つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

ペンは燃えているか?

2006-05-18 19:42:49 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、キーも燃えるんだろうかと思う第534回は、

タイトル:燃えよペン
著者:島本和彦
出版社:小学館

であります。

扇:ツッコミ所の多い作品って減ったよねと思うSENでーす。

鈴:なに、楽しみながらつっこめる作品が少なくなったってことだろうと思うLINNで~す。

扇:楽しみながら突っ込める作品……沢山あるんだけど、既に木劇でやっちゃったな。

鈴:だいたいそうよねぇ。
つか、そういうもののほうが楽しいからさっさとやっちまうわね。
……でも、島本をいままでやってなかったのは、けっこう意外じゃないの?

扇:だって、君、島本あんまり読んでないでしょ。
俺も詳しいかと言うと、自信がないが。

鈴:立○読みメインで買ってないからなぁ。
島本は笑えるから買おう買おうと思いつつも……で結局買わないんだよなぁ。
だから忘れてるし。
……しかし、あの見開きの迫力だけは妙に印象に残るんだよなぁ、島本(笑)

扇:貴様堂々と禁句を口にするなっ!
ずっと持ってて『心のバイブル』にしろとまでは言わんが、せめて買えよ。
つーか、見開き2ページ=1コマで納得できる漫画家って、島本車田ぐらいだなァ。

鈴:納得どころか、それで十分だ(爆)
それまでのストーリーまったく関係なく、たったそれだけで、「うむっ!」と納得させてくれるんだから、かなり稀有なマンガ家ではある。
車田は、もうちぃと違うがね。

扇:車田はな……必殺技の名前+大ゴマの元祖だからなぁ。
リンかけの後期なんか、必殺技をお互いに出す→敵が倒れる→次週、別のメンバーが同じことをやる→主役の出番が来るまでこれを繰り返す……だったからなぁ。

鈴:そーねー。
しかし、車田は全体として笑えるけど、島本のは、ほれっ! とそのページだけ見せてもなんか笑えるところがいいのだ(笑)
車田も好きだけどね~。

扇:つーか、いい加減島本デカ文字多くないか?
画面が島本流星拳みたいだぞ。

鈴:いいなぁ、「吼えよペン」でやってくれないかなぁ、島本流星拳……(笑)
いや、島本昇龍覇でも、島本冥界波でも可(爆)

扇:つーか、彼の漫画に心底ハマる方は島本幻魔拳にかかっているに違いない。
200%の力でハッタリかませる人って好きだけどね。

鈴:島本魔皇拳でも可、だが(笑)
でも、このひとのハッタリはまた格別だからのぅ。
セリフなしの見開きでもハッタリかませるマンガ家だし(笑)

扇:うむ……その意味では、ちゃんと『漫画家』だよなぁ。
文字で画面埋める漫画が嫌いなわけじゃないが(むしろ好き)、やっぱり漫画は絵で魅せてナンボって気はするし。
そういや最近は、イラストを並べて漫画と言い張る作品も増えたなあ……嘆かわしい。

鈴:まぁのぅ……。
この前の「キョウハクDOG's」みたいなのがけっこう出てるからなぁ。
まぁ、そうは言っても、もうこの手のとか、諦めてっつか、そういうもんだと思って読んでるからなぁ。
時流だからしょうがあんめ?

扇:それは認める……ニーズの一つではあるからな。
でも、表紙にだけ命をかけるのはどうにかならんか? 引っかかる奴も引っかかる奴だが。

鈴:引っかかる……そうか、引っかかったことがあるのか……(哀れみの目(笑))
まぁ、確かに表紙と中身が同一人物が描いてるとは思えないほどのヤツもけっこういるからなぁ。
中身が見れない以上、そこが買う買わないの判断基準になるから仕方がないとは思うんだがねぇ。
そいや、島本は表紙と中身が変わらんのぅ。

扇:だってねぇ……週刊漫画誌なんか、よくこの絵でデビューできたよなってぐらい崩れまくった汚い絵の新人出てきたりするんだぜ。そりゃ、多少は絵に引かれて買っちまう本も増えらーな。
そいや、カラー絵と中身が全然違う作家って多いな……カバーだけ別会社の人間が描いてるんぢゃないかって言うぐらい。
その意味では、島本って偉大だよなぁ。

鈴:まぁなぁ……。
竹本泉並に表紙と中身が変わらない……つか、竹本泉は、1000%絵がいつまで経っても変わらんが(笑)

扇:それを言うなら、横山光輝なんて全く変わらなかったぞ。(笑)
車田とか魔夜は絵変わっちゃったもんなぁ……。

鈴:まぁなぁ。
変わらない絵のマンガ家って、やっぱり貴重なんだよなぁ。
……って、そろそろキャラ紹介行くかね。
あ、そうそう、その前にCM~。


つれづれ読書日記、進化してると思っておこう


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つれづれ読書日記


鈴:じゃぁ、主人公のマンガ家、炎プロダクションの炎尾燃。
おそらく、3割くらい、島本
7割くらいはフィクションと思われる。
集中線を描くために、愛車(γ50)を燃やしてしまい、かわいい女性編集者の色香に迷い、自分は寝ても〆切間際にアシスタントには働けと強要する、マンガ家の実情を知らないひとから見れば、とても納得できる典型的なマンガ家、に見えるキャラ。

扇:妥当なラインだな。
つーか、締め切りに追われててもパーティ行きたがるところとか、非常にらしくていい……。
ヘッドギア付けてたり、顔がスタローンになったり、あからさまにフィクションなところに混じって、どう考えても実話としか思えないエピソードが出てくるのもいいなぁ。
常に燃えてるけど、仕事場は火気厳禁です。(笑)

鈴:さて……。
って、このマンガ、燃書いたらおしまいじゃんっ!?
……まぁでも、マンガ家の生態(?)を描いたマンガでも島本らしさは爆発やね。

扇:何個目だ、島本!
つーか、ストーリー紹介したっけ?
ま、要は原作者・島本和彦と似てると言われ続ける漫画家・炎尾燃の戦いを描いた漫画家の裏事情らしきものを堪能できる漫画です。
実名じゃないけど、ほとんど誰か判別可能な実在の人物が出てくるのも面白いのですが、詰まった時の逃げ方、死に体の時の死に方など、ちょっとヤバゲな話がボロボロ出てくるのが魅力。
デフォルメが上手くいってるので、漫画家に興味がない人でも充分楽しめます。

鈴:楽しめる……と思うが、この濃さがOKでなければ、やっぱりつらいと思うぞ。
まぁでも、この見開きの迫力は一見の価値あり、と思うのでオススメです。
一度は見て、笑うことをオススメして、閉幕であります。
では、さよ~なら~

扇:確かに、万人に勧められるかと言うと……無理だろうな。
とりあえず絵で引かなければ一度読んでみて欲しいです、ノリはいいので。
ではでは、さよーならー


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (にゅきみ)
2006-05-23 12:22:39
島本好きっす。逆境ナインはバイブルっす

「燃えよ」は読んだけど「吼えよ」を読んでないんですよ…

なんか、島本オトナ買いとか非常にアレなので

二の足踏んでます(大人買い以外の選択肢無し)
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 (SEN)
2006-05-23 20:40:54
来週は『逆境ナイン』の予定です、請うご期待。

私も『吼えろ~』は読んでないですね……面白そうではあるけど、大人買いは確かに――。

個人的には、『スカルマン』が異常に格好良くて好きでした。(過去形……あの最終巻はちょっと……)
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スカルマン (にゅきみ)
2006-05-24 12:37:10
イシノモリ先生から引き継いだ時は、マジびびりました。

が、島本版の方が圧倒的にカッコイイっす。

ていうか5巻までしか読んでないんだった…



個人的には『ワンダービット』が好みっす。
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格好よいのですよ~ (SEN)
2006-05-24 23:51:11
絵もキャラも原作より数段上でしたね。

一巻読んだ時は、「島本め、化けやがった!」と吠えました。

ただ、掲載紙が変わってからちとパワーダウンして……。



『ワンダービット』はバラエティ豊かな作品でしたね。

逆境ナインもそうですが、ギャグに混ぜてかなりダーク

なネタを入れてしまうところが島本の魅力です。
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