My Deadlock Essay

ここでは普段僕の頭の中をぐるぐると回っている、いわば
どうでもいいことを書き綴っております。

4.15渋谷多作ライブレポ~お菓子マウンテンを破壊せよ!~

2007年04月22日 | ライブレポ
2007年4月15日(日)、この日はThe Pinch、例の伝説の主催イベント以来初のライブ。しかし二人の体調はけっこう悪め…。なんとライブ当日にも関わらずこの日は二人揃って二日酔いであった…
まず多作に着いた瞬間弟がトイレに直行。約15分後、やっと出てくる。そして入れ替わりに今度はオレがトイレ直行。The Pinchいきなりのトイレ占領である。出て来た時には既にリハーサルが始まる時間。スタッフの方が色々と話しかけてきてくれていたにも関わらず、二人とも体調不良のため「はあ…」とか「ええ…」とか気のない返事。全くもって駄目兄弟である。

さてそんな駄目兄弟、リハーサルが終わって昼飯タイム。お腹の調子も少し落ち着き、飯はしっかり食う。でもさすがにビールは自粛。
昼飯後、弟が「今日は金下ろしてきたから。」
このセリフで一気にやる気全快!
渋谷と言えば…そう!恒例のUFOキャッチャーだぁー!!
思い起こせば過去2回全敗…。2回とも二人合わせて収穫はチロルチョコ2~3個のみ…。今度こそ!3度目の正直だぜ!待ってろお菓子マウンテン!*参照

というわけでいつものゲーセンに到着。とりあえず一通り試すが、やはりターゲットは前回全く歯が立たなかったお菓子マウンテン。しかし、ふと見ると、なんとマウンテンが崩れている!あの何度やってもどうやっても崩れなかった牙城が、今日はものの見事に崩れ落ちているではないか?!いったい誰が??どうやって?!
いた!よく見ると、つなぎの作業服を着た、いかにも昼休みに来てますよ的な薄らハゲのおっさんがマウンテンを崩している!そしてそのおっさんは得意気にビニール袋に大量のお菓子を詰め込んでいるではないか!
それを見て我々はつぶやく。
「このマウンテン、崩れるんだ…」
そうなんです!絶対に崩れないように出来ていると思っていたこのお菓子マウンテン、実はちゃんと崩れるように出来ているのです!
「おお!今日は崩れるぞ!?きっと今日の積み上げ職人はプロじゃなくてセミプロなんだな!」
と俄然意気込みコイン投入!薄らハゲのおっさんのやり方をチラチラと盗み見ながらコツを模索。すると盗み見が功を奏したのか、かなり早い段階でマウンテンが大きく揺れる!
俺「おおおー!」
弟「…兄貴、恥ずかしいから声は上げるなよ…」
俺「…」
しかしそんな冷静沈着な弟も実は興奮してる様子。今日はやればやるほど手応えのようなものを感じる。調子に乗って次々とコインを投入!すると、ズドドドーン!とすごい音が!なんと俺らと同じ台であの薄らハゲのおっさんがまた別のマウンテンを崩した模様!得意気にビニール袋に大量のお菓子を詰め込んでいる!
「くそー!!」
こっちも負けるかと更にバンバンコイン投入!
しかし…
序盤は揺れに揺れていたマウンテンも次第に揺れなくなって来た。気が付けばつぎ込んだお金も二人合わせて3000円に達しようとしている。嫌な記憶が脳裏をよぎる。それでも、これが最後!今度こそ最後!と粘るが、奮闘むなしくマウンテンは崩れる様子を全く見せてくれない…
溢れ出る悔しさ。ここまでやって今日も駄目とは…。何度も振り返りながら、ガックリと肩を落としゲーセンを後にするザ・ピンチ兄弟…
しかし帰り際、
弟「やっぱりキットカットの棒が…」
俺「ほー」
弟「ほら、崩れた所はみんなああなってる。」
俺「ほー!なるほど!!これはコツをつかんだな!」
弟「次は絶対いける」
今回もまた惜しくもマウンテンは崩せなかったものの、弟は薄らハゲが崩したマウンテンの残骸から重大なヒントを得た模様。しかも前回までチロルチョコ2~3個だったお菓子も今回は7~8個という成長振り!それをビニール袋に入れて持ち帰る。
次こそ絶対崩せそうだ!頑張れザ・ピンチ!


2007.4.15 渋谷「多作」セットリスト

1.ほこり
2.ボブがポールにおくる歌
3.くまさん
4.マネキン
5.少年と父親と緑色の汁
6.きらきらパンダ
7.向かい風

*MCでダイスケ大スベリ




思い出の玉書房

2007年04月07日 | 思い出
先日、本屋である本を衝動買い。その本とは、ずばり「タイムマシンがみるみるわかる本」
いやー、すごいでしょ?!なんとこの本、タイムトラベルの原理を、時間論、相対性理論、宇宙論などを用いてオレみたいなド素人にも分かりやすく説明してくれちゃっているのです。しかも厚さは1cmにも満たなく、半分は挿絵、字も少なくデカイ、でも子供向けではないといった、とっても素晴らしい本なのです!
せっかくだからちょっとだけ説明すると、動いてるものは止まっているものに比べて時間がゆっくり流れるらしく(なぜかは本読んでね)、例えば新幹線で東京から博多まで移動すると約10億分の1秒未来へタイムスリップすることになるそうです。これは速く動けば速い程時間はゆっくりと進み、宇宙ロケットで地球から月まで往復すると約1万分の1秒未来の地球へ帰って来ることになり、更に例えば光の速さで10年間宇宙旅行をして地球に帰って来ると、なんと地球では7倍の70年の月日が経っていて、差し引き60年未来へ行くことになるそうです。ほーら、面白そうでしょ?!
まあこの話は長くなるので、今度機会があれば酒でも飲みながら”時間”について語り合いましょう(?!)

で、今回の話は本屋さんの話です。自分は本屋(本)というものが本当に好きで、どれぐらい好きかというと、小学生の頃の文集で「将来何になりたいですか?」という質問に、周りのガキどもが「総理大臣」とか「ヒーロー」などという間抜けな答えをしている中、オレだけ「本屋」になりたい!という現実的かつ地味な子供らしからぬ答えをはじき出した程好きだったわけです。大人になった今のほうがよっぽど非現実的であります。

そんな僕が子供の頃、家から5~6軒隣にある近所に「玉書房」という本屋がありました。本屋が大好きな僕は、雨の日も風の日も、それこそ毎日玉書房に通っていました。漫画はもちろん、「小学~年生」とか「テレビ~」とかいう子供向け雑誌、それから、「~の不思議」とか「~大百科」みたいな子供向け専門誌みたいなものを好んでよく読んでいました。おこづかいのほとんどは本に費やされていたことでしょう。外で遊ぶよりも家で本を読んでるほうが幸せでした。
ある日、風邪をひいたせいかひどく具合が悪い日がありました。それでも僕は重い体を引きずって玉書房に向かいました。玉書房だけには行かねばなりません。
無事玉書房に着いて本を吟味していると、どうにもこうにも具合が悪くなり、挙句の果てにはめまいまでしてきました。そしてこれはやばいと思った瞬間、なんとその場で大量のゲロを吐いてしまったのです。店の床はゲロだらけです。それでも玉書房のお姉さんは嫌な顔一つせず、モップでゲロを掃除してくれました。幸いにも本にはかかっていませんでした。すぐに母親が来て、お姉さんに謝った後、「で、どれが欲しかったの?」と僕に優しく聞いてきました。そこで僕は、朦朧とする意識の中、「おばけの不思議」という本を手に取り、そしてその本を買って母親に連れられ家に帰りました。その時はみんなが優しくしてくれました。常連だったからお姉さんも優しかったのでしょう。

小学3年ぐらいだったでしょうか、そんな大好きだった玉書房が無くなると、ある夜親に聞かされました。閉店だか移転だかで、とにかくあと数日で無くなると。その話を聞いた瞬間、僕は悲しみの感情がどうしても抑えられなくなり、誰にも見つからない部屋に隠れて一人大泣きしてしまいました。本屋が無くなることで泣いている自分を誰にも知られたくなかったのです。でも涙は止まりませんでした。それぐらい玉書房を愛していたのです。

そして玉書房は無くなりました。その場所はわけの分からない塾のようなものに変わりました。その前を通る度に、「なんで?」「なぜ塾なんかに?」と腹立たしく思ったものです。
それから僕のホーム本屋は自転車で数分行ったところの「落合書店」になりました。でもなにかが違いました。全然違いました。僕の人生から大切なものが一つ消えてしまったような感覚でした。やっぱり僕のホーム本屋は玉書房以外考えられませんでした。