本日の君津ラーメンツアーファイナルは・・・
これまた念願中の念願だった「九州ラーメン日吉」だ!!
(思い入れが強いので、いつもと書き方を変えます☆)
日吉は、君津に二店舗ある。大和田店と八重原店だ。
もともと日吉自体は、先代が八重原にて産声を上げた。
しかも、今から40年も前の話。。。
その後、お客さんがたくさん入るようになり、
八重原のお店は、先代の弟さんに委ね、
先代自身は大和田に移った、ということらしい。
*今度、21日?日曜日?テレビ東京で午後6時から紹介されるそうです。
なぜ僕がこのお店に思い入れを感じるか、というと、
この日吉に、昭和の激動を見てとることができるからだ。
戦後、日本が高度成長していく中で、
多くの人が自分の生まれ育った郷土を離れ、
第二次産業(特に重工業)に従事した。
工業地帯と言われる場所に、各地から人が集まり、
そこで、大きな団地で暮らし、そして日本を発展させた。
日吉はそんな大激動の時代に生まれたのだ。
君津を地図で見ると、左上に人工的に作られた埋め立て地が見える。
その大部分が新日鉄である。
新日鉄が君津にやってきたのは、1965年だ。
その時、福岡や大分からたくさんの人が君津に引っ越してきた。
恐らく大分製鐵所から転勤してきたのだろう(未確認)。
ちなみに同伴学生のお父さんも大分の方なんだそうだ。
しかも、君津に移動する前、
僕の生まれた四日市に移転しようとする計画もあったのだ。
四日市が過密だったので、君津にしたんだそうだ。。。
なんか、運命を感じずにはいられないのだ。。。
九州からたくさんの人が仕事のために君津にやってきた。
それが、九州ラーメン日吉の誕生の直接の要因である。
今から38年くらい前のことであった。
(君津製鐵所稼働から7年くらい後の話ってことになる)
つまり、この日吉は、
九州から君津に移った新日鉄の人のために生まれたお店なのだ。
(移ったというより、仕事のために故郷を離れねばならなくなった人たち)
1960年代~1970年代はまさにそういう時代だったのだ。
「金の卵」(団塊世代の人たち)と言われた人たちが、
たくさん、自分の故郷を離れ、見知らぬ地で働いたのだ。
東北からもたくさんの人が移動してきたけれど、
君津には九州からたくさんの人が移り住んでいるのである。
がゆえに、僕はこの日吉がすごく尊く感じるのである。
生きた「歴史」というのは、まさにこういうところにあるんじゃないのかな。
歴史を学びながら、その時代の味に触れ、その時代のラーメンに触れ、
歴史との接点を見出し、そして身体でその歴史を感じる、と。
と、前置きが長くなったけれども。。。
日吉は、ラーメンもさることながら、まずはおでんを食べねばならぬ。
ほとんどが80円という格安おでんでありながら、
これが、本当にダシが効いていて旨いのである。
ダシがしっかりと沁み込んだ大根は格別である。
こんなにダシの効いた大根が80円でいいのだろうか。
コンビニで食べるここより高い大根はもう今後食べられない、、、
牛すじもオススメの逸品であるが、
店主さんの奥様オススメの自家製モチの包みが最高。
自家製のおもちとキャベツの入った包みは食べるべき逸品だ。
おでんは、お店を入った左手にある。
この匂いがとてもノスタルジックで、昭和の雰囲気に包まれる。
もちろん店内も昭和のレストランそのもの。
こういうお店こそ、本当に重みのあるお店だとつくづく思う。
で、ラーメンを注文!!!!!!
一杯、270円のラーメンです。270円ですよ。。。
消費税が導入された年から値上げはしていないとのこと。
というと、昭和63年~平成元年のことか・・・(汗)
あ、とすると、今の学生たちは消費税のない世界を知らないのか・・・(汗)
今から20年前だと、1000円でラーメンなんて考えもしなかっただろうな。。。
いずれにせよ、このお店の豚骨ラーメンは一杯270円だ。
スープは、極めてあっさりとしたさっぱりスープ。
油も一切浮いていない。余分なものは一切入っていない。
ただ、味は極めて刺激的だ。
豚骨臭がすごいので、ダメな人はダメかもしれない。
長浜みたいな臭みじゃないんだけど、ワイルドな味わいだ。
いわゆる豚骨ラーメンを期待すると、びっくりするだろう。
今のラーメン店にはもはやない味なんだろうな~と思った。
だって、全然違うんだもの。。。ワイルドで超あっさり。。。
レシピや作り方は創業以来ずっと変えていないそうだ。
だから、1960年代の豚骨ラーメンの味がそのまま残されたということになる。
他にあまりラーメン店がなかったから、改良する必要性もなかった。
だから、味を変えずにそのままの豚骨ラーメンが残ったのだと思う。
つまり、日吉の豚骨ラーメンは40年前の九州の味なのだ。
きっと九州では日々ラーメンの味は進化していることだろう。
だから、九州以上にクラシックな豚骨ラーメンがここで食べられるのである。
だから、味が旨いとか不味いとか合うとか合わないとか、
そういう次元の議論は全く不毛なのであり、意味がないのである。
60年代、70年代のラーメンを学ぶことができる、
実際に味わうことができる、楽しむことができる、
それこそが、日吉のラーメンを食べることの意味なのだから。
味的には、個人的には不思議な味わいだった。
それこそ、ここよりワイルドな豚骨ラーメンも食べてるけど、
なんかそのワイルドさがすごく引き立つ味わいのラーメンだった。
*あと面白いことを聞いた。
昔ここのラーメンを食べてた人はスープを飲まなかったとのこと!
今の人はスープを飲むのが定番になってきているけど、
かつての日吉のお客さんはスープを飲んでいなかった。
これはなかなか面白いことを聞いたぞ・・・
麺はなんとなんと☆自☆家☆製☆麺!!!!
しかも、僕らの先入観にあるバリカタの細麺じゃない!!!
僕らの知る九州ラーメンって作られたイメージでしかないのかも・・・
メニューもすごくシンプルでしょ。
月見ラーメン食べてみたいなぁ~~~
***
はい。これにて、君津ラーメンツアー終了!!
同伴してくれた(運転してくれた)ひ様とな様、ありがとうございました。
ずっと念願だったラーメン店を一気に回ることができました。
また、卒業した後も、ラーメンツアーしましょうね!!
最後に、日吉を支えた場所をぱしゃり☆
お☆し☆ま☆い