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資治通鑑第060卷【漢紀五十二】191年春正月

2017年04月17日 | Weblog
赦天下。
關東の諸將の議:朝廷幼沖(=幼少)を以て,董卓に逼され,遠く關塞*に隔され,存否を不知.,幽州牧の劉虞は宗室の賢俊,共立し主と為したし。
曹操曰:"吾等が兵を舉して遠近に響應しない者がいない所以(理由)は,義を以っての故也。今幼主微弱,奸臣に制さる,昌邑の亡國之釁*を有するに非ずして,一旦改易するは,天下其れ孰か之を安するや! 諸君北面するも,我は自ら西に向う。"
韓馥・袁紹書を袁術に與えて曰:"帝は孝靈の子に非.,絳・灌誅廢少主・迎立.代王の故事に依りたく,大司馬劉虞を奉し帝と為.。"
袁術陰に不臣之心を有し,國家に長君を有するは不利とし,<乃>外には公義に托して之を拒す。袁紹復び袁術に書を與え曰:"今西名(名目)して 血脈之屬無き幼君を有す,公卿以下皆は卓に事するに媚す,安にぞ信を可.覆や! 但し當に兵を關要に往き屯し,皆自蹙*死す。東,太平が冀(希望)する聖君を立す,<如何>疑を有すや? 又室家戮*を見す,子胥の北面に可復を不念{乎}?" 袁術答曰:"聖主は聰睿,周成之質を有す。賊卓危亂之際に因り,百寮を威服す,此れ乃ち漢家の小厄之會,乃ち今上『無血脈之屬』と雲う,<豈>不誣*{乎}! 又曰『室家見戮,可復北面』,此れ卓の所為,<豈>國家{哉}! 慺慺赤心,志は卓の滅に在す,其の他を不識!"
[馥・紹]竟に故樂浪太守[張岐]等を遣し劉虞の尊號を上ぐ議を繼(継続)す。劉虞張岐等に見し,厲色し之を叱."今天下崩亂し,主上蒙塵し,吾重恩を被すも,未だ能く國恥を清雪せず。諸君各州郡に據,宜く共に王室に戮力盡心すべくし,而に反造し逆謀し以て相垢污する邪!"と曰:固く拒.之。馥等又劉虞が尚書の事を領し,承製封拜するを請す,復不聽,匈奴に奔し以て自絕せむとす,袁紹等乃止す。
*關塞=函谷関・桃林塞
*釁(キン=酉部18画 血祭,ひび,過失,動く,燻す,兆し)
*蹙(ヘツ=足萎え,踏む)
*戮(リク=1.死刑にする 2.辱しめる 3.合力する)《唐韻》力竹切《說文》殺也 :kill, massacre; oppress
*誣(ブフ=<しいる>ありもしないことを言う,無罪の人に罪を充てる,欺く,誹る,汚す)

191孝獻皇帝乙初平二年(辛未,公元一九一年)春正月,辛丑,赦天下。
關東諸將議:以朝廷幼沖,逼.於董卓,遠隔關塞,不知.存否,幽州牧劉虞,宗室賢俊,欲共立為.主。曹操曰:"吾等所以舉.兵而/遠近<莫>不響應者,以義故也。今幼主微弱,制.於奸臣,<非>有.昌邑亡國之釁*,而一旦改易,天下其孰安之! 諸君北面,我自西向。"韓馥・袁紹以書與.袁術曰:"帝非.孝靈子,欲依.絳・灌誅.廢少主・迎立.代王故事,奉.大司馬[虞]為.帝。" [術]陰有.不臣之心,不利.國家有.長君,乃外托.公義以拒.之。[紹]復與.[術]書曰:"今西名有幼君,無血脈之屬,公卿以下皆媚事卓,安可覆信! 但當使兵往屯關要,皆自蹙死。東立聖君,太平可冀,如何有疑? 又室家見戮,不念子胥可復北面乎?" [術]答曰:"聖主聰睿,有周成之質。賊卓因危亂之際,威服百寮,此乃漢家小厄之會,乃雲今上『無血脈之屬』,豈不誣乎! 又曰『室家見戮,可復北面』,此卓所為,豈國家哉!慺慺赤心,志在滅卓,不識其他!" [馥・紹]竟遣.故樂浪太守[張岐]等繼.議上.[虞]尊號。[虞]見.岐等,厲色叱.之曰:"今天下崩亂,主上蒙塵,吾被重恩,未能清雪國恥。諸君各據州郡,宜共戮力盡心王室,而反造逆謀以相垢污邪!"固拒之。馥等又請虞領尚書事,承製封拜,復不聽,欲奔匈奴以自絕,紹等乃止。

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