1362)MOVE YOUR HEART（東北新幹線開業30周年 その２）

　来月からのロンドン五輪期間中、五輪中継の都合で「平清盛」の放送が休止される日曜があるそうです。大河ドラマが他番組中継のために休止になるのは初めての話ではないのですが、新聞の書き方は視聴率苦戦が背景にあるように感じられ、表現の難しさを感じました。因みに私は受信料を支払う１視聴者に過ぎません。


　東北新幹線開業30周年の続きです。東北新幹線が開業した1982（昭和57）年６月23日と翌24日の沿線新聞は東北新幹線開業一色で、岩手日報では「号外」も発行されています。

　号外は「東北に新幹線時代開く」という大見出しで２千人が参列した出発式の様子を載せていましたが、一方で同じ紙面にコラム記事（「三陸住民と新幹線」）があり、やや覚めた目で開業を見ています。

　「ローカル線との接続がこう悪くては、（中略）三陸沿線の一般住民にとっては物珍しさ以外にどうということはないと思う。」「東京へ行こうとすると運賃は実質１割値上げになる上、大宮その他で荷物を持って長い連絡橋を歩かなければならない。（中略）新幹線開通のお陰で東京はますます遠くなっていく。」

（小山駅での記念列車出発式　－小山駅 2012/06/23－）

　覚めた目といえば、「下野新聞」では開業当日（６月23日）付で別刷の「東北新幹線開通記念特集」も発行しており、大宮～盛岡間開業後の展望について触れていました。

　それによると、大宮～盛岡間開業時点の大宮以南の用地取得率は東京都内68％、埼玉県内60％とはかばかしくありませんでした。当時の国鉄は大赤字だったこともあり、大宮以南の開業に財務当局は難色を示しており、財務当局某氏による「東京駅に乗り入れたからといってお客が増えることはほとんどない」というコメントが載っていました。更に「盛岡以北の着工の見通しは全くついていない。」ともありました。

（北へ向かう記念号　－小山駅 2012/06/23－）

　それから30年、東北新幹線は大宮以南・盛岡以北に延び、１日88往復、通勤通学の足でもあり、秋田・山形へも直通し、時間はかかりましたが青森（新青森）にも達しました。更に数年後には津軽海峡も渡ります。私自身も数年新幹線通勤をし、南部・津軽を頻繁に行き来できるのは新幹線のおかげでしょう。

（新幹線百花繚乱　－鉄道博物館屋上にて 2012/06/23－）

　財務当局某氏に今の感想を聞いてみたいものです。

にほんブログ村「ふうん」と思ったらクリックして下さい

2011/06/25の一品・・・997)栃木散歩　芳賀町（般若寺跡）
2010/06/25の一品・・・お休みでした
2009/06/25の一品・・・523)盛岡散歩　米内川６（県道204号線)
2008/06/25の一品・・・お休みでした