Sekky's FLOG

福井県立恐竜博物館で研究職員をしている関谷と申します。
仕事の内容はあまり書けませんが、コメントを頂けると嬉しいです。

パスポート更新

2015-03-22 00:40:04 | 福井の生活
しばらく更新しないと広告が出ちゃうのが格好悪いので、投稿。


パスポートの有効期限が2カ月を切ったので、更新に行ってきました。
すぐに外国へ行く予定はないけど、いざ必要になった時に残り期間が足りないと困るので。

職場から車で30分ほど。すぐ近所でもないけど、遠くもないね。

この手の役場手続きでは、本籍地がいつもわからなくなる。
住基カードを作ってたから、コンビニで住民票を出せました。

こんなこともあろうかと、前の選挙で市役所へ投票に行ったときに作っておきました。
いろいろ問題もある制度だけど、こういう急に必要になった時は便利だな。


パスポートは十日ほどでできるらしい。
年度が変わったら取りに行ってきます。

番号も新しくなってしまうそうな。前のは覚えやすくて好きだったんだけどな。



初めてパスポートを作ったのは、雲南省へドン先生に弟子入りに行った時でした。
「禄豊にいるから、いつでも会いに来い」と言われて、大慌てで作って出かけたのでした。


あれから10年もたってしまいましたか。

振り返ってみると、いろんなことがありました。

とっても有意義な10年間でした。


これからの10年は、どんな未来になるのでしょう。

10年後はどんな思いで、振り返るんだろうか。

追悼 平野弘道先生

2014-05-14 00:44:58 | 早稲田の生活

ご体調を崩されてから、ご容体を伺えていなかった不義理が悔やまれます。

中国留学への道を拓いて頂き、ひいては現在の職を得るに導いてくださった、最初の御師です。

いまごろは閻魔相手に、巧みな語り口で宴席を設えているところでしょうか。

いつか私が先生の下へ伺う際には、極上の白酒を持参したいものです。


それまでは、どうか安らかにお休みください。

タイのコラートで発掘してました

2014-01-14 16:47:29 | 地科ネタ
大っっっ変ご無沙汰をいたしております。

諸事情により更新が滞っておりますが、今年もよろしくお願いします。

と言っても、昨年同様(たぶんそれ以上に)滞ります。


昨年末はタイ王国東北部のコラート県(通称)に発掘に行ってました。

その様子は当館のサイトに掲載されているので、ぜひご参照ください。

http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/research/2013thai2/#d20131203

http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/research/2013thai2/#d20140105


では、また。



満月

2013-09-18 23:16:23 | 福井の生活
所要で中国に電話したら、明日から中秋節だそうな。

どうりで月が丸くてキレイ。

中国の暦を忘れつつある。

いかんね。


それはそうと、刺身のツマ(大根)に合う調味料を探していましたが、胡麻ドレに落ち着いた今日この頃です。

保守

2013-07-08 23:19:25 | 福井の生活
何か投稿しないとテンプレートが元に戻らないそうな。


いや~、忙しくなってきた。

忙しいというか、今まで経験したことのない速度で仕事が増えていく。

ひとつ引き受けて、それが終わらないうちに別の仕事が舞い込むというスパイラル。

効率よくさばいていかないと、溜まる一方だ。

あるいは、他の誰かに任せるか。

「自分にしかできないこと」を優先したいところだけど、新人の下っ端としてはそうも言ってられないのかなという空気は感じる。ひしひしと。

充実感はそれなりに得てるけど、これでいいのかなぁと思わなくもないこともたま~にある。

そんな今日この頃です。

四川料理 天府舫@新宿

2013-05-05 21:57:25 | 福井の生活
こんばんは。

実は昨日までこっそり埼玉の実家に帰省してました。

5月1日の夜行バスで帰ってきて、昨日の昼便で福井に戻りました。

二日間は、中国から郵送した書籍と衣類の整理&福井への郵送、その他雑務であっという間に過ぎてゆきました。


4日の昼、新宿から高速バスに乗る前、ついに禁断症状が出て四川料理を食べに行きました。

新宿東口から徒歩5分、天府舫にて「汁なし坦々麺セット」880円也。

西武線に揺られながら、せっかく新宿へ行くなら汁なし坦々麺を食べられるお店へ行こうと思い立って探しました。

スマホ万歳。


お店のオーナーも厨房もウェイター君も、みんな中国人。

オーナーは成都出身だそうで、伝統の四川風味であることをイチ押ししてました。

たしかに山椒の強い香りは懐かしかった。が、唐辛子が足りない。

もっとガツンと来る辛みでいいんじゃよ?

あと、麺が黄色い。うどん的な白いピラピラ麺がよかったな。


餃子と煮卵が取り放題という太っ腹なサービスには感服いたしました。

デザートに杏仁ゼリー。久しぶりに食べた。

以下、地図です。

福井就任

2013-04-18 22:34:58 | 福井の生活
大変、た~~~いへーーんご無沙汰をいたしておりました。

今年度より、福井県立恐竜博物館にて研究職員として勤務させて頂くことになりました。

この一か月間は、引っ越しやら、車の運転の練習やら、新人研修やらでバッタバタしておりました。

更新頻度はガタ落ちすると思いますが、今後ともご愛顧いただければ幸いです。


さて、大変お待たせいたしましたが、『アジアの恐竜』(和訳版)が、ついに、やっと、や~~~っと刊行される運びとなりました。


著者割引の御注文を頂いた方々、割引なしでご購入頂けると仰って頂いた皆様、大変お待たせをいたしました。

私自身、多忙を極めていたこともあり、頭から消えかけておりました。

コスト削減のために中国の製販会社に発注したそうで、まぁ遅れはさもありなんと言ったところです。

以下、出版社のURLです。http://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336056290
アマゾンや楽天ブックスでは在庫切れになっているようですね…。



その他の近況としましては、iPhone5を買いました。

(仕事の内容はたぶんあまり書かない方がよさそうなので。)

いつでもEメールをチェックできる快適さに感動しております。

セキュリティ上の理由から職場のパソコンにはQQや飞信をインストールできないので、中国と連絡を取り合うためにも必須です。

あと、宿舎の自室にインターネットが引けてないので、テザリングで接続できるのがすごく便利です。

ただ、電池の減りがものすごい勢いです。


とりあえず、今夜はそんな所で。

通勤用に買った中古車にもいろいろ言いたいことがあるのですが、来週あたりのネタにできれば幸いです。

書籍郵送2

2013-03-01 23:06:32 | 自貢の生活
残りの150kgを郵送しました。

結局また空輸になりました。

博物館から郵便局まで運ぶのを頼んだら、車で来たのは前回と違う人だったけど、梱包作業場に現れたのは例の局員でした。

運ぶのを依頼する段階でその局員と電話で話しており、今は確実に船便が稼動していると確認したことを伝えたら、何やらゴニョゴニョ言っていました。


梱包しながら、やはり空輸を使ってほしいのだと白状してきました。

まあ、正直でよろしい。

最初からそう言ってくれれば、いくらかは気持ちよく払えるかもしれないのに、つかなくていい嘘をつくから余計に気分が悪くなるのだよ。


そこからは値引き交渉。

船便なら1kgあたり25元というのは明確な事実なので、どこまで寄せられるかと身構えていたら、いきなり「26元」と言ってきました。

ちょっと驚いた。

合計額が船便より約2000円(日本円で)高いだけで空輸できるなら、破格と言えるのではないかと。

一応事務主任にお伺いを立てると、「OKしちゃいなよ」とお墨付きが出たので、商談成立となりました。

前回の値段は何だったのだ?あまり深く考えないようにしよう。

中国に来てから、イヤなことをすぐ忘れられるようになりました。

憶えてなきゃいけないことも忘れてしまうのだけれども。


局員氏は仕事が立て込んでるようで、内容物のチェックもろくにせずに、どんどん梱包していきます。

だから値引き交渉でうだうだ時間をとりたくなかったのかもね。

EMSの値段って、もっと厳密に決まってるのかと思ってたけど、さすがコネとカネの国だなぁ。


もっと綿密に荷物の中身を検めなくていいのかなぁ…。まあ僕としては難癖つけられるよりは楽だし早くていいけど。

後になって「送っちゃいけないものが入ってたから没収」とか言ってこないでよね?

ただ、箱の扱いがかなり雑で、ドスンドスン放り投げるのはいただけない。

せめて客の前でだけは丁寧に扱えよ。

でも他の職員はもっと雑で、手のひらサイズの小包を10メートルくらい放り投げてた。

中国で郵送するときはくれぐれも丁重に梱包しましょう。


税関の問題は、どうにも怪しい。

配達状況を検索すると、「税関に拘留されており、受取人の説明を求める」と表示されます。

局員は最初、僕の書いた電話番号が間違ってるからだとか言ってきて、間違ってないのを確認したら、今度は発送番号が違うとか言い出して、「それ書いたのお前らじゃん。」と応じたら「あ、そうだった。うちのミスです」

なにしてんの?

今回の伝票も盛大に書き間違えてたし。ちゃんと届くのかなぁ?

税関には郵便局側から連絡して通してもらうとか言ってたけど、まぁ何もしないだろうね。

帰国したら出頭しなきゃいけないのかな~?面倒くさい。


実はアパートにも郵送したい私物がまだ2箱あって、郵便局への道すがら、乗せて行けばよかったことに後で気づきました。

これは合計50kgくらいで、それだと1kgあたり30元くらいにしか値引きしてくれないそうな。

書籍と一緒に送れば、同じ値引き額(1kgあたり26元)で遅れたのに~。

しまった~。局員への対応のイメージトレーニングに勤しんでいて、そこまで考えが回らなかった。

修行が足りん。。

まさかあそこまで値引きしてくるとは。


まー、これは自分で窓口に持っていって、船便で送ってもいいのだけど。

こまごまとした生活用品だから、局員の雑なチェックの方がありがたいのよね~。

窓口のおばちゃんの検査も似たようなものですが。

どうすっかな。ちょっと考えます。

海外郵送

2013-02-18 20:25:53 | 自貢の生活
いろいろ日本へ送りたいものがあるので、とりあえずは夏服を郵便局へ持って行きました。

一番安い船便でも10㎏で260元(≒3千円)かかる。うー、思ってたより高い。

本が350㎏くらいあるのよね~。単純計算で約9千元か…。

吉林省長春から越してきた時は200㎏で約2千元だったから、国際便であることを加味すると、それほど法外な価格設定というわけでもないのかな。


ちなみに郵便局専用の段ボール箱じゃなきゃ受け付けてもらえなくて、1個10元だそうな。

ここ数日、商店街を廻って空き箱を探してたのが無駄だった。

ていうか、「ご不要でしたら頂けませんか?」と聞くと、必ず「何に使うんだ?」と聞き返される。

段ボール箱の用途なんて、物を入れて運ぶか、しまっておくぐらいしかなかろうも。

「近々引っ越すんで、郵送するのに使いたいんです」と答えると、「じゃ、ダメだ」と断られる。

わかんね~。使い道を聞くということは、返答によってはOKということか?

何ならいいんだ?

反日デモのプラカードを作るためとか?



郵便局のおばちゃんは意外と愛想が良くて助かった。

嫌な人だと中身をいちいち取り出してチェックされるのだん。

日本人かと聞かれて「そうです」と答えたら、中国語が通じることに感激しておられた。

仲良くなったら自前の段ボール箱でも受け付けてくれないかな~ん?


***


というのが1カ月ほど前の話で、夏服は無事に着いたと連絡がありました。

今度は書籍を送りたかったのですが、量が多いので博物館の車で郵便局まで運んでもらえないか事務主任に聞いてみました。

主任は気を利かせてくれて、郵便局と交渉し、局員さんが博物館まで取りに来てくれました。

内容物のチェックをして梱包して、発送手続きの段になって、局員が言うには「春節が過ぎたばかりで船便は開業しておらず、空輸しかできない」と。

博物館の事務主任と懇意なので、料金は割引きしてくれるそうですが、それでも船便より3万円(日本円で)くらい高い。


どーすっかなー。そもそも船便が開業してないというのがウソくさい。

とは言え、もう18時近かったし、合計200㎏の段ボール7箱を持って帰るのはかなりキツい。

仕方がないのでさらに値引きしてもらい、船便より2万円高い郵送料で手を打ちました。

空輸なら1週間で着くらしいし(そんなに急ぐ必要はないんだけども)、通関の手続きもやってくれると言ってるし(本当かどうかわからないけど)。

ここでゴネて、この局員や事務主任のメンツに響いてしまうのを避けたいというのが一番の理由だったかもしれません。


***


というのが昨日のことで、今日、別の荷物を発送するために窓口へ持って行ってみました。

顔見知りになった例のおばちゃんが、笑顔で迎えてくれました。

船便で送りたいと言ったら、すんなりOKとのことでした。


あ~、もう。あァ~~~、もう!!

なんなんだろうね~、この、中国人特有の、見え透いたウソ。

ちょっと確認すればわかるような、その場しのぎの出まかせに、何度煩わされたことか。

いや、他の国の人をあまり知らないので、中国特有かどうかはわからないんだけども。

あと、出会った中国人全員に嘘をつかれたわけではないし、日本人にもそういう人はいるんだけども。

ただ、少なくとも、日本で過ごしていた頃よりは、その機会が増えたのは確かです。



さて、実は書籍は思ってたより量があり、昨日発送したのは全体の約半分で、あと150㎏くらい残っており、局員はそのことを知っています。

これも空輸にしなきゃいけないのかな~?

また出費がかさむのは痛いし、局員のウソに乗せられるのが一番腹立つ。


とりあえず1週間待ってみて、すんなり通関できたのなら、急ぎで必要なものだけ空輸するかな。

船便で送った伝票を局員に突き付けても、どうせしらばっくれるんだろうから。

事務主任と局員のメンツを潰さず、僕にとっての利点を最大限に引き出すには、妥当な選択肢かもしれません。

もし通関で引っかかったら、あの局員は大嘘つきだと言いふらしてやる!


支払いのために局員のオフィスに入ったところ、どうやらEMS関連の職員らしかった。

どうりで空輸にこだわるわけだ。船便だと自分の部署の業績にならないもんね。

主任、頼む人を間違えましたね?

ま~この事務主任は、僕が2年半前に自貢へ赴任して来た時の航空券代をなぜか支払ってくれたので、それが今ごろ回ってきたと考えることにするかな~。

自貢のPM2.5

2013-02-08 23:11:23 | 自貢の生活
どこまで信用できるのかわからないけど、自貢市の粒子濃度を報じるサイトがありました。
http://www.pm2d5.com/City/zigong.html
http://pm25.moji001.com/aqi/index-2487o.html

自貢は基本的に一年中湿度が高いんだけど、晩秋から冬にかけては、特に濃霧が発生しやすくなります。

なので、この霧が例年のものなのか、汚染微粒子によるものなのか、僕にはよくわかりません。

でもやっぱり30分くらい屋外を歩いてると、喉がガラガラしてくる感じがするので、戻ったらうがいをするようにしています。


とりあえず今年の冬は雨が少なかった気がする。

去年と一昨年は一週間のうち半分くらいは雨で、道が泥だらけだったんだけど、今年は靴の汚れを気にする必要がほとんどなかった。

そのぶん微粒子が多く舞ってる可能性は考えられますが。

雨が少なかったせいか、濃い霧が出る日も例年より少なかった気がする。

今年一番霧が濃かった日。たぶん視界は30mくらいでした。



昨日の夜、たぶん2週間ぶりくらいにまとまった雨が降って、急に気温が下がりました。

昼間は20℃くらいまで上がってたのが、今日は最高でも6℃でした。

このまま暖かくなるのかと思ってたけど、しばらくは乱高下しそうですね。


さて、明日は春節ですね。

今週の始めあたりから、市内のあちこちで散発的に爆竹が鳴らされ、待ち行く人々の雰囲気もどこか落ち着かない感じがします。

交通量も増えて、近所の路地裏商店街では、めったに見ない渋滞で車が立ち往生していました。

スーパーは買い物客でにぎわっていました。


博物館の通常勤務は今日の昼までで、僕は明日から1週間、休みになります。

といっても、むしろお客さんが一番多い時期なので、館としては稼ぎ時です。

書きかけの原稿を早く仕上げなきゃいけないので、僕としては普段とあまり変わりません。

家でやれる仕事なので、早起きしなくてよいのは助かる。

送迎バスに乗るには朝7時に起きなきゃいけないんだけど、この時期はまだ日の出前で、真っ暗なうちから起き出すのはちょっとしんどいのです。

それでは、良いお年を。

著者割引について

2013-01-28 23:22:08 | 自貢の生活
前々回の日記でお知らせした『アジアの恐竜』(日本語版)につきまして、著者割引(2割引き)でご提供させて頂けることになりました。

日本国内は送料無料です。

ご希望の方は、お手数ですが右上の「メッセージを送る」をクリックして、以下の情報をEメールにて私までお送りください。

氏名・郵送宛先・電話番号・注文冊数

もし公的機関にお勤めで、公費伝票が必要な場合は、上記に加えて、公費伝票名称と、公費伝票に日付記載が必要か否かをご明記ください。

なお、手続きの必要上、この情報は販売元の(株)国書刊行会の営業部担当者様へ転送させて頂くことをご了承ください。

また、著者割引という性質上、誠に勝手ながら、私と直接面識のある方に限らせて頂ければ幸いです。


な~んか、もっと安く買ってもらえる方法って無いんかな~?それでいて、出版社も損をしなければ最高なのだが。

なかなか、そううまくはいかないよね~。

解説員講座

2013-01-22 21:09:44 | 地科ネタ
弊館の一般展示室には解説員が待機していて、希望するお客さんには展示室を一緒に廻って解説してくれます(約30分間、60元)。

20代半ばの綺麗どころがそろっています。

そのお姉さま方に向けて、近年の中国における恐竜研究の成果についてお話しする場が設けられました。

解説員の科学的素養の向上を図るためだそうで、私だけでなく、研究に従事する職員がそれぞれテーマを決めて、持ち回りでいろんな角度から話をしてきました。

今日が最終日で、昼食後の1時間、パワーポイントを使っていろいろご紹介しました。


「こんなにたくさんの四川美人の前で話すのは緊張するけど頑張りますね」と切り出したら笑いを取れた。掴みは上々。

こういう機会は初めてなので、どこまで専門的なことを話せばいいのかわからなかったけど、3Dスキャナとか骨組織学とか、目新しくて視覚的にわかりやすそうな話題を選んでご紹介したところ、なかなかの好評を得られたようです。

研究部主任からの指令で分岐分析の手法を紹介した時は何人か眠そうだった。無理もないがな~。もっと上手に話せるようになりたいものです。


最後に、ドン先生の『亚洲恐龙』を進呈した時が一番歓声が大きかった。

翻訳作業のために出版社から頂いたもので、あちこち持ち歩いてだいぶ使い古されてしまっているのが申し訳ない。

よくよく勉強してくだされ。


終わった後、「謝礼」ということで唐突に200元を渡されました。

これくらいは研究部職員としての業務の内だからと丁重にお返ししようとしたものの、みんなに渡してるからと押し切られてしまった。

「じゃあこのお金で皆さんにご馳走しますよ」と切り出したら、逆に断られてしまった。

フム。ガードは堅いのだなぁ。

本が出ます

2013-01-16 23:07:36 | 地科ネタ
董枝明(原著)『亜洲恐竜』(2009)の和訳書です。

株式会社 国書刊行会様より、2013年2月末発売予定で、9,975円(税込)です。
http://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336056290/

だいぶ値が張ってしまい、心苦しい限りです。


一昨年末の帰国時に監訳者の冨田先生から翻訳のお話を頂き、董枝明先生へ直接恩返しができる最良の機会と捉え、是非にとお引き受けさせて頂きました。

実際に訳し始めてから約1年もかかってしまいましたが、いよいよ出版される運びとなりました。


これまで帰宅後など勤務時間外にちまちま訳していました。

2012年の上半期、毎日午後7時から12時は、ほとんどこれに費やしたと言っても過言ではありません。

日本の公務員でもないので、そこまでこだわる必要はないんだろうけど、自貢の博物館からもらった仕事ではないので、研究室でするのはなんとなく気が引けたので。

と言っても勤務時間中には全く手を付けなかったというわけでもないのですが。


本書はアジア地域の恐竜化石調査・発掘の歴史と研究者の活躍に重点を置いて叙述されており、概要をつかむにはちょうどよい読みやすさだと思います。

今ではなかなか目にする機会もないような年代物の写真から、アジア各地の発掘現場の様子や最新の恐竜研究の成果まで、豊富な挿図が掲載されているのも本書の大きな魅力です。

個人的な見所としては、第IV章の第7節で、ドン先生が1980年代に四川省自貢を訪れた際、道路工事の作業員が化石に見向きもせず壊しまくって放置していて、愕然としたというくだりです。

いかに恐竜の化石が重要かを広く知ってもらう必要を痛感したとのことでしたが、現在、先生が教育普及に意欲的に取り組まれる熱意の萌芽が伺えました。

あと、同章第9節でフィリップ・カリー博士の念願が叶ってエレンホトへ向かった時の話も感動的でした。

途中、改革解放直後でルートが限定され、不便な道を通らざるを得なかったが、外国人はそのことが理解できず、ドン先生もうまく説明できなくて苦労したという話は「さもありなん」と苦笑ものでした。


さて、本訳書は『アジアの恐竜』と銘打っていますが、もちろん隅々まで完全に網羅できているわけではありません。

日本の恐竜だけとってみても、新書サイズで一冊になるくらいのネタはあるわけだし。

分量としては、中国での恐竜発掘が三分の一を占めています。

また、調査・発掘の経緯とアジアの恐竜研究の歴史がメインなので、個々の恐竜の特徴については要点を軽く触れる程度です。

原著がそもそも一般向けなので、恐竜に相当お詳しい方々は既にご存知の内容も少なくないかもしれません。


私個人としては、近い将来にアジア産の恐竜を研究したいと思っている方、特に大学生や高校生に読んでもらい、その活力源となることを念頭に置いて訳しました。

かつてその年頃にあった自分に向けて、というのが最も的確かもしれません。

本書をきっかけにアジアでの恐竜化石の発掘調査に思いをはせてもらったり、それを研究するための糸口として役立てて頂ければ幸いです。

訳者あとがきでもちらっと触れましたが、原著にはない引用文献を付け加えたのと、巻末の恐竜リストを充実させたのもこのためで、かなりの手間と時間を費やしました。
(実はすでに一か所、誤記が見つかっていますが)

合計503篇の文献を引用していますが、編集のスケジュール上、含めそびれた文献を合わせると、実は追加したい文献があと30篇くらいあります。

これは自分で自分の視野を狭めていたせいなので、今後の反省材料となりそうです。



原著『亜洲恐竜』を熟読する中で、知らなかった情報に出会えたり、認識があやふやだった点を整理できたりと、大変勉強になりました。

また、和文書籍での古生物学用語の書き方とか、中国語発音の日本語表記とか、自分としても収穫の大きい仕事でした。

中国語の発音のカタカナ表記については、最後まで懸案事項でした。

そもそも日本語と完全には一致するわけではない音をカタカナで表記するのには限界があるのですが、なるべく近い音で再現できるよう努めました。

最終的には編集部の方から以下のガイドラインをご提示頂き、微妙な場合はこれに準ずるという所に落ち着きました。
http://www.heibonsha.co.jp/cn/

こういうものが作られているという発想すらなかった…。



今回は学術雑誌への投稿ではないので、査読者にリジェクトされる心配はないのだけれど、自分の文章が正しいのか否か、もっと適切な表現があるのではないかとか、何となく心細くなるのは不思議なものです。

論文の査読でダメ出しされるのはイヤなものだけど、あれはあれで重要な工程なのだなと実感しました。

項目ごとに、それを専門とする研究者に原稿を読んでもらって手直ししてもらえれば良かったのかな~と今では少し思います。

何はともあれ、無事に出版まで辿り着けたこと、初めてのまとまった和訳書という仕事なこともあり、達成感と充実感を味わっております。

前述の誤記と補充したい文献については心残りでもありますが、いつかリベンジする機会もあるだろうと楽観視することにいたします。


翻訳の監修のみならず、古生物・地球科学関連の知識や表記について多大なご指南を頂いた冨田先生には改めて感謝申し上げます。

また、発売元のN島様と発行元のY様には企画段階から最終校の再修正に至るまで、訳者の希望を汲んで頂き、感謝の念が尽きません。

最後になって恐縮ですが、再三に渡る校正とデザインでご助力を頂いたM崎様、F永様、I沼様にも、この場をお借りして御礼申し上げます。
(念のため、この場はイニシャルにてご容赦ください)


というわけで、お小遣い貯めておいてね~

(う~む、購買意欲を煽れるような文章を書くのは難しいな…)

干担面

2013-01-10 21:04:25 | 自貢の生活
日本語で言うと何かね。だいぶ前に流行った、油そばみたいなやつ。

自貢に来た当初もそんな日記を書きましたが、今もブームは続いています。

スープ入りよりもタレが麺に絡んで、3.5倍くらいうまい。

逆に言えば、干担面を頼んだのにスープ入りが出てきた時のガッカリ感といったら…。

満足度がマイナス70%ですよ。


そのガッカリな事態が今日の夕飯で起こりまして。

でも店長がすんなり謝ってくれたので、まあいいかという気分になりました。

もし悪びれずに「スープありの方がうまいぞ」とか言って来たら作り直させてたところだえ。

やっぱスープ入りはいまいち。麺の弾力が損なわれてる気がするのです。

腹いせに、撮り貯めてた写真を貼り付けたら気が晴れるかなと。

というわけでアルバムにまとめてみました。

違うのも混じってますが、ご容赦ください。


ていうか家に帰って来て、ひとっ風呂浴びたら十分気は晴れました。

せっかちな大晦日

2012-12-31 20:34:28 | 自貢の生活
大晦日ってことで半日勤務となり、(それを知らされたのは午前10時…)、昼飯のあとすぐ帰ってきました。

31日まで出勤なあたり、本当の年越しではないんだなとフムフムします。

午後は自貢にあるまじき晴天だったので、なんとなく部屋を掃除したくなりました。

大掃除というほど徹底的なものではなく、出張中の埃を払う程度でした。

普段の掃除よりは、少し頑張りました。中掃除くらいです。


何人か、中国の知人から、すでに年賀のご挨拶を頂いています。

せっかちだなぁ。。

頼み事をするメールも、末尾に「謝謝」って付いてたりする。

まだ引き受けるなんて言ってないのに…。

逆に、半日勤務の通知は、できればもう少し早く教えてほしかったです。


夕飯に、今年は蕎麦を用意してなかったので、茹で餃子にしました。



南方はそうでもないみたいだけど、吉林での年越し(旧正月)は餃子だったので、何となく年末は餃子というイメージが刷り込まれてしまったみたいです。

太らないように、炭水化物は少なめに、野菜を多めに摂ろうと思って、チンゲン菜も一緒に茹でました。

5日間くらい冷蔵庫に置いてても傷まないので、好きです。チンゲン菜。


ビールは奮発してドイツビールを開けてみました。

500mlで12元(≒150円)。チャイナビールよりフルーティーで面白かったが、また飲みたいとは思わないお味でした。

では、良いお年を~


あ~、ちなみに、現時点での「明けましておめでとう」は中国語で「元旦快乐」だそうな。

「新年快乐」は春節(旧正月)の時専用のご挨拶だそうな。


***追記***

人によっては1月1日にも「新年快乐」を使うので、間違いではないようです。