停泊地)上野GH9(08.5/5)
メインアーティスト)『SOund of JAzZ』
(広瀬 潤次(ds),池田 篤(as),片倉 真由子(p),本川 悠平(b))
広瀬さん率いる『SOund of JAzZ』は、以前このブログでは「たくましき、若獅子達!」という記事で紹介済みです。
今読むと、ちょっと興奮しすぎたかなという感じもありますが、メンバーが一体となって、非常に密度の濃いジャズを堪能させてもらった、という思いは今も変わりません。
そしてその信頼のブランド『SOund of JAzZ』に、私の大好きなサックス奏者池田 篤さんがフロントに入ったと聞けば、もうジッとしてはいられません。
9階でエレベーターが開くと、いつものように、ホール案内係りのお兄さんが待ち構えています。そして通されたのが、カウンター席の入り口から五番目のところの絶好のポジッションです。よっしゃー!という感じですね。
ちょっと、このGH9を紹介します。
上野にある本格的なジャズクラブで、連夜、著名ジャズミュージシャンが演奏しています。床は大理石で出来ており、最上階のため天井が三角のロフト部分と吹き抜けになっています。そのためか、とても音がいいです。
但し残念なのは、快適にライブを観るポジションが限られていることです。
入口入ると左手手前が演奏スペース。奥がバーテンダーの作業スペースです。それに平行してずらーっと12席ぐらいカウンターが並んでます。
従って、8席目ぐらいの人から、ステージを観ようとすると前のひとの頭がずらっと並んでいるので、左右前後に首を振ったりしながら観ることになり、結構疲れます。
先月着たときは、10席目ぐらいで、途中でステージを観るの止めてしまいました。
そこで今回は早めに予約を入れて、さらにその時、ステージの近くを希望している旨を伝えました。(こういう時に遠慮していては、ジャズ・クルーザーの船長は務まりません!)それが効いたのか、会場満席の中絶好のポジッションをキープした次第となりました。
さて、ステージは、広瀬さんのオリジナル「Page One」からスタート。
広瀬さんはとても几帳面な感じの方で、1曲ごとに丁寧に曲の紹介をします。
なにか、大学のジャズのセミナーを受講している感じでとても好感持てます。
本の最初のページを開くあのトキメキみたいなものをイメージして作曲しました、ということです。
いやー、最初のテーマを聞いただけで、完全にしびれました。このユニットやはり凄い力を持ってます。
それからアルト・サックスの池田 篤さん。
これほど楽器を自在に操り、しかもテクニカルに走らず、非常に高い音楽性を持っているミュージシャンは、そうはいません。私の中では、少なくともアルト・サックス奏者ではNO.1プレーヤーですね。ジャズ仲間からもその博学ぶりは知れ渡り、広瀬さんは、「東洋のジャズ博士」と紹介してました。
それから、そのレッスンも定評があり、人気サックス奏者矢野沙織さんが高校生の時に、池田さんの元に通っていたのは有名な話です。
実は、以前私も池田さんに習いたくて、教えているルーツ音楽院に問い合わせしたことがあります。(当時毎日曜教えてました。)そしたら、非常に人気があって、朝から夜の10時ぐらいまで全部埋まっているということでした。しかも、誰か辞めたら連絡して下さいという、キャンセル待ち組も結構いるらしい。そして生徒が、なかなか止めないということでした。ということで、結局あきらめることにしました。
そして今日ビックリしたのは、2曲目のブルースで池田さんがテナーを吹き始めましたことですね!テナーは初めてです。しかしこれが又いいんです。ごりごりで渋くて、しかもスリリングで。今度テナーだけのステージが有ったら絶対行きます。
そして一部の最後は例の超高速の「Just One Of Those Things」で締めくくり。
そしてここからは、しばし「プチJ Jazz界は、才女であふれている」コーナー。
(今回もこのタイトルで良かったんだけど、ちょっと、きりがないので止めました)
海図なしに航海が出来ないように、ジャズ・クラブの「スケジュール表」なしに、この「Tokyo Jazz Cruising」は運航出来ません。そこで、行きつけの主なクラブのスケジュール表がアップされると、印刷して目の前にぺたぺた張っておきます。
(赤エンピツで丸したりして、このクルージング、結構ローテクです!)
そして、ここに、この4月ぐらいから、ちょっとした異変を読み取りました。きっとビギナーのクルーザーさんは見逃すかもしれません。
しかし、船長のプライドが有ります。ご乗船の皆様方のためにも、特オチ(旬な情報を見逃すこと)は許されません。
それはこういうことです。
著名ミュージシャンのいくつかのバンドで、全く知らない新しいピアニストに入れ替わっている!という異変です。
その方が、本日登場の片倉 真由子さんです。
色々調べたんですが、まだアメリカから帰国したばかりで、あまり情報がありませんでした。ここが又いいですね。超先取り情報ですよ!
ホームページによると、1980年生まれで、仙台市出身。お母様がやはり仙台在住のジャズピアニスト。
ボストンの名門バークリー音大を卒業して、ニューヨークへ移り、ジュリアード音楽院でピアニストのケニーバロンからピアノを教わっている。
向こうでもすごく優秀だったらしく、色々賞とかとっています。
また、ハンク・ジョーンズやドナルド・ハリソン等と競演して腕を磨いている。
20代の丁度いい時に海外にいたのは、すごく良かったですね。
日本にいたら、直ぐ、天才少女出現などと騒がれて、沿線のクラブのセッションなどでしっかり力を付けることは出来なかったでしょうね。
(すいません。わたしも、直ぐこう言う、天才少女・王子ネタに乗ってしまいます。)
ニューヨークにいたら、エリート校で優秀だったり、なんかの賞を取ったからといって、若いプレーヤーを必要以上に、もてはやしたりはしないんでしょうね。
セッションに行っても、“So, What ?”(それがどうした?)という感じなんでしょうね。一兵卒ですよ、きっと。
片倉さんのピアノとてもいいです。池田さんとインタープレイも堪能しました。
とくに、セカンドセットの「Swing Like Monk」が印象的でした。モンクのような、プチ・アバンギャルドな感じが得意なのかな。でもいろいろ引き出しを持っていそうで楽しみなピアニストが登場しました。
広瀬さん、池田さんはもとより、中村誠一、山口真文、大坂昌彦、三木俊雄等各トッププレーヤーが自己のリーダーバンドに入れたがるのは、私でも分かります。
今日は、噂を聞きつけたプロのベテランピアニストが2人観に来てました。
それから玄人筋のクルーザーもちらほらと目を光らせていました。
まだちょっと遠慮している感じがしました。自己のトリオでは、思い切り爆発するのかな。ちょっと、楽しみで、早速帰りに、予約してきました!
(片倉さん、ジャズのピアニストでは珍しく、譜面台を立ててピアノを弾くときが多いです。これだと正面から表情が見えなくなってしまうので、ちょっと残念です。)
さて、ライブの方は、前回同様「Stomping At The Savoy」を全員の合唱つきで演奏。これ、ほんとユニークです!
当然アンコールとなり最後はオリジナルの「The Happiest Day」で締めくくり。
イヤー、数ヶ月ぶりに、『SOund of JAzZ』を堪能しました。
新しい発見もあったし、何より、池田さんのサックスにドカンとやられました。
又聞きたいな。グレコでピアノの石井彰さんとDuoがあるらしい。
ということで、今度の週末は、大塚へ出航!となりそうです!
(追記)
その後、片倉真由子トリオのライブ報告をアップしました。
どうぞ、合わせてお読みください!
メインアーティスト)『SOund of JAzZ』
(広瀬 潤次(ds),池田 篤(as),片倉 真由子(p),本川 悠平(b))
広瀬さん率いる『SOund of JAzZ』は、以前このブログでは「たくましき、若獅子達!」という記事で紹介済みです。
今読むと、ちょっと興奮しすぎたかなという感じもありますが、メンバーが一体となって、非常に密度の濃いジャズを堪能させてもらった、という思いは今も変わりません。
そしてその信頼のブランド『SOund of JAzZ』に、私の大好きなサックス奏者池田 篤さんがフロントに入ったと聞けば、もうジッとしてはいられません。
9階でエレベーターが開くと、いつものように、ホール案内係りのお兄さんが待ち構えています。そして通されたのが、カウンター席の入り口から五番目のところの絶好のポジッションです。よっしゃー!という感じですね。
ちょっと、このGH9を紹介します。
上野にある本格的なジャズクラブで、連夜、著名ジャズミュージシャンが演奏しています。床は大理石で出来ており、最上階のため天井が三角のロフト部分と吹き抜けになっています。そのためか、とても音がいいです。
但し残念なのは、快適にライブを観るポジションが限られていることです。
入口入ると左手手前が演奏スペース。奥がバーテンダーの作業スペースです。それに平行してずらーっと12席ぐらいカウンターが並んでます。
従って、8席目ぐらいの人から、ステージを観ようとすると前のひとの頭がずらっと並んでいるので、左右前後に首を振ったりしながら観ることになり、結構疲れます。
先月着たときは、10席目ぐらいで、途中でステージを観るの止めてしまいました。
そこで今回は早めに予約を入れて、さらにその時、ステージの近くを希望している旨を伝えました。(こういう時に遠慮していては、ジャズ・クルーザーの船長は務まりません!)それが効いたのか、会場満席の中絶好のポジッションをキープした次第となりました。
さて、ステージは、広瀬さんのオリジナル「Page One」からスタート。
広瀬さんはとても几帳面な感じの方で、1曲ごとに丁寧に曲の紹介をします。
なにか、大学のジャズのセミナーを受講している感じでとても好感持てます。
本の最初のページを開くあのトキメキみたいなものをイメージして作曲しました、ということです。
いやー、最初のテーマを聞いただけで、完全にしびれました。このユニットやはり凄い力を持ってます。
それからアルト・サックスの池田 篤さん。
これほど楽器を自在に操り、しかもテクニカルに走らず、非常に高い音楽性を持っているミュージシャンは、そうはいません。私の中では、少なくともアルト・サックス奏者ではNO.1プレーヤーですね。ジャズ仲間からもその博学ぶりは知れ渡り、広瀬さんは、「東洋のジャズ博士」と紹介してました。
それから、そのレッスンも定評があり、人気サックス奏者矢野沙織さんが高校生の時に、池田さんの元に通っていたのは有名な話です。
実は、以前私も池田さんに習いたくて、教えているルーツ音楽院に問い合わせしたことがあります。(当時毎日曜教えてました。)そしたら、非常に人気があって、朝から夜の10時ぐらいまで全部埋まっているということでした。しかも、誰か辞めたら連絡して下さいという、キャンセル待ち組も結構いるらしい。そして生徒が、なかなか止めないということでした。ということで、結局あきらめることにしました。
そして今日ビックリしたのは、2曲目のブルースで池田さんがテナーを吹き始めましたことですね!テナーは初めてです。しかしこれが又いいんです。ごりごりで渋くて、しかもスリリングで。今度テナーだけのステージが有ったら絶対行きます。
そして一部の最後は例の超高速の「Just One Of Those Things」で締めくくり。
そしてここからは、しばし「プチJ Jazz界は、才女であふれている」コーナー。
(今回もこのタイトルで良かったんだけど、ちょっと、きりがないので止めました)
海図なしに航海が出来ないように、ジャズ・クラブの「スケジュール表」なしに、この「Tokyo Jazz Cruising」は運航出来ません。そこで、行きつけの主なクラブのスケジュール表がアップされると、印刷して目の前にぺたぺた張っておきます。
(赤エンピツで丸したりして、このクルージング、結構ローテクです!)
そして、ここに、この4月ぐらいから、ちょっとした異変を読み取りました。きっとビギナーのクルーザーさんは見逃すかもしれません。
しかし、船長のプライドが有ります。ご乗船の皆様方のためにも、特オチ(旬な情報を見逃すこと)は許されません。
それはこういうことです。
著名ミュージシャンのいくつかのバンドで、全く知らない新しいピアニストに入れ替わっている!という異変です。
その方が、本日登場の片倉 真由子さんです。
色々調べたんですが、まだアメリカから帰国したばかりで、あまり情報がありませんでした。ここが又いいですね。超先取り情報ですよ!
ホームページによると、1980年生まれで、仙台市出身。お母様がやはり仙台在住のジャズピアニスト。
ボストンの名門バークリー音大を卒業して、ニューヨークへ移り、ジュリアード音楽院でピアニストのケニーバロンからピアノを教わっている。
向こうでもすごく優秀だったらしく、色々賞とかとっています。
また、ハンク・ジョーンズやドナルド・ハリソン等と競演して腕を磨いている。
20代の丁度いい時に海外にいたのは、すごく良かったですね。
日本にいたら、直ぐ、天才少女出現などと騒がれて、沿線のクラブのセッションなどでしっかり力を付けることは出来なかったでしょうね。
(すいません。わたしも、直ぐこう言う、天才少女・王子ネタに乗ってしまいます。)
ニューヨークにいたら、エリート校で優秀だったり、なんかの賞を取ったからといって、若いプレーヤーを必要以上に、もてはやしたりはしないんでしょうね。
セッションに行っても、“So, What ?”(それがどうした?)という感じなんでしょうね。一兵卒ですよ、きっと。
片倉さんのピアノとてもいいです。池田さんとインタープレイも堪能しました。
とくに、セカンドセットの「Swing Like Monk」が印象的でした。モンクのような、プチ・アバンギャルドな感じが得意なのかな。でもいろいろ引き出しを持っていそうで楽しみなピアニストが登場しました。
広瀬さん、池田さんはもとより、中村誠一、山口真文、大坂昌彦、三木俊雄等各トッププレーヤーが自己のリーダーバンドに入れたがるのは、私でも分かります。
今日は、噂を聞きつけたプロのベテランピアニストが2人観に来てました。
それから玄人筋のクルーザーもちらほらと目を光らせていました。
まだちょっと遠慮している感じがしました。自己のトリオでは、思い切り爆発するのかな。ちょっと、楽しみで、早速帰りに、予約してきました!
(片倉さん、ジャズのピアニストでは珍しく、譜面台を立ててピアノを弾くときが多いです。これだと正面から表情が見えなくなってしまうので、ちょっと残念です。)
さて、ライブの方は、前回同様「Stomping At The Savoy」を全員の合唱つきで演奏。これ、ほんとユニークです!
当然アンコールとなり最後はオリジナルの「The Happiest Day」で締めくくり。
イヤー、数ヶ月ぶりに、『SOund of JAzZ』を堪能しました。
新しい発見もあったし、何より、池田さんのサックスにドカンとやられました。
又聞きたいな。グレコでピアノの石井彰さんとDuoがあるらしい。
ということで、今度の週末は、大塚へ出航!となりそうです!
(追記)
その後、片倉真由子トリオのライブ報告をアップしました。
どうぞ、合わせてお読みください!
http://tokyojazzlivezanmai.air-nifty.com/blog/2008/05/naru_4110.html
フロントは太田朱美さんでした。(shibui gordonさんの「若獅子」の記事でも、太田さんでしたね)。荒削りながら、すごい迫力で、すっかり太田さんに心奪われて帰ってきました。必ず「連れて行ってくれる」ミュージシャンと思いました。
そうですか。この日は池田篤さんでしたか。私もこの方は大好きです。池田さんのHPにあるブログで、No Name Horsesのツアー中に、仲間のテナーを借りて、深夜のカラオケボックスで「秘密練習」…という話が出ていました。
http://www.h4.dion.ne.jp/%7Eats/frameset.html
ご存じかもしれませんが、篤さんのHPの「少年A」「中年A」は、ほんとに面白いです。
"Swing Like Monk"、私もすごく好きでした。やっぱりこういう曲ではピアノの方の実力が問われるような気が。ピアノとドラムスのことは、特に何も分からないので、この記事を読んで、参考になりました。ありがとうございます。
凄い勢いでblogの更新されてますね!
私の方はここのところちょっと投げちゃってます。
太田さんいいですよね!ちょっと天才肌で、風変わりな感じが、演奏スタイルに合ってます。
太田さんのリーダーバンドの織原さんによると、広島で活動しているとき、東京から来るミュージシャンが次々に、“早く東京に来て一緒にやようよ”と誘っていたらしいです。直ぐに、売れっ子になりましたね。
うららさんが書かれたように、あの密度の濃いバンドサウンドの中で、フルートでフロントを張るのは尋常なレベルでは出来ないと思います。
それでは、書き込み有難うございます。