つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

まぢでいたらおもろいけど

2008-03-20 09:27:08 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、当時いたらすんげぇ話題になっただろうなぁの第956回は、

タイトル:公権力横領捜査官 中坊林太郎(全2巻)
著者:原哲夫
出版社:集英社 プレイボーイコミックス(初版:'99)

であります。

鈴:親会社のアホさ加減に久しぶりにキレそうになったLINNで~す。

扇:子会社の悲哀をひしひしと感じているSENでーす。

鈴:……なんか、初手からディープな話になりそうだから話を変えたほうがよさそうな気がせんか?

扇:そだな、私はともかく君はかなりヤヴァい。
なぜかと言うと――。

鈴:って本気でやばそうなことを言うんじゃねぇっ!!

扇:実は、実はね。
LINN君は人間じゃないんだ。
今はもう惑星じゃない冥王星から来た、エイリアンなんだ。
口から酸は儚いけどね。(笑)

鈴:誰がエイリアンじゃっ!
自分こそ土星人のクセに何を言っている……って、酸は儚いってけっこういろんなもん溶かしてるヤツが儚いのか?

扇:そう、最後は自分自身の酸によって滅びるのさ。
ちなみに、高貴な土星人にそんな間抜けな弱点はない。
輪っかだ! 輪っかがある限り土星人は無敵だ!

鈴:滅びるのかよ……
って、高貴もクソもない気がするがのぅ。
結局、酸を吐く異星人だし。
それにしても、輪っかか!? 輪っかがすべてなのか!? サターン!?

扇:輪っかを制す者は宇宙を征す!
おお、何と美しいのだ土星の輪っかは……。
でかいだけが売りの風船星も、我々に対抗してしみったれた輪っかを付けているようだが、比較にならんな!

鈴:そりゃ、頭の上に輪っかがあったら征することは出来るかもしれんが。
つか……何を対抗してんねや、他の惑星と。
別にいーじゃんかよ、おなじ輪っか持ち同士、仲良くすればさ。
いちおうおまけの数も似たようなもんなんだしさ。

扇:仲良く?
あんな図体でかいだけの連中と馴れ合うつもりはない。
まぁ、輪っかもオマケもない水星人にこの感覚は解らんだろうがな。

鈴:シンプルイズベストだからいーんだよ。
それに輪っかなんか邪魔なだけだし、おまけもうざいだけだし~。
……って、なんで土星人水星人の話になってんだ?

扇:ん? ここは土星人の偉大さを紹介するページだろう?
アシスタントに水星人がいるが、細かいことは気にしてはいけない。
さぁ、みんな、土星人を賛美する歌を歌おう! 土星の輪っかは宇宙一ィィィィィィィィィ!

鈴:んなわけあるかぁっ!!
しかも宇宙一って、どこのドイツ人だ?
土星人じゃなかったのか?

扇:あっちは世界一、こっちは宇宙一だ、スケールが違う!
さて、読者の方々に土星人の魅力をお伝えした所で、今週の漫画紹介といくか。
えー、確かタイトルが、『中坊LINN太郎』だったかな?
中学生のLINN君が善良な金融業界の方々をシメて回るピカレスク・ロマンだ。

鈴:宇宙スケールにすると他になんかいくらでも輪っかがでかそうで、いいのを持ってそうな星はいくらでもあるような気がせんでもないが……。
さて、今週の木劇ですが……ひとを勝手に主人公にすんな!
そもそも中学生がどうやって金融業界シメんだよ。

扇:大丈夫、君ならきっとやれる! といいね。

鈴:出来るかぁっ!!
と言うか、なんで最後の最後で弱気なんだよ。
ったく、真面目にストーリー紹介すっか。

外圧に負けて時限立法で成立した公権力横領捜査室。
憲法違反並みの超法規的権限を持った組織の捜査官、中坊林太郎が金融業界にもぐり込み、公権力を濫用して私腹を肥やす者たちから強引に財産を取ってくる姿を描いた社会派(?)の青年(たぶん以上)マンガであります。

扇:固い解説だねぇ……。
現代に現れたケンシロウが、脅しと拳で銀行に巣くうワルをシメてく話、っつった方が解り易いだろうに。

鈴:普段固い解説やってるほうに言われたくはないわいっ!
まぁ、わかりやすいっちゃぁわかりやすいがな。
いかにも原哲夫のマンガ! って感じだし(笑)
じゃぁ、紹介もすんだし、キャラ紹介行くか。


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鈴:えー、では主人公の中坊林太郎。
公権力横領捜査室の唯一の捜査官。普段の見た目はケンシロウだが、捜査のために東西銀行にもぐり込んだときは撫でつけた髪に黒縁眼鏡という、いったいいつの時代のサラリーマンだ? って突っ込みたくなる出で立ちになる。
腕っ節は強いが、それ以外はケンシロウとか、他の原哲夫キャラほど超人的ではない……が、度胸だけは超人だよなぁ。
たいていはサラリーマンを演じているので低姿勢だが、親の話を持ち出されると「親は関係ねぇだろ、親は」という決め台詞とともに、普段の林太郎に戻って、強引な取り立てを行う。
……地上げ屋とか似合いそうだよなぁ、こいつ……(笑)

扇:相手が悪人ってだけで、やってることは地上げ屋と変わらんな。
そいや、父親を殺されたという過去があったけど、詳しいところは不明のままだったね。
多分、親父さんも黒い世界の連中と対決してたとかってことなんだろうけど。
えー……他に誰がいたっけ?(爆)

鈴:他に……ってな……。
まぁ、林太郎が目立ちすぎて他のメインキャラが薄いってのもあるんだろうが。
じゃぁ、次は虹野誠一。
東西銀行に勤めるバンカー(ゴルフとは関係なし)で、裏の汚い仕事を請け負っていたが、検察に嗅ぎつけられる、上司に尻尾切りにさせられそうになる、と言う状況に至って自殺を図る。
……が、裏の仕事をすべて記憶している、という能力のため、林太郎に助けられ、協力することになるひと。
でもよ、林太郎、あんまり社畜社畜って連呼してやんなよ。
気ぃ弱そうなおっさんなんだからよ(笑)

扇:でも、社畜って名言だよな。
会社の都合に振り回されて、それでも逆らうことが出来ず、最後は自殺未遂って、まんまだし。
この人最大の見せ場はやっぱあれだね、元上司に慰謝料(?)請求するとこ。
「これだぁ~!」って、指二本突き出して、請求額が二百万……いや、君が受けた被害を考えたら二千万でも安いだろ!

鈴:慰謝料……退職金とも言えるけどな。
それにしても、2百万ってとこが、小市民って感じだよなぁ、このひと。

じゃぁ、次か……誰だ……あぁ、そうだ、虹野とおんなじで死んだことにされて、協力するようになった業田竜彦。
もともとは業田開発という建設会社の2代目若社長で代議士とつるんで私腹を肥やしていた。
最初のほうで林太郎にシメられ、復讐しようとしたところにSWATまで投入され、さらに側近に口封じのために殺されかける、という意外にかわいそうなひと。

扇:中坊の拳による説教で改心した後は、妙に爽やか系になったな、この人。
まぁ、元は学生野球のスターだったみたいだし、元に戻ったといったところか。
もっとも、中坊がピンチに陥った時、さりげに裏社会人らしいやり方で突破口を開いたりもしてたけど。(笑)
と言うか……転向してからの見せ場ってそれだけだった気も……。

鈴:確かに、虹野は裏データを持ってるってのでけっこう役に立ってたが……。
だが、キャラっつーとこれくらいだよなぁ。
個人的には東西銀行の木暮泰造は、いい味出してるとは思うんだがな。
最終的には改心していいひとにしてもらったし。

扇:虹野に慰謝料請求された時、「二千万?」って微妙にセコイ金額言ってたのが印象的だったな。
小悪党らしく、転ぶのも早かったね……つーかこの漫画、大悪党って出てこなかった気もするけど。
多分、ラ×ウが出る予定だったんだろうが、その前に雑誌が休刊になっちゃったってとこかね。

鈴:ラオ○ねぇ。
ふつうにどつきあうならイメージできるが、金融業界のラオ○……いまいち想像つかん……。
つーか、どつきあいになるんだったら金融業界だの政治家だのぜんぜん関係なくなりそうだな。
それはそれで笑える気はするが。
……にしても、雑誌が休刊になった割には2巻できっちり締めてくれてるし、原哲夫らしい笑えるところもあって、なんでこれをネタにすることを思い出さなかったのか、不思議な気がするな。

扇:いや、展開考えるのは楽だよ。

×オウ「フン……所詮は中坊の息子か」
中坊「親は関係ねぇだろ、親はぁ~っ!」
ガシッ!
業田「あの野郎……中坊の突きを受け止めやがった!」
虹野「あ、あの方はまさか……!」

こんな感じでどうかね?
逆に、打ち切りになったのが幸いしたかも知れんな。
長く続いたら、多分、中坊が北斗神拳習得するはめになってたと思うぞ。

鈴:……いや、格闘マンガにするんならわかるけどさ。
って、それを修得したらもうあかんやろ。
社会派(?)マンガじゃなくなるし。

扇:え? 中坊林太郎は社会派格闘漫画だろ?
お後がよろしいようで

鈴:だから格闘マンガちゃうっちゅーねんっ!!
と、突っ込んだところで、再見~


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