つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

マインド+ドリーム

2005-04-13 22:40:04 | マンガ(少女漫画)
さて、最近夢を忘れがちな第134回は、

タイトル:まいんどりーむ
著者:藤野もやむ
文庫名:ガンガンWINGコミックス

であります。

あなたは、

表紙買い

しますか?

私はする方なのです。
カバーの絵とタイトル見て、ちょいと買ってみる気になるのです。
で、家帰って、「うがーっ!」と月に向かって吠える。
何度ハズレを引いたことやら……でも、今でもやってます。

本書を買った時も表紙買いで、さほど期待してはいませんでした。(失礼!)

表紙買いも捨てたものではない。

当たりでした、プチヒット以上メガヒット未満ぐらい。

主人公は夢の案内人ミリート。
夢の中で迷った人々の前に現れ、一緒に現実への扉を探してくれる。
服が毎回変わってるあたり、夢の中でもオシャレは欠かさないらしい。(笑)

しかしこのミリート、妙な子である。
登場する夢の迷い子達は何らかの悩みを抱えており、それを解決しない限り現実には戻れないのだが、ミリートは解決法を教えてくれるわけではない。『現実の人間は現実に帰らないと駄目だ』と頑なに主張するだけなのだ。ここらへん妙に事務的で、もっと言ってしまえば機械的ですらある。

ミリートが非人間的だと言っているのではない、怪物(迷い人が抱える現実の問題)と無邪気に戯れる様は見た目通りの子供のそれだし、しゃべる言葉や思考回路も感覚的なもので冷たい印象はない。しかし……どこかズレているのだ。

この疑問に対する回答は最終話で示されている。
読んで頂きたいので詳しくは書かないが、ゾッとした、とだけは言っておこう。
想像の余地をかなり残してあるのではっきりとした回答が欲しい人には不向きかも知れないが、個人的にはかなりいいラストだった。

夢のお話が好きな人に。

この方、本作の後に『ナイトメア☆チルドレン』という作品を描かれています。
こちらは人を夢に閉じこめてしまうナイトメアと戦う話。
随所にほのぼの感はあるものの、割と暗いお話で私好みでした。
よろしければそちらもどうぞ。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ジャケ買い (にゅきみ)
2005-04-14 12:34:06
意識してジャケ買いするようにしています。

正確にはウラガキ買いとか帯買いなのですが。

新しいアタリの作家さんをみつけるのって

大変ですよね…
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確かに (SEN)
2005-04-14 21:04:07
水準に達していない作品に当たることもあるし、

単純に趣味に合わない作品に当たることもあるし……。

ここでもいくつか漫画を紹介していますが、

最終的に当たるかどうかは読者様次第だったり(笑)。

本当に難しいですね、作家さん開拓って。
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