ミスターサカナの西表島海中日記

沖縄西表島でスクーバダイビングショップのオヤジをしてるミスターサカナのフォトエッセイ。

台風が来る度に・・・

2008-09-22 00:54:31 | Weblog
台風13号が前回の連休をすっかり潰してくれたかと思ったら、
今回の連休は14号が接近中である。
海は少々時化るかもしれないが、幸い直撃は避けられるという予報で、13号の時の様に飛行機や離島航路が運休ということにはならないで済みそうである。

ダイビングは残念ながらポイントが限られてしまうが、それでも潜れないという最悪の事態だけは免れそうでホッと一安心なのだ。

今年もヒナイビーチなどの浅場ではサンゴの白化が始まりかけていたが、13号のおかげで水温が約3度下がったので、今年はこれ以上の白化の広がりは無いだろう。
で、14号の接近でまたまた水温が下がってしまうと、いよいよダイビングガイドにはつらい季節の始まりなのだ。
今日現在水温は27度程度あったが、スーツもひとシーズンを乗り越えてあちこち穴が開いたり薄くなったりしてるうえ、30度の海に慣れていた身体にはもう結構堪える体感温度なのだ。

写真は、気温の変化をもろに受ける超浅場で僕の様に文句も言わずにしっかり生きているオリオンスズメダイの幼魚である。
港や桟橋の波打ち際に生息するので、なかなか普通のファンダイビングではお目にかからない憎い奴でもある。


またもや水没

2008-09-16 01:04:05 | Weblog
9月9日に携帯を水没させてしまい、新機種にして1週間もたってないのにまた同じように水没させてガックリ。
前回は短パンに携帯を入れたまま海に入ったのだが、今回は避難させていた船をマングローブから出す時に船の中で一番安全だと思われる棚に携帯を置いたところ、そこが暴風のために雨が吹き込んで水が貯まっていてアウトだったのだ。
まあ昨日も書いたように、住所録などはバックアップしてあるし、携帯の保険も入ってるから被害はたいしたことはないのだが、石垣まで出ないと交換手続きが出来ないのが面倒くさい。

ゆっくりと時間をかけて八重山地方を通過した台風13号は、海水温を2~3度下げて26~25度にしてしまった。
多分これから晴天が続けば1~2度は上がるだろうけど、もそれでも冬に向かって段々寒くなるのは淋しいものがある。

写真は大好きな7月の絶好調のキンメモドキ。
ノコギリダイの写真で褒めてもらったので堂々類似パターンである。

バックアップ

2008-09-15 01:01:01 | Weblog
台風前、船のキーを海に落とした瞬間飛び込んで無事回収したのだが、短パンのポケットには携帯が入っていて見事水没させてしまったのだ。
幸いフォーマカードとマイクロSDカードは無事だったので、住所録は一年前の古いものだったが、大部分は助かった。
しかし、ここ一年は住所録をこまめにバックアップしてなかったために、新しい電話番号やらメルアドはまたいちいち入れなおしてるところである。

そーなのだ。
パソコンのハードディスクに入ってるデータやら携帯の住所録はこまめにバックアップすることは常識なのだ。
保険やらバックアップは平穏無事な時はつい忘れがちで、いざというときになってあわててしまうのが平凡な人生の一端ではあるが、これを機会にコマメなバックアップオヤジになろう。

写真はヒナイ崎のアナモリチューコシオリエビ君であるが、顔も面白いがハサミにはえてる毛も華やかで綺麗くて大好きなのだ。
大好きなデータはバックアップしておこう!

ずーっと暴風域

2008-09-13 08:38:23 | Weblog
今13日の朝8時過ぎ。

もう20時間は暴風域の中で、同じく20時間は停電中である。
うちの家は、隣の「琉夏」に強力自家発電機が備え付けてあるので、そこから電気を引いてこのようにPCも使える快適な生活をしてるからいいものの、この停電も復旧の見込みは後まる一日はなさそうだ。
去年も停電は3日くらい続いたような気がするが、こんなに停電が長いとよその家の冷蔵庫や冷凍庫の中身の心配までしてしまうのだ。

アルミサッシの外に防風戸を取り付けていても、雨が強力な風圧で侵入してくるから家中ビショビショで、トイレも風呂場も換気扇から水が逆流して雨漏り状態。

と言う訳で、気分はカメラを近くまで押し付けられてるハマクマノミのお母さんのようにムッとしてます。

足が遅い

2008-09-11 17:09:50 | Weblog
超強力な台風13号が西表島に接近中なのだが、時速6Kmくらいのノロノロ台風で行き先も不透明。
最大瞬間風速は65mで西表に再接近の頃は70mくらいは吹くだろうと予測されているのだ。
昨日ネクトンを川に避難させて、今日は家周りの台風対策。
バナナの葉っぱを全部落としたり、パパイヤを縛ったりしてるが、直撃だったらこんな対策もむなしく、収穫は全部パーになってしまう。
なんせ最大瞬間風速が70mくらいになると、風当たりの強いところではコンクリートの電柱がバキバキ折れるほどで、鉄筋コンクリートの家にいてもビビるくらいに凄まじいのだ。
で、浅場にただようノコギリダイたちだが、少しは深い所に避難するのだろうか、どんな強い台風後でも元気に群れている。
しかし、サンゴに依存してるコバンハゼやダルマハゼの仲間は、サンゴが根こそぎひっくり返るような台風のときには、一蓮托生サンゴと一緒に死んでしまわざるをえない。
自然は超厳しいのだ。

隠れる所が無いカクレクマノミ

2008-09-09 01:43:36 | Weblog
最近西表のダイビングポイントからイソギンチャクを盗むやつがいるようなので、ポイント名は書かないが、とあるポイントではご覧の様に裏側がピンク色したセンジュイソギンチャクがいて、このようによーく丸くなってるのが観察できる。
こうなってると、隠れることの出来ないカクレクマノミがこころなしか落ち着き無く見えて、かすかに同情心がわく反面、これを撮らなくっちゃというヨコシマナ気持ちがむくむくと膨らんでしまい、ホント人の心理はやっかいである。

ちょっとゴメンと言いながらもフィッシュアイレンズでドームポートが当たるくらいに接近して、クマノミ嬢にストレス与えまくって撮った写真を見せびらかしているんだから、はっきり言って悪趣味ではある。

まあ、人間の趣味は大抵暇に任せての悪趣味なんだけど。

と言う訳で、カクレクマノミ全員がイソギンチャクに「早く元に戻ってくれよ」と言いたげな表情が気に入ったワンカットでした。


持って生まれたモノ

2008-09-04 00:45:25 | Weblog
人を笑わせるために産まれてきたようなモンツキカエルウオの顔面だが、本人には全く責任は無い。
どうしてこのような顔に進化したかは全くの謎である。
大体、自然界のことは全てがまっくの謎と言っていいくらいわからんことだらけで、まるで人間に謙虚に生きなさいと諭してるかのようである。

モンツキカエルウオはこの顔におかげでダイバーの人気者に成れたが、時々目の前でストロボを焚かれて眩しいだけで、人気者と言ってもいいことなんて何一つないのだ。

バラフエダイ

2008-09-02 00:05:35 | Weblog
写真の魚はバラフエダイの幼魚である。

成魚は美味いが、沖縄ではかなりの確率でシガテラ中毒に当たるので誰も獲らないし誰も食べない。
昔、魚突きをしていた頃、魚を突いたらサメなんかよりもバラフエダイがすぐに集まってきたものだった。

で、この幼魚であるが、スズメダイに攻撃擬態することで知られている。
肉食であるバラフエダイは、プランクトン食のこれらのスズメダイに混じってると、小さな獲物に近づきやすくなり捕食の確率が高くなるらしい。

擬態するスズメダイの種類は生息地域によってかなりフレシキブルであるようだ。
この攻撃擬態が発表された時は、ニセクラカオスズメダイに擬態しているとされていたらしいが、西表ではニセクラカオスズメダイは内湾奥に少しか生息していないので、サンゴ礁域ではタカサゴスズメダイやらカブラヤスズメダイ等に擬態して混泳していることが多いようだ。
この写真の個体ではわからないが、尾びれの上下両端が上記2種のスズメダイのように黒っぽくなっている個体も普通に観察できる。

水中で見た目にはスズメダイそっくりに見えるけれど、こうして写真でアップにしてみると、赤頭巾ちゃんのオオカミの様に口がでかすぎて肉食魚であることがバレバレになるのだった。

まだまだ盛ん!

2008-09-01 00:29:52 | Weblog
徐々に秋めいてきた今日この頃だが、それでも海の中は産卵活動などの生殖活動はまだまだ盛んである。
ブダイやベラは雄の忙しげなディスプレイの後、放精放卵を繰り返してるし、ご覧のようにテンジクダイの仲間は口内保育の様子が観察できるのだ。
ただブダイの仲間は、ゲストに紹介してしばらく観察するように伝えてると、雄はディスプレイのあと煙幕状のウンコ派手にしてくれることが多いので、放精とウンコの違いの説明もしなくてはならないのでやや面倒なときもある。

最近、怒り心頭なことは、ダイビングポイントから次々とイソギンチャクが盗まれていることだ。
噂では石垣島の業者が夜、盗んでいるらしいということだが、夜まで見張れないし困ったものである。
今度石垣島に行ったら熱帯魚屋を覗いてカマでもかけて来よう。