さくらいろの日々

『さくらいろの彼女』の その後

こんなふうにMと再会するなんて

2016-01-26 08:10:10 | diary
あぁ Mだ

見た瞬間にわかった


彼女の息子 Mくん
私の中で思うときは いつも呼び捨てだから
つい そんなふうに


日曜日
珍しく降り積もった雪のせいで
閑散としたパート先の店内
たまたま一人でレジにいた時だった


マスクのせいもあるけれど
彼は対応する私に気づいていない


支払いも済んだところで
思いきって切り出す


Mくんだよね?

え? あ、はい


そう答えたものの、怪訝な顔


〇〇です
Yちゃん(彼女の娘)の同級生の〇〇の…

ああ!

帰ってきてたんだね

はい
3年間むこうにいて
(寮のある県外の高校)


差し障りのない話をちょこっとだけ
その間ずっと
指先が小さく震えてる
気づかれませんように…


参考書を数冊 購入
浪人生だけどそろそろ受験かな
いい青年になっていた


彼女については話せなかった
聞きたいことは沢山あるけれど

当時まだ小学生だった彼
でも微妙な空気には気づいていたはず


今日Mくんに会ったよ


彼女には報告していない


つまらない嫉妬






「キャロル」

2016-01-15 18:33:02 | diary
昨夜「キャロル」を読み終わった

直後から幸せな気分がずっと続いている


主役は女性ふたり
でも
書店入口にどーんと並べて欲しい恋愛小説


デパートのおもちゃ売り場で働くテレーズと、人妻のキャロルが出会った瞬間に恋に落ちるのだけど、お互いの気持ちを探るように惹かれ合う

テレーズの方は堪えきれなくて言葉や態度の端々に好意がにじんでしまい、それをギリギリまでじらすキャロル

結ばれてもなお、抱えているそれぞれの問題やパートナーがふたりの恋を阻む中、彼女たちが出した結論とは…


読み進めていくと、どうしてもキャロルが彼女に似ているように思えてならなかった


なんでもないような短いひとことが
わからないふりでこちらに決めさせるクセが
一緒にいるのに胸をしめつけられる寂しさ
時々ぎゅっと力を入れてしまい私に触れる手も

いい子にしてるのよ

人前ではそんな顔しちゃだめよ

あなたを甘やかすのが好きなの


10歳以上歳の離れたキャロルとテレーズ
ひとつしか違わないのに、ずっと年上のようだった彼女


ラストは想像と違っていたけれどがっかりはしなかった
むしろ…

そして物語の10年後や20年後を知りたいと思う


私と彼女の物語も
これからまだ動くのだろうか