上の画像は、制作中のiPad版電子コミック【ナナのかぼちゃパン】のストーリーボード用画像です。
ナナの父・雄作が、ナナのかぼちゃパンを美味しいと言わないので、ナナががっくりしてるシーン。
コマが重なってますが、それぞれが喋るときには喋るほうのコマが上にきたり、コマを大きくしたり小さくしたりします。もちろんキャラが熱く語るときは全画面に拡大して強調したりするわけです。
あれっ...これ前に書いたっけな!? う~ん、書いたかもしれないけど、新スタイルのマンガ表現に関してはこれまでもさんざん似たようなことを書いてきているので、多少の重複はご容赦ください( ̄∇ ̄;)ゞ。
上の画像では背景が壁のような質感ですけど、外の景色であればその背景を動かしながらコマ上で会話すれば、歩きながら(移動しながら)話している表現になりますよね。背景を奥行きの方向(Z軸)に動かすときは、3DCGで作っていて良かったと思う瞬間です。
コマの中でキャラがアニメしつつ背景画像も動く、コマを消して背景上でキャラがアニメする、等々ここにきて表現の自由度が自分の中でアップしてきているように思います。
その変化はiPad版の制作にとりかかる前と後で、その違いがあらわれたようです。
Web上でマンガを始めた当初は、普通のコマ割りマンガの形式に囚われていて、自由な発想ができませんでした。
まず白い画面を表示して、そこに1コマ目を表示しコマの中のアニメが一区切り着いたら、次のコマを表示。最終的にページがコマで埋まったら、そのページの表示完了という具合です。
最初に何も描かれていない白い画面を表示するのは、きっと真っ白いケント紙とかマンガ用原稿用紙のイメージが頭にあり、それを無意識のうちに再現していたのかもしれません。
静止画と文字だけじゃなく、アニメやサウンド・音声、インタラクティブ性などを使いこなしてマンガを描きたい、などと言いながら紙の呪縛からぜんぜん自由ではなかったんですね。
さてそんな状態がなぜ先ほど書いたように自由度がアップしてきたのか...。
今描いているiPad版電子コミックは、基本的にiPadを横向きにして読むことを想定しています。縦向きにしたときは、本編を補足するコンテンツ(今回はストーリーボード)が表示されます。
その横向きiPadのサイズでマンガを描き始めたことが、従来のコマ割りマンガの形式から自由になるきっかけだったのかもしれません。
まず背景を含む最初の静止画像を表示。その静止画像をタップするとHTMLウィジェットが起動し、マンガが動き始める。というのが現在「iBooks Author」で制作している【ナナのかぼちゃパン】の表示スタイルです。
もう白い紙を埋めていくというイメージを再現することにこだわることもなく、というか何でそんなことをしようとしていたのか(^^;)...、ページを表示し終わったときにすべてのコマがきっちり描かれていなくても気にならず、コマ無しで背景上でキャラが物語を進めてもいいし、背景の上にコマを表示してももちろんいいし、コマと背景がそれぞれ動いてもOK。
という自由度を得たような気分です\(=^▽^=)/。
「もう能書きはいいから、早く完成させなよ」という声がどこからか...。たしかにここのところ進んでいません。でも落ち込んでいてもしかたないので、明るくいきましょう!
能天気だね。