Berryz工房のセカンドアルバムが発売された当初、収録曲の中でも「さぼり」が特にお気に入りだった。中学生の甘酸っぱい恋愛シーンの日常を切り取った快作。つんくPが誰をイメージして書いたかはわかりませんが、私は徳永千奈美ちゃんをこの曲の主人公に仕立て上げて聴いていました。昨年のベリキューコンサートの日替わりソロコーナーで千奈美がこの曲を歌ったのを観られたのは感無量でした。
「さぼり」はメロディラインも歌詞も明るい。だけれど何故か胸が熱くなり切なくなる。これは既に学生ではなくなった世代であるほどに感じる切なさであるように思います。懐かしいよえな、痛いような。
Berryz工房 さぼり
アイドル各人、各グループにこの手の明るいのに切なくなる曲はあるけれど、最近だとLinQの「ハジメマシテ」がそれだった。
「初めての恋」を乗せて、見慣れた街を走り恋の扉を開く「西鉄バス」。私はバス通学は未経験だけれど、バスの車内という狭い空間で憧れの人と過ごす僅かな時間が少女のゴールデンタイムであるという恋愛漫画的世界は充分理解出来ます。バスだから立ち位置の自由度もあまりない。日によっては憧れの人と超絶接近出来るかもしれない。
でも、「ハジメマシテ」という簡単な六文字でさえ口にするのは大変な事であるという年頃。ああ、アイドルポップスならではの世界観な音楽ではありませんか。アイドルポップスだからこそ表現出来るとも言い換える事が出来ます。
LinQ - ハジメマシテ (新宿LOFT)
アイドル音楽に大人になってからハマるという行為は一種のノスタルジアに浸るという行為であり、そこに見た事のない日常を当てはめたりする事で更に脳内の物語が増してゆくのかもしれません。
バス通学などした事のない私は、西鉄バスという単語に自身を重ねられないリアリティを感じながら、精一杯そこに映像を当てはめるのです。これが社名は付かずにただの路線バスという表現で終わっていたら、それは普遍性を持つと同時に見知らぬ風景へのノスタルジアも膨らまなかったかもしれない。そんなナンバーであります。
(この曲も好きです)
LinQ - チャイムが終われば (新宿LOFT)
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