さくらいろの日々

『さくらいろの彼女』の その後

いちばんみたいもの

2009-04-30 13:51:05 | Y&A
一昨日の夜にテレビで、うつ病を克服した芸能人の体験談みたいな番組をやってた。
子ども達は別の番組を見たがっていたから録画して、昨日の午後、子ども達が遊びに行っているあいだに再生してみた。
公表していない人も含めたら結構な数になるんだろうな。意外な人もうつ病になっていた。
症状も原因も重症度もさまざまだけど、みんな克服しているようだった。
そして、見ていてなんだかやっぱり他人事じゃなかった。
本当はちゃんとした治療法なんかを期待していたけれど、そういうのは結局ないみたい。
治っていくきっかけも十人十色だと思う。ある日突然治った、なんてことはない。
周りの人たちは、“あたたかい無関心”で見守るしかないのだとか。
ほったらかしでもなく、構いすぎでもなく。…難しい

彼女も、私に会えれば“うれしい”とは言ってくれるけれど、“ひとりでいたい”と言うこともある。

今朝はパンを焼いたので、おはようメールで
『あとで持っていくね』と送ったけれど、返事は一時間後。
『今日は具合が悪く、午前中のPTAの仕事も休みました。午後は家庭訪問もあるのに…』
とりあえずピンポンするけれど出なくてもいいから、と返しておいた。

行ってみると、少々疲れた様子で彼女がでてきてくれた。
聞いちゃいけない、と思ってたのに、つい、
「大丈夫?」と言ってしまった。

天気もよくて暖かかったので、しぱらく外で学校のことや実家のお姉さんのこと、中学校の体育祭がもうすぐだ、とか話をした。
だけどどれも心配なことばかりなようだった。
「はぁ…次々に心配なことばかり考えちゃうのよねぇ」
学校に行っても結局まともに仕事ができない、姉が入院したけれどなかなかお見舞いに行けない、体育祭の日の朝にちゃんとお弁当が作れるのかしら…

役員さんいっぱいいるんだから。
もう連休なんだし、ゆっくり病院にも行けるじゃん。
なんなら私がお弁当作って持ってくから。だから…

だいじょうぶ。
私には今はこれしか言えない。毎日これしか言えない。
どんな言葉も、彼女の中心には届いていかないような気がしているけれど。
彼女に言いながら、自分にも言っていくしかない。大丈夫。

家族じゃないから私にできることには限度があるのだと思う。
でもその限られた中で出来るだけのことをしたいと思うけれど…具体的にわからない

帰宅してからパンのお礼のメールが届いた。
『あなたのほにゃっとした笑顔が大好きよ』
…ほにゃ? 自分に対する自分のイメージとは若干違うけれど
でもね。さっきパンを渡したとき、照れくさそうに笑ってるあなたの笑顔のほうがもっとステキなんだよ。
私にとってはそれが一番見たかったもの。
その笑顔がもっと増えるように、どうしたらいいかいつも考えていくから




支える

2009-04-28 22:21:24 | Y&A
昨日の一連の出来事で、今日は心身ともに軽く感じられた。
彼女に会えて、思い切り泣いて、温かさを感じて、唇をかさねた…。
もちろん今日も彼女のことが恋しく思えるけれど、しばらくは会えなくてもきっと大丈夫だと思う。
会えたら触れたい。彼女の体温を感じたい。唇を確かめたい。
だって彼女が目の前にいたら絶対にそう思う。
でも目の前にいなくても、会えなくても、ちゃんと気持ちを信じられるから。
大丈夫だとわかる。
やっぱりあのつらかった時間は無駄じゃなかったと思う。

ちょっとは成長したのかなぁ…

私のことはいいとして。彼女は。

私もうつ病になりかけたとき、彼女のことでかなりつらかったにもかかわらず(彼女のことだけじゃなかったけど)、やっぱり想うのは彼女のことばかりだった。
誰にも話せない苦しさを彼女になら聞いて欲しいと思ったし、そばにいてくれるならやっぱり彼女しかいないと。
彼女が私と同じだとは思わないし、うつの苦しさは誰にでも理解できるものじゃないとわかってる。
だから“泣きたいのは彼女のほう”だったと思う。
そんな彼女の前で弱い姿を見せてしまったことを少し後悔してる。
本当は私が彼女を支えなければならないのに…。
それもわかっていたから、泣くことは我慢しようかとも一瞬考えた。
だけど、私が泣いて彼女に癒してもらう。そのことで、彼女に“ちゃんと人を支える力を持っている”ということをわかって欲しかった。
彼女の存在のおかげで大変な週末を乗り越えられた、とメールしたときに、彼女は、
『私は何もしてあげていないのに』
と返事を送った。でもそうじゃない。
彼女が私のそばにいてくれる、と思うだけでどんなに心強いか。
どんなに気持ちが安らぐか、それを彼女が自覚してくれたら…と思ったから。

私にはまだそれくらいしかできない。
結局、彼女のために、なんて言いながら自分が甘えたかっただけかも、なんて。

でも。
友達でも恋人でもいい。今はそのあいだくらいだと思ってる。
そうやってちょっとずつ二人で進んでいこうよ。 ね?

彼女のそばで泣きたかった 2

2009-04-27 22:42:50 | Y&A
あまりに自然だったから最初そうとは気づかなかった。でも気づいた途端に後ろめたいような気分になった。
これは…いわゆる“よりが戻った”?
いや。ちがう。彼女が私を気遣ってくれただけよ。情けじゃない?きっと。
でもkissだよね?そんなことまでする?

彼女が優しくしてくれるのを、病気でおとなしいのをいいことに、なんだかそうさせてしまったような罪悪感があった。

だけど一度こえてしまうとふたりとも止められなくて。
気持ちとはウラハラに、唇は恋人だった彼女を憶えていた。

帰るときに玄関でもう一度、彼女を抱きしめた。
「ね?だから離れられなくなるって言ったでしょ」
愛しさがどんどん募る。 そして。 また涙。
「どうしてまた泣いてるの?」
それは…しばらく答えられずに涙だけが流れていく。そしてやっとひとこと。
「こわいの」
彼女はわけがわからず、
「あなたから“こわい”なんて聞いたことない。困っているの?」
そうじゃ ない。

「あなたを…また失くすのがこわいの。あんなにつらかったのに嫌いになれなかった。またこんなに好きなのに」

「大丈夫。なくならないから。重荷とかそんなこと…私だってあなたが好きよ。ずっとそばにいるから、というより私のほうがあなたにそばにいて欲しいのかも」

ごめんなさい。Yくん。
あなたの言葉、やっぱり丸ごと信じてはいないの。
それはあなたが元気になったらたぶん今のように私を頼ったりはしなくなるだろうし、離れていくだろうと思っているから。
それに…同じことを前にも言ってくれたけれど、あんなふうに一度終わってしまったという事実があるから。
やっぱりあなたを失うことが怖くてたまらない。

だけど、今の精一杯の気持ちでそういってくれる彼女に、もうこれ以上不安な顔は見せちゃいけない。だから、
「わかった。まかせて!」
と答えた。そしてもう一度kissをした。


帰ってからの彼女からのメールに
『遠慮しないで、泣きたいときは私のところで泣いていいのよ』
とあった。
もちろん、他の誰の前でも泣かないってもう決めていたから。
でも彼女の前でも(あまり)泣かないようにしよう。
笑っていないとね。
彼女を失うことの不安は消えないけれど…。
同じことを繰り返さなければいいんだ。
彼女の言葉を信じられるように。彼女が私を信じてくれるように。

彼女のそばで泣きたかった 1

2009-04-27 22:42:05 | Y&A
えーと…なにから書いたらいいのかな。
とりあえず順番に。

忙しいのはいつも週末なんだけど、先週は特にきつくて、夫も会議の都合とかで先週に続き、しかも一日早く帰ってくるし…。
心身ともにつらい毎日でした。食事中にも座ったまま居眠りしてしまうほど。夫とずっとモメていた案件も、なんだか腑に落ちないかたちで終結してしまい、私の気持ちはくすぶったまま。
そんなわけで、彼女にもメールが出来たり出来なかったりしていたけれど、ずっと体調は心配でした。
日曜日にはなんとか家でゆっくり過ごしていたようだったので少し安心したけれど、私のほうがもう限界で…
夜、ベッドに入ってから
『大変な週末だったけれど、あなたがいてくれるから乗り切れた』
みたいな短いメールを送って眠りました。

そして週明けの今朝。
ちょっと喉が痛いといっていた彼女のことが心配でメールしてみると、逆に私のことが気になっていると返事がきました。
本当はとってもあなたに…会いたいとは言えない。やっぱり彼女には自分のことを優先して欲しい。
『少しだけ会いに行こうか?』
と彼女。
『だめだよ。離れたくなくなるから。それにもうあなたの重荷になりたくない』
そう送ると、ケータイに彼女から電話が。
「今からちょっと出られる?車で迎えに行くから」
そして5分もたたないうちに私は彼女の車の助手席にいました。

「どこに行く?」

「うちのリビング片付いてないけど…」
結局、彼女の家へ。
ソファに並んで座ったけれど、二人とも何も言えず。
会いたかったのに。でも会えば泣いてしまう。彼女に心配かける。
そんなの全部わかっててなんでここに来ちゃったんだろ…
もう自分のバカさ加減がつくづく嫌で情けなくて…でも昨日まで我慢していたきつかったことやプレッシャーなんかが溢れてきて…こらえていた涙が次から次に流れて。
今の彼女にすべてを話すつもりはなかった。彼女もそれをわかってか、必要以上に聞き出そうとはしなかった。黙って横から抱いててくれた。

やっぱり彼女のそばでしか泣けない。
改めてそう思って彼女の肩にもたれた。私の肩を撫でていた右手で、今度は頭を撫でてくれる。
あぁ。ずっとこうして欲しかったんだ。
彼女の体温を、彼女の呼吸を、すぐそばで感じられる。なんて落ち着くんだろう。
涙も止まり、しばらく彼女を感じていると、寝息が聞こえてきた。
  え  ?
「あ…やだ。あったかくて眠たくなっちゃった
そんな彼女を愛しく感じ、向き合って彼女の肩に顔をのせた。
そして、子猫がするように自分の鼻を彼女の頬に、鼻に、額に、顎に…すりすり。
彼女も返してくれる。
気がついたときには、唇が重なっていた。


ふにゃ~

2009-04-22 20:36:01 | Y&A
今日は彼女は病院のハシゴだったらしい。
私が知ってるだけでも三箇所あるけど、いくつ行ってきたのやら…
きっと車の運転もつらいのだろうと思うけれど、私が送迎を申し出るのもかえって彼女が気を遣うことになるからやめておいた。
帰りも何時だかわからなかったけれど、せめて何かできないか、と考えて、結局またりんごのケーキを焼いて届けることにした。
自分には何もできない…そう思いつめることもやめようと思う。
彼女の気持ちの負担にならない程度でできることを見つけていければ。

私が彼女の家の玄関門扉にケーキの袋をかけてから約二時間後に彼女から“ただいまメール”が届いた。
朝の9時半に“いってきます”で、それが16時。ぅわ
実家に寄っていたとあったけれど、それでもほとんど一日がかりじゃない?
かなり疲れて帰ってきたんだろうな…

『お菓子ありがとう。お茶を入れてゆっくりいただきます』
実はりんごの味がいまいち弱くて、自分で味見をしたときにガッカリしてしまった。
『まだまだ修行の身でございます』
と送ると、
『そんなことないでしょー。あなたも、あなたの作ってくれるお菓子も大好きだもん

あ…  はい骨抜きです