つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

あンた……背中がカチカチ山だぜ。

2005-12-01 17:51:36 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、ついにこれを出してしまう第366回は、

タイトル:哭きの竜(全9巻)
著者:能條純一
出版社:竹書房

であります。

扇:男のバイブル……って誰が考えたキャッチコピー何だろうと思うSENでぇーす。

鈴:名言(?)が多いからだろうと言っておくLINNで~す。

扇:迷言ではなくて?

鈴:いちおう、「名」にしておこう。
これだけ聞いて、わかるヤツはかなりいるはずなので、ある意味名言だ。

扇:オリジナリティという点では、かなり突き抜けてるよな、色んな意味で。
まー、あれだ……小難しい言葉って偉大だってことだな。

鈴:いろんな意味で、な……(遠い目)
まぁでも、麻雀マンガとしては、「ぎゅあんぶらあ自己中心派」以外では売れた作品ではあるな。
深く考えてはいけないネタばっかりだが(笑)

扇:あれはね、許可もらったのかなとか考えてしまうネタ多かったからね。
ま、こっちも麻雀漫画としては、違った意味で反則のオンパレードだったが。

鈴:反則どころか、ありえねぇ役ばっかだからな、このマンガ。
大三元捨てて四槓子って、何者だ、てめぇ(笑) だし。

扇:まー何とゆうかね、敵もなかなか笑えたしね。
ソウズの二と三さらした状態で、
「お前の待ちは緑一色(リューイーソー)!」
あのー、格好付けて指摘しなくても、雀荘のバイトの子でも解ると思うんですが。(笑)

鈴:外伝でもあったなぁ。
7のピンズ、マンズ晒して「竜の待ちは三色同刻!」ってふつーで考えりゃそーだろ(笑)
まー、そっから7ソーの対子捨てて四槓子に移行するのがこのマンガのいいところだ(爆)

扇:そもそも、カンできる確率が異常に高い上、テンパイしてたら100%リンシャン自模上がりだもんなぁ……敵はそりゃ~やってらんないだろ。
ちなみに、マヂでこれやったらフクロにされるよね。(笑)

鈴:そりゃイカサマ疑われても仕方ないわなぁ。
でも、それをイカサマにしないのが「あんた、背中が煤けてるぜ」の名言だろう。
これですべて、「りゅ、竜~~~~~~~~~!」という雀荘のおっちゃんは許してしまうんだからな(笑)

扇:って言うか、一応ストーリー紹介しとこか。
竜という名前の無敵の雀士が、通常ではどう考えても無茶苦茶な打ち筋で、殆ど運だけを武器に強敵を打ち破っていくという麻雀漫画です。
同作者の作品である『月下の棋士』の主人公が、端歩突きという将棋の定石無視の手を打って勝っていたように、この竜も、麻雀ではどちらかというと邪道とされる哭きを多用して勝ちます。
「ポン、チーするな! メンゼンでやれ!」
って麻雀放浪記の台詞だったかなぁ。

鈴:いや、ひとつだけ補足しておこう。
哭いたら安い、と言う麻雀の常識に真っ向から反抗した話ではある。
ただし、こやつの場合、インフレしすぎ。

扇:要するに、哭いても高い役ってのが存在するんですよね、役満って奴が。
特に、大三元は哭いて簡単に作れるので初心者にオススメです、絶対警戒されるけど。

鈴:出すのは麻雀ゲームのCOM対戦くらいだ(笑)

扇:俺は、スーパーリアル麻雀P2を1コインでクリアできる奴は神だと尊敬するがね。

鈴:いやしねぇって、絶対。
だいたい何枚脱がそうとも「ツモ、タンヤオ」って3巡目くらいに言われた瞬間、終わったと確信できるからな。
案の定、速攻で「天和」とか言われて、いままでちまちまためてきた1万点くらい、あっさり取られていったし(経験(爆))

扇:まー、竜も似たよーなもんだけどな。
確率的にありえねー手を連発しといて、
「あンた背中が煤けてるぜ」
とか言われた日にゃ~もー、偶然の神を呪うしかねーよな。

鈴:偶然どころか、「牌が光った……!」とか言う台詞が出てきたら、あらゆる神に祈っても負け決定なマンガだからな、これ(笑)
まぁ実際、「ひとつさらせば自分をさらす。ふたつさらせば全てが見える。みっつさらせば地獄が見える。」とか、神も仏もないような台詞ほざいたこともあるし。

扇:そういや、どっかの将棋漫画でも駒が光ったなぁ。
でも、その台詞吐いた敵に対して、
「自分をさらせば――己れがまた哭きたがる」
と返すところが竜だよなぁ。
正味な話、これで麻雀弱かったらただの電波なんだが。

鈴:どっかの囲碁マンガでも、「神の手!」とか言いながら、碁石が光った気が……(笑)
弱かったらって、それじゃ話にならんだろーに。
まぁでも、ここまで突き抜けて強いと、やっぱりおもしろいんだよなぁ。
……いろんな意味で……。

扇:まー、世界が彼の強さを容認してるので、あれでいいんじゃないでしょうか。
深く考えると、小難しい言葉使ってるだけで、言ってることはギャグだったりもするけど。
「時の刻みはおれにはない」
いや、あンた長考してるだけでしょ。(笑)

鈴:まぁなぁ、難しそーでわかれば笑える名言ってのは多いからねぇ。
たとえば、「他人に捧げる強運などもたぬ ましてや 己の強運に身をまかせるほど おろかではない 」
って、「あんた、運だけですから~っ、残念っ!」って言うぞ(爆)

扇:この人から、取ったら何も残んないよねぇ……。
ま、他にも色々笑えるシーンはありますが、劇画ギャグは画面が命なので、これ以上はコミックスで堪能して下さい。
では、次回は逆にベッタベタなラブロマンスです。
それなりに人気あるけど、いつもの調子で書くので皆さん怒らないで下さいね。でわでわ。

鈴:残るどころか、そもそもストーリー上も、こいつのしか求められてないんですけど(笑)
まぁ、確かに他にいろいろとあるんだけど、これは麻雀を少しでも知ってるひとなら、一度は読んでみてもいいものだとは思います。
つか、本気でおもしろいので(いろんな意味で(笑))
と言うわけで、相棒が次回予告をしたので、この辺で、さよ~なら~。


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