労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

なぜ源頼朝は源義経を許さなかったのか

2009-12-20 01:38:17 | Weblog
 源義経のマンガを読んだ。

 このマンガでは、残念ながら、どうして兄である源頼朝が源義経を謀反人として討伐しなければならなかったのかを詳しく書いていない。

 兄である源頼朝は義経に京に上って天皇を“お守り”しろと命じ、弟である源義経はそれにしたがっただけなのに、なぜそれが謀反人になるのか?

 源義経はその理由を理解することもできずに、破滅の道を転がり落ちていった。

 しかし、兄源頼朝が天皇を“お守り”しろといった言葉には、玉(ギョク)である“お上”に蝿が群がらないように、蝿を追い払えという意味も、玉が自分の目論見でどこかへ“お隠れになる”ことを防げという意味も含まれていたのである。

 したがって、“お守り”するという言葉を、言葉通りの意味で、単純に天皇の家来になるとしか理解できなかった源義経の破滅は避けられないものであった。

 きちんと説明しないからいけないという義経の弁明は、愚の骨頂であろう。天皇勢力の向こうをはって武士の支配権を確立するためには、天皇の枝葉や根っこを切り落として丸裸にする必要があるなどというのは、あまりにも恐れ多いことであろう。それは察するものであって言葉にして言うべきものではない。

 現代の日本にも源義経のような脳みそが溶けかけている“忠臣”がとうとう誕生し、天皇勢力はこの“忠臣”を足がかりに失地回復に乗り出そうとしているが、天皇の反乱は天皇制そのものに終止符を打つという結果しかもたらさないであろう。


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