つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

妖怪談義に花を……

2006-02-02 18:27:19 | 木曜漫画劇場(紅組)
さて、咲かせなくても読めるけどの第429回は、

タイトル:月夜烏草紙(第1巻~第5巻:以下続刊)
著者:及川七生
出版社:白泉社 花とゆめコミックス

であります。

鈴:妖怪と言うと水木しげる? とか思ってしまうLINNで~す。

扇:作者名見て、『バラ色の人生』が聞こえてきたSENでーす。

鈴:『バラ色の人生』って何だ!?
また70年代か?(笑)

扇:ミッチーって言えば解るか?

鈴:ミッチー……?
あぁ、あの王子様なんて呼ばれてたコメディアンか(笑)

扇:違う……とは言い切れんが。
いいもん、うちにベストアルバムあるから。

鈴:あるんかいっ!
ったく、こういうわけのわからんのはほっといて作品紹介でもすっかな。

さて、ストーリーですが、舞台は明治、元武士である士族の家に生まれた千鶴と、妖怪ふたりの織りなす日本的幻想奇譚であります。

扇:ちなみに、モノが宿る骨董品を扱う美少年とかは出てきません。
眼から髪までほっそい線で書き込んでいく絵はかなーり私好みだったりします。
本人曰く、正面顔が苦手らしいけど、実は横顔の方が……。(以下削除)

鈴:絵は、確かに濃ゆいほうではあるな、このひと。
でも、そうくどい感じもしないし、これはこれでこのひとの味になっているような気はするな。
じゃぁ、キャラ紹介にすっかね。

扇:その前にお知らせです。
つか、今日は早いなぁ……好きな作品なんだが。

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鈴:では、恒例のキャラ紹介であります。
熱田千鶴、本編の主人公兼ヒロイン兼妖怪調教師(?)
紫紅&若葉というでこぼこ妖怪コンビにつきまとわれる薄幸の美少女……なんてのがまったく似合わない、ぶっとい女性キャラ。
祖母絡みで、紫紅&若葉と出会い、忘れていたころに再会し、以来つきまとわれるようになる。

扇:妖怪も調教されることも多々あるがな、君好みの関係やね。
この漫画中二番目に強いキャラ、ちなみに一番はこの方のお祖母様。
一話の初っぱなから辻斬りに襲われ、気絶した気の弱い弟を抱えて逃げるという離れ業を演じた上、妖怪に対して説教まで喰らわした剛毅なお人。
見た目は和服の似合う可愛らしいお嬢さんなので、表紙で想像を膨らませた方は開始数頁で挫折するかも知れない。(笑)

鈴:私好み……? 誤解を招くように言い方はやめたまえ。
私は責め専門だ(爆)
……冗談はさておき、次に妖怪二人組の片割れ、紫紅。
こちらは、まったく期待を裏切らない軟派な妖怪で、千鶴かわいさ余っていじわるしまくる典型的なタイプ。
まぁでも、人気は出るだろうなぁ。

扇:をい
全身白、トーンなしという振られ要素全開の長髪美形。(笑)
最初は千鶴の有り余るパワーを楽しんでいたようだが、最新刊あたりでは既にメロメロ状態になっている、いかにも妖怪らしくアイデンティティの弱い奴。
こいつに関してだけ言えば、千鶴に会う前の『過去の女』との絡みの方が面白かったと思うのは私だけだろうか……いや、いい男なんだけどさ。

鈴:まぁ、いい男だとは思うがねぇ。
では、次にもうひとりの片割れの若葉。日本人形のような姿をしつつも、こっちのほうが紫紅よりもよっぽど妖怪らしい。
つか、どっかの戦場に行って屍体食ってくんなよ、あんた(笑)
まー、成人体もないわけではないが、おそらくビジュアル的には日本人形のほうが人気がありそうなのは気のせいではあるまい。

扇:見た目は日本人形何だが実は……というのは伏せておこう。
人間との付き合い方といい、生死の割り切りかたといい、紫紅より遥かに大人。
千鶴はこいつを紫紅とセットで見ており、おかげで物語は千鶴&紫紅のいわゆるフツーの恋愛奇譚にならずに済んでいる、その意味でかなり重要キャラ。
ちなみに、成人体で現れた時に紫紅と区別がつかないことは言っちゃ駄目。

鈴:言っちゃダメって、言ってんじゃねぇかっ!
……で、とりあえず、メイン……というか、こいつらだけでいいじゃん、って言うキャラ紹介なんだが、やっぱり、いちおうなキャラも入れとくかね。

扇:んじゃ、千鶴の恋人候補だった修司さん。(過去形)
登場時はオールバックの絵師、その後髪を切った。
不幸な生い立ちのためか、やや斜に構えたところがあったものの、千鶴の全身全霊をかけた愛により復活、しかし直後に別れ別れになる。
その後再会するも、お互いの恋愛感情には折り合いをつけてしまったのか、妙に達観したキャラになっていた……つーか、老成しちゃった?

鈴:んじゃ、千鶴の恋人候補の宮ノ原敬。(現在形)
千鶴の弟の同級生で、千鶴に一目惚れして、結婚してくださいと言う猪突猛進の単純タイプだが、素直で男気に溢れててかわいい少年キャラ。
千鶴もやや困り気味ながらも、まんざらでもない感じで描かれているキャラだが、惚れた相手と親友(千鶴の弟)を天秤にかけて、千鶴を取る辺り、男気=友情より女を取る辺りが笑えたり……(笑)

扇:絵だけじゃなく、話の作り的にも水準以上の人だと思います。
キャラ同士の関係や感情の変化も上手いこと書いてますし。
LINNの読んでる漫画の中では珍しく、かなりのオススメ。(微妙な表現)

鈴;まぁ、確かに、めずらしいってのは否定せん。
つか、私の場合、間口が広いぶん、印象に残らないマンガのほうが多いんでな(爆)
……そういや、買う前にとりあえず花とゆめなら知ってるかどうか聞けよ。

扇:聞く前に買ってるんだよ。(爆)
これは事前に聞いてたから良かったぞ、新刊でまとめて買ったけどハズレなし。
ただ、この後どうなるかと聞かれると少々不安ではあるがな。

鈴:まー、長く描いてると、どうしても「?」なところとか、出てくるのは仕方あるまい。
オチをうまくつけてくれりゃ、それでいいとも言えるがね。
……と言うわけで、今日の木曜漫画劇場は、この辺りで幕間です。
では、さよ~~~~~~~~~~~~~~~~おなら

扇:五巻のヒキがちとな……それでも期待はしてるが。
パターンに則って言うなら、六巻で波乱、七巻で完結がいい感じかな。
終劇じゃ、たわけ!
次回は――何だっけ? ま、まぁ、また来週と言うことで、さようなら。

(蛇足ですが、『およかわ・なお』さんです……読めなかった)
(こっちは、「おいかわ・ななお」って読んだわ……)


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