さくらいろの日々

『さくらいろの彼女』の その後

ラブシャッフル

2009-01-31 11:41:00 | diary
いつもは録画で見ているけれど、昨夜は初めてオンエアで『ラブシャッフル』を観た。
第三話。
いつもだいたい前半はなんとなくセリフや展開にバブリーな違和感があるけれど、後半になると入り込んでしまう。
昨日はキクちゃん(谷原章介)の亡くなった彼女のエピソードがでてきた。
自殺した彼女の命日に、毎年花束を届けるキクちゃん。
キクちゃんの話を聞いて、アイル(香里奈)は「本当に愛し合っていたんですね」と言ったけれど、その言葉にキクちゃんは寂しそうに笑った。
だけど私は、アイルの言葉はちょっと違うと思った。
だって本当に彼女がキクちゃんのことを愛していたのなら、自殺なんか選択しなかったはず。
事実、キクちゃんはいまだに彼女の死に縛られ続けているのだから…。
自分の死によって、相手が一生縛られてしまうことを考えつかなかったのだろうか。
病気によっては、突然、死を選んでしまうこともあるとは思うけれど…。
だけど相手がなぜ死を選んだのかもわからずに、大切な人を失ってしまったキクちゃん。
あぁ。この人も自分の気持ちに無理やり蓋をして生きてきたんだ。
雑踏の中で突然立ち止まってしまう後姿に、胸が痛くなってしまった。


私も彼女がうつ病になったとき、いろいろな本を調べたりしてすごく心配した。
でも彼女は、
「大丈夫よ。自殺しようなんて考えていないから」
と言った。
残念だけど私はその言葉を100%は信じられなかった。
だけど彼女は今もちゃんと生きていてくれてる。
そこまで重症ではなかったのだろうけれど、彼女は周りの人たちのことも考えていたに違いないと信じている。

恋人じゃなくてもいい。
会えなくたって、かまわない。
生きていてくれさえすれば、それでいいのだから。

あの頃の

2009-01-29 20:00:15 | Y&A
ふと、ある文集のことを思い出した。
それは、下の子が卒園を控えた3月(2月おわりかな?)当時の私はクラス委員をしていて、それぞれのお母さん達に原稿を依頼したのだった。
在園の三年間、あるいは二年間を振り返って思うことを書いてもらった。
もちろん彼女が書いた文章も載っていた。それが読みたくなって引っ張り出してみた。
確か彼女は少し遅れて原稿を渡してくれた。手書きの原稿をPCで打ち直す作業は私が引き受けていたから、
「遅くなってごめんね」ともらったのを憶えている。
その頃はまだ時々映画や食事に行くくらいで、お互いの気持ちは把握できていなかったと思う。
どんなことを書いているんだろう…?と、ドキドキしながら彼女の原稿を読んだから。
上の子(Mくん)から通わせていた彼女は、その頃の担任に「お母さん、ちょっと」と時々呼び出されて、いろいろと注意を受けていたらしく、よくそれで泣いていたと書いていた。だけど今はその先生と笑って話せるから、子どもと一緒に自分も成長できたのだろう、とも書いてあった。
私の知らない彼女がそこには記されていて、なんだか感慨深い想いを抱いたことも読み返しながら思い出した。
二年前のあの頃も、当時の自分の想いも、なんだかとても懐かしく感じた。

今日の夕方、長男の習い事の帰りに公民館の前を通った。彼女の娘のYちゃんがそこでダンスを習っているので、通り過ぎるときにチラっと見ると彼女の車の後姿が見えた。そろそろ彼女達も帰る時間だな。
ん?
左側のブレーキランプが消えていたような…。
彼女は知っているのだろうか。少し気になって、家に着いてからメールしてみた。
すると、気になったから今みてきたけれど点いていたよ、ご心配おかけしました、と返事がきた。
ホッ よかった。だったらいいんだけど。

本当はこんなことでメールするのはどうかと躊躇した。
でも他の友人にだって気になったらメールするよねぇとか、自分に言い訳しないといけない。
いっそ、あの文集を作った頃を基準にしたらいいのかも知れないと思った。でももう少し前かな。

今はまだ、彼女に対してどう接したらいいのかよくわからない…


来週の水曜日に

2009-01-28 13:07:07 | Y&A
今日は小春日和。家の中よりも外の方が暖かく感じられるほど。
買い物帰り、渋滞している国道を運転しながらエアコンも消してしまった。
やっとうちについて荷物を降ろしたところで“らいおんはーと”が鳴った。
久しぶりの彼女からのメール。
『今日は春みたいね。ちょっと嬉しいな。映画だけど来週の水曜日でいいですか?』
先週の火曜日にメールで誘ってから一週間くらい経っていたけれど、ちゃんと憶えていてくれたのね。
『わかりました。迎えに行くから、時間を調べてまたメールします』

よかった。今日は調子もいいみたい。

でも急に具体的になって、少しドキドキしてきた。
私が彼女を一方的に見かけたことはあるけれど、ちゃんと逢うのは去年の11月以来。
もちろん、笑っていようとは思っているけれど、一体どんなことを話したらいいんだろう…。
それだってもちろん普通の友達みたいに、だろうけど…。
多分彼女もかなり緊張してしまうはず。
表には出さないけれど、以前も少しでも間が空くと緊張しやすい人だったから。

嬉しいけど少しこわい。
来週の水曜日…せめて天気がよければいいのに

資格とってみます

2009-01-27 22:17:17 | 
彼女が忙しくて会えなかった日もそうだったけれど、最近また時間を持て余すことが多い。
学校や子ども会の用事が入る日は、何もかも同じ日に集中することが多いから、忙しい日はとことん忙しい。でも何もない日はホントに何もない。
時期的に意味もなく外を出歩くのは風邪のウイルスをもらいそうで…。
かといって家にいて家事をするかといえば、気が向かなかったり。
こんなんじゃダメだ、と思い立って、資格を取ることにした。
今のところ持っているのは珠算と簿記だけ、それぞれ三級。あ、英検も。でももう役に立たないだろうなぁ。
上の子が中学にあがった頃にパートでもできたらいいなと思って、医療事務の通信講座を申し込んだ。
まずは半年間やってみて、自信がついたら試験を受けるつもり。
だけどなんで医療事務なのか。
特に病院が好きなわけじゃない。看護師の友人はいるけれど、ほかに知り合いがたくさんいるわけでもない。
やっぱり…彼女が医療事務の資格を持っていると知ってたからかな。
以前それで彼女も仕事を始めそうになったのだけれど、彼女のご主人が反対したりして結局かなわなかった。
もちろん彼女には何も話していないけれど、彼女と肩を並べたいという気持ちがあったのかも知れない。
それに…
まだ具体的には考えられる状態じゃないか。
とりあえず頑張ってみます。

『感情教育』

2009-01-22 15:22:00 | diary
子ども達の学校で読み聞かせのボランティアをしているので、数日前、そのときに読む本を選びに図書館へ出かけた。
絵本だけじゃ物足りなくて、自分が読む本も探していると、中山可穂の本が一冊だけあった。
たぶん、知る人ぞ知る作家なのだろうけれど、私は彼女の作品をあまり知らない。
ずっと前に『深爪』と『猫背の王子』を読んだような…でも内容はもうあまり覚えていない。
当時の自分とはあまりにかけ離れた世界の話だった(と思う)ので、他の作品まで読もうという気は起きなかった。
一昨日は偶然みつけてしまったけれど、結局それを借りることにした。
『感情教育』
三つの章から成っていて、二章までは那智と理緒、ふたりの女性のそれぞれの生い立ちから現在までが記されている。
そして第三章でふたりは出逢う。
ふたりとも、いわゆる“波乱万丈”に生きてきて、彼女達に共感することは難しいのだけれど、第三章に入ると、これは自分のことか、と思うほど。
那智たちと私では境遇や関係はもちろん違うけれど、相手に対する態度や考え方、行動には、うなづける部分が多くて、あぁそうだったんだ、と、彼女のことを思い出して涙するときもあった。
なんでもない一文に、胸が苦しくなることもあった。
なんでこんな本を借りてしまったんだろう、と少し後悔もした。でも二晩で読んでしまった。
そして、こんなに細かく繊細な心情を文章で表現できる中山可穂さん、すごい人だし羨ましくも思った。作家だから当たり前といえばそうだろうけど…。
誰にでも薦められる本ではないけれど、ここや『さくらいろの彼女』を訪ねてくださった方たちには共鳴できる部分があると思います。