっぱい立っていて、いやがうえにもテンションが上がってくる。
     

 人混みをかき分けてグッズ売り場に向かうとめちゃくちゃすいていてちょっと肩透かしを食った感じ。まるで “ツワモノどもの夢のあと” 状態で、当然ながら法被もリトグラフも売り切れだ。まぁこれは想定の範囲内だったので、ちゃっちゃとプログラムやTシャツを購入して(←結局例の “リフレッシュする” やつを買ってしまった...笑)一息ついていると道路の方がやけに騒がしい。もしやと思って行ってみるとちょうど “入り待ち” の時間帯だったらしく(16時40分頃)、運よくポールの車が目の前を通り過ぎるのを見ることが出来て大コーフン!!!  ポールとの距離がわずか数メートルだなんてもう心臓が破裂しそうだ。
     

 開場の17:30までに簡単な食事と両国土産の購入を済ませ(←国技堂の揚げあんこあられがめっちゃ美味くっておかん大喜び...)、再び国技館に向かう。もうあたりは既に暗くなっており、ライトアップに浮かび上がる国技館を見ると改めて “もうすぐ始まるねんな...” という実感がわいてくる。しかし、実はここからが試練の始まりで、国技館の入り口までクネクネと果てしなく続く長蛇の列... まさに気が遠くなるようなロング・アンド・ワインディング・ロードという感じで、開場時間を過ぎても一向に進む気配がない。しかも悪いことに小雨も降り出してきて、一体いつになったら入れるねん... とテンションも下がり気味。18時を過ぎてようやく行列が動きだし、やっとのことで入り口にたどり着いたのは予定より1時間遅れの18時30分だった。
     

 当然ながら身分証の提示などあるわけもなく、係員のおねーさんにチケットを渡すと機械でバーコードを読み取り、座席券がプリントアウトされるというシステムだ。“どーかアリーナか2階イス席でありますよーに!”と念じながら券を見るとそこには無慈悲な“桝席”の文字...(*_*)  あちゃ~、最速先行の良席のはずが、なんで桝席やねん、と少し気落ちしながら座席に向かう。
 しかし実際に自分の座席を見て私は思わず我が目を疑った。桝席は桝席でも何と正面側の、しかも一番前だ(^o^)丿 つまり目の前に遮るものは何もないということだ。まさにイチバ~ンである。ネットの下調べでは“天井の圧迫感が云々”というのがあったが、最前列に天井もクソもない。あるのは良好な視界のみで、しかもステージまでの距離は予想していたよりも遥かに近い。うわぁ、これめっちゃエエ席やん!!! さすがは最速先行である(笑) チケ流を使って大正解だった。
     

 更に嬉しかったのは絶対に無いものと諦めていた座布団がちゃーんと用意されていたことで(←座布団の上にはお約束のサイリウムも置いてあった...)、座布団無しの硬い床に裸足でスタンディングという苦行を覚悟していた私としてはめっちゃ嬉しい。座ってみると実に快適そのもので、眼下に広がるアリーナ席よりもこっちの方が断然良い。ルンルン気分でステージを見るとホンマに近い。私はドームのコンサートしか体験していないので、こんな小さな箱でポールのライヴを観れるなんてまるで夢のようだ。
     

 そしてようやくコンサートが始まったのは19時半過ぎ。ドーム公演から中二日で休養十分のポールは絶好調で声もしっかり出ているし、オーディエンスとの距離が近いせいか上機嫌で、 “ドスコイ、ドスコイ!” や “ゴッツァンデス!” と両国ならではのMCを連発(笑) セトリは全31曲でサプライズ選曲や演出はなかったが、私的にはポールがこんな間近で見れただけでもう大満足(^o^)丿 実は今回の両国に備えて Roycelというメーカーのライヴ仕様10倍双眼鏡を買って持っていったのだが、そいつがめっちゃ高性能で、ただでさえ近いところにそのエグイ解像度も相まって、ポールの表情までクッキリハッキリ見えたのには大感激! ライティングもめっちゃ綺麗だったし(←特に白色のレーザー光線の一斉照射は圧巻!)、音響も文句ナシ。とにかく私がこれまで体験したライヴの中では間違いなく “ザ・ベスト・オブ・ザ・ベスト” と断言できる素晴らしさで、最高に楽しめたライヴになった。
     

 コンサート終了は21時50分で、約2時間半の間ほとんど立ちっぱなしで大騒ぎしていたが、途中「マイ・ヴァレンタイン」や「ブラックバード」のようなスローな曲の時だけおとなしく座ってポールを観ていた。その時ふと思ったのは “こーやってあぐらをかきながら至近距離でポールのライヴを観れるなんて、何と贅沢なことなんだろう...” ということ。次回も両国でやるという保証はどこにもないワケで、ひょっとするとこれが最初で最後になるかもしれないと考えると、桝席でホンマに良かったなぁ... と改めて実感した。この贅沢... priceless!!!
     

 F1の世界には “モナコでの1勝は他のレース3勝分の価値がある” という言葉があるが、今回の両国ライヴはまさにドーム公演3回分、いや、それ以上の価値があったと断言したい、そんな素晴らしいコンサートだった。両国、サイコー!!!
2018.11.05【4K】ポール・マッカートニー PAUL McCARTNEY FRESHEN UP JAPAN TOUR 2018 @両国国技館 Ryogoku Kokugikan,Tokyo


【おまけ】今回の両国ライヴで唯一失敗したと感じたのはデジカメで、10年前の機種ではせっかくの近距離でも強烈なライティングのせいで撮っても撮ってもポールがノッペラボウになってしまい、まともに撮れた写真が1枚もないという情けなさ(>_<)  途中からは写真をあきらめて双眼鏡に専念したが、その時に思ったのが “この双眼鏡の見え方で写真が撮れたら最高やのに...” というもので、ナゴドでのリベンジに燃える私は、両国から帰ったその日の夜にケーズデンキに直行して、「超ド素人でも暗いライヴ会場の逆光照明の中で綺麗に撮れる高倍率デジカメくださーい!」と泣きつき、5万円もするソニーの最新型デジカメを買ってしまった。昨日一晩かけて使い方を練習したので明日のナゴドでは絶対にポールのアップを撮るぞ!!!

Austin City Limits Music Festival 2018 / Paul McCartney

2018-11-04 | Paul McCartney
 いよいよ明日に迫ったポールの両国ライヴ。心配していた台風もどっかへ行ったみたいやし、天気は何とかもちそうだ。私が住んでいる奈良ではこの1週間ほどめっちゃ冷え込んでて周りにも体調を崩す人がいっぱいいたのだが、私はとにかく風邪をひかない or うつされないように細心の注意を払い、何とかベスト・コンディションで明日を迎えることができそうだ。あとは大地震が来ませんように、それからどこぞのアホが新幹線に飛び込みませんようにと祈るだけ(←少し前にあったので正直ちょっと心配...)。
 国技館の座席はアリーナ席、1階升席、そして2階イス席の3種類で、スペシャルな会場でポールのライヴが観れるのだから贅沢は言えないが、どうせなら快適な環境でライヴを楽しみたい。出来れば土足厳禁で足が痛くてしかもクソ狭いと悪評の升席だけは避けたいところだが、果たしてどうなることやら。どうかアリーナか2階イス席(←写真で見た限りは結構快適そう...)になりますように...
 先週行われた東京ドーム2日間のセトリは大体予想通りで、「ハイ・ハイ・ハイ」と「ジュニアズ・ファーム」、「オール・マイ・ラヴィング」と「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、そして「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」と「ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト」の入れ替えは、先月初めに行われたオースティン・リミッツ・ミュージック・フェスティヴァルの1週目と2週目におけるセトリ変更と全く同じパターンだ。
 両国ではドームよりも少し曲数は減るかもしれないが、その代わりにミセス・ミルズのピアノを使った「レディ・マドンナ」(←7月のアンダー・ザ・ステアケース)やオルゴールのイントロで始まる「レット・イット・ビー」(←9月のセントラル・ステーション・ライヴ)のような特別な演出があれば嬉しいし、武道館ライヴの時の “セカイ ハツ コーカイ!” のような何かしらスペシャルな曲をやってくれたらエエなぁ... と期待が膨らむ。
 やっぱり「アウト・ゼア・ツアー」や「ワン・オン・ワン・ツアー」で演っていない曲を1曲でも多く聴いてみたいというのが本音だが、ポールほどのスーパー・ウルトラ・レジェンドになると名曲が多すぎて、ファンとしては “アレも聴きたい、コレも聴きたい” という贅沢な悩みを抱えることになるのは致し方ないところか。まぁ今回は1週間に2回もポールのライヴが観れるのだから、もうそれだけで幸せなのだ(^.^)
 ということで今日は 10/5 に行われた Austin City Limits Music Festival 2018 の DVDでも見て早目に寝ることにしよう(←多分気持ちが昂って寝れへんと思うけど...)
Paul McCartney - Austin City Limits Music Festival 2018


【おまけ】楽しみにしていたツアー・グッズがネットで公開されたが( http://freshenup-japantour.jp/goods.php )、両国Tシャツのデザインがめっちゃ微妙(>_<)  う~ん、その「リフレッシュする」は何とかならんかったんか... イの一番に “リフレッシュ” すべきなのはどうやらデザイナーのアタマのようだ。