令和の平蔵、今日のひとこと

組織のマネジメントに、ビジネスに、人間関係の改善に、お役に立つことを書き綴っていきます(2021年4月1日)

備忘録 22-12-28

2022年12月28日 07時33分29秒 | 備忘録
断じて敢行すれば鬼神もこれを避く

――断而敢行、鬼神避之

『史記』

秦の始皇帝が巡幸先で急死したときのことである。遺詔(いしょう)によって長男の扶蘇(ふそ)が後継者に指名されていたが、宦官(かんがん)の趙高(ちょうこう)は扶蘇を殺して次男の胡亥(こがい)を立てようと考えた。凡庸な胡亥を操縦して自分が実権を握ろうという腹だ。このとき趙高が渋る胡亥におどしをかけた強談判のなかに表題のことばが出てくるのだ。

「小を顧みて大を忘るれば、後必ず害あり。狐疑(こぎ)猶予すれば、後必ず悔いあり。 断じて敢行すれば、鬼神もこれを避け、後成功あり、願わくは子これを遂げよ」

こういって趙高は胡亥に決断を迫ったのだった。ふつう「断じて行なえば鬼神もこれを避く」で通用しているこのことば、元をただせば、宮廷の陰謀事件が背景にあったのである。

一般的に言って、何か大きな仕事を手がけるとき、こういった意気込みに燃えるのはいい。しかし、それはあくまでも心のなかにしまっておいて 外に表わさないのが、スマートな生き方というものではないか。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日顔晴りましょう。

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