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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

iPadに対応しようかと

2010-06-28 16:36:25 | Weblog
6月6日のブログ【iPad vs. kindle vs. Slate】で書いたように、どのタブレット携帯端末を選ぼうか迷っていましたが、いろいろと悩んだ末にiPadに決定。

今自分に必要なタブレットはどれなのか...あれこれ調べたり考えたりしているうちに重要なことに気づきました。

そもそもタブレットに興味を持ったのは、マンガを表示するのに最適なデバイスだなと思ったからです。マンガのみならず小説や映画・アニメ・音楽など様々なコンテンツは今後このタブレットで観るようになっていくんだろうなと直感しました。

私が描いているウェブコミック【時空マジシャン】はFlashで作っています。なので当初はiPadがいくら魅力的なタブレットであっても、Flash非対応のiPadを購入しようとは思いませんでした。

ところがいろいろ調べているうちに、Appleの開発者向けiPadユーザ体験ガイドラインのページにたどり着いたので、さらっと斜め読みしてみたところちょっとショックでした。

それはiPadという新しいタブレット・デバイス用のアプリを作る開発者のために、様々な心得やコツが細かく書かれていました。その行間からは、これだけ隅々まできっちりと神経を行き渡らせて作ったアイデアと技術の結晶であるiPadだから、その上で動かすアプリはこういった機能やユーザーに対する心配りを満たしたコンテンツであってほしいという要求や希望がにじみ出ているように自分には感じられました。

そうやって作られたハードウェア(iPad)とソフトウェア(アプリやコンテンツ)が、それらを体験するユーザーに気持ち良い使用感とわくわく感というユーザー体験を与えているのだと納得でした。

さらに私がショックを受けたのは、これだけユーザーを楽しませるために考え抜かれたツール上で、ユーザーがスクリーン上にスリスリと指を這わせたり、タブレットを縦にしたり横に向けたりしながら、アプリとのやりとりをするユーザーインターフェースは、私が描くウェブコミックの構成要素としてまさに取り入れなければならない重要な要素であったにもかかわらず、ここに至るまでぜんぜんぴんとこなかったということです。

その鈍さというか感度の悪さにショックを受けましたΣ(゜д゜;)あうう...

静止画と文字に加え音声・音楽・動画・インタラクティブな仕掛けなどを自由に使い物語を紡いでいくウェブコミックを描きたいなどといいながら、この新しいユーザーインターフェースの出現にぜんぜんぴんとこないとは!

というわけでiPadです。

そのiPadですが、注文したけどまだ届いていません。

今日のブログのタイトルは【iPad版時空マジシャンを作るぜ!】ではなく、【iPadに対応しようかと】というなんともパワフルじゃないタイトル。

いつもなら何か新たなトライをするときは、簡単なプロトタイプなどを制作してからブログに書くところです。

でもこんどばかりは自分の呑気さ加減と感度の悪さに少々腹が立ったもので、一気に書いてしまいました。

今思うと実際にiPad版の制作にとりかかったら、頭でイメージしてたようにはいかなかったり技術的に自分の手に負えなかったりといろいろな壁にぶち当たるでしょう。

Appleの審査に通らないかもしれないし...なのでパワフルなタイトルにできませんでした。

でもそのときは素直にうまくいかない理由を書こうと思ってます。

まずはFlash版のウェブコミック【時空マジシャン】の制作を進めながら、平行してiPad版の制作環境を作り始めるつもりです。