歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

春の旅3.5:臭い正体

2010年03月30日 | 旅録 -travelogue-
直島のことで、ひとつ忘れていました。大事なこと。




、、、くさかったんです!






昔(10年ほど前)直島に行ったのも、春の、ちょうどこの時期だったのですが、

その時、衝撃を受けたんです。

くさかったから!

くんかくんか、漂って来るにおいの源を辿りたいものの、
海の潮風にかき消されて、うやむやにされる。

当時はまだ、植物にのめり込んでいない、うら若き ngch青の時代。
そのにおいの正体が、花であることすらわからず、

「直島は、なんかくさい」
という、ずいぶん失礼な印象だけが残りました。



それから、はや10年。

2010年、春。

また、

「くさい!」

知ってるくさい!なつかしくさい!あのにおいだ!




数年前に一度、本で調べ当てて、
「あーー、こいつだったか!」と判明したことがあったんですが、

無念の、失念。

「なんだったっけー;なんだったっけー、、、調べたのに~。名前が出て来ない~~;」
悔しがる私。

旅のメンバーも口々に

「ああ、この季節に、このにおい、なんかするよね」
「くさいね」
「海じゃない?」
「アジの干物じゃない?」
など。


「いや絶対これ、花なの!くさい、なんとかっていうやつ、、」と、ぼやけた主張をする私。

そして、

地中美術館のアプローチで、ついに
その姿を捉えたのです。

「あっ、こいつだッ!!!』

「居た!!」





黒い萼の、白っぽい壺形の ちっちゃな花が、
枝にびっしり。(虫みたいでちょっと気持ち悪い。)

その正体は、


「ヒサカキ」でした。


  ヒサカキ
  Eurya japonica
  ツバキ科ヒサカキ属 常緑小低木

庭木にも使われるという。もし「庭に使いたい」といわれたら、私だったら絶対
「やめな。くさいから。」って忠告します。


例の臭いにおいについては、
ウィキペディアを見てみると、
「都市ガスやたくあんに似た独特のにおい」と書いてあります。

確かに、なんか発酵したような、プワァンと蒸せた甘いような、臭さ、、、

そしてやはり、私と同じように、その臭さがとても気になった人が居て、
「探偵!ナイトスクープ」に調査を依頼したらしいことまで分かりました。
その番組によれば、
「インスタントの塩ラーメンの粉末スープのにおいに似ている」とのこと。
的を得ているような、、でももっと「うわっ、、いや~~」って感じがあるんだけど、、

(※ちなみに、その放送日、昨年の自分の誕生日でした。変な偶然;)



旅が終わったあと、その日のうちに速攻調べて、
見事に分かって、

あー、スッキリ!

もう忘れないでしょう!ヒサカキくさい。ヒサカキくさい。
くさいヒサカキ。インプット。可哀想な感じで。







これで終わり と思いきや。

恐るべき事態が、、。



なんと

どうやら、

東京の我が家のそばに、
誰かが 庭木として 植えてるっぽいんです、、。


この前、なんか、漂って来たんです、、、春の風にまぎれて、プワァン、、、と。

あの直島の、くさいにおいが、、。


いやがおうにも、リメンバー・直島。





というわけで、
旅録・番外編でした。

次回こそ、「秋吉台編」です*


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