ミスターサカナの西表島海中日記

沖縄西表島でスクーバダイビングショップのオヤジをしてるミスターサカナのフォトエッセイ。

2008-08-30 17:03:27 | Weblog
クソ暑い毎日だが、海の上には赤とんぼが群れているし、海の中にはキビナゴの大群がキラキラと輝いて、もうまた秋かと少し淋しいのだ。
しかし暑さに年々弱くなってる僕だが、やっぱり夏が大好き。
秋も冬も春も嫌だな。肌寒いから。

ところでニュースを見てたら、水中ハウジングのアンティスの本社がある岡崎市が大雨で大洪水らしい。
古沢君はハウジングの水没チエックを床下でやってるかもしれん。
西表島は少雨で旱魃田んぼにひびが入って、町内のスピーカーで節水をよびかけてるほどなのに、えらい違いなのだ。
周りは海で水だらけというのに、小さな島は真水が貴重なのだ。

と言うわけで、ダイビングのゲストに滞在中はボートに器材を残してもらって、宿での水洗いは最終日だけにお願いしてもらっています。
みなさんよろしく。



ワイドマクロ

2008-08-25 00:34:32 | Weblog
十年以上前に虫の眼レンズを作りたくて、オリンパスの直視鏡を使って百万円近く無駄にして事は前に書いたが、それでも諦めきれずにフィッシュアイレンズを使かってそれらしき絵を作ろうとしている今日この頃である。

なかなか、本家本元の昆虫写真家の栗林先生の作った虫の眼レンズの様なものはなくて、暗中模索の七転八倒の隔靴掻痒である。

光映舎から虫の眼レンズキットが発売されているが、まだまだ背景のピンが甘く納得出来ずにいる。
イノンの井上君が作ってるという情報もあるのでHPを覗いたが、ピンのよしあしはまだ未確認ある。
明日にでも確認してみたいものだ。

まあ、金も無いので、結局当分今あるレンズを使って遊ぶわけだが、今回はミズタマサンゴにフィッシュアイドームポートをくっつけてバブルコーラルシュリンプを撮ってみたのだ。

イノンのストロボをマニュアルで最弱にしてなおかつ-1.5のディフューザーをつけて日中シンクロさせてみたら、露出は成功。
ピントも来てるし、これでバックに覗き込んでるダイバーがいて、その睫毛にまでピントが合うレンズが理想の虫の眼レンズなのだがなあ。

デジカメ時代

2008-08-22 23:30:31 | Weblog
フィルムからデジタルになって、写真は随分簡単になった。
というか、カメラマンは楽な商売になった。
撮ったそのあとすぐに出来上がりをその場で確認して撮り直しが効くのは、フィルム時代には考えられないことで、陸撮カメラマンはポラロイドで試し撮りをしてから本撮りをしたりして、失敗を避けたものだったが、今は失敗のしようが無いのだ。

水中写真の世界も、一瞬のチャンス物はともかく、露出構図など気の済むまで撮りなおしの効くものは多く、容量のデカイ記憶媒体を使えば枚数だってほとんど無制限で、たった36枚のカットを上がりのわからないまま現場を離れる不安とはもうおさらばで、ますます誰もがいい作品を撮れる時代になったのだ。

おまけにRAWで撮れば加工もし放題で、もう昔の写真という概念からは違うものになったともいえる。
僕はRAWの現像&加工は面倒くさいので殆どやったことはないが、一発勝負の写真でもう少しここが・・・という時には威力を発揮しそうなので勉強したほうがいいのはわかっちゃいるけど、面倒くさがり屋のオジサンは全然さっぱりのままである。

と言う訳で、誰もが失敗なく写真を撮れる今は、考えようによってはプロカメラマン受難の時代かもしれない。

夜は怪しい

2008-08-18 11:31:47 | Weblog
珍しく天気図には台風と熱帯低気圧の影も形もない8月中旬。
ベタなぎの海へナイトダイビング。
満月の前々日の明るい夜の海だったので、タカサゴやチョウチョウウオたちは寝ぼけながらもフラフラ泳いでいる個体も多かった。
しかし、ブダイたちは律儀にも日が暮れると同時にサンゴの下で眠りに入り、ダイバーの良き観察物兼被写体になってくれていたのだった。

写真は、日中ガレ場のバラスをよくつついているイチモンジブダイの雄で、淡いパステルカラーが美し過ぎてしばし見とれていたのだった。
この美しさのせいで、内地の人はブダイは不味そうと言うし、ウチナンチューは旨そうとパブロフの犬のように涎をながすのだった。
育った環境で人間の感覚には違いが生じるようである。

水を濁らしていないのでわからないが、ちゃんと粘膜のバリヤーの中に入って安眠していた。

ブダイやベラは体色も綺麗なものが多いし、生態も面白いのにダイバーへの人気はイマイチ感がある。
うちのショップでもベラはともかく、ゲストのリクエストでブダイ系があがることはまずない。
スタッフのダイブ前のブリーフィングでも紹介されることはまずないのだ。

まあ、泳ぎが早くて近寄り難いし、写真を撮るのも難しいと言うのがその理由であるとは思うのだが、ブダイオタクダイバーがいてもいいのに未だお目にかかったはない。

でも、夏の間は雄が必死にディスプレイをしてメスを誘い派手に放精放卵をするのがそこらじゅうで観察できて面白い。
産んだ卵はすぐにロクセンスズメダイやらオヤビッチャやらに食われてしまうのだが、必死になって射精してもほとんどが無駄玉に終わるところが、万物の霊長である人間様と共通していて悲しくも可笑しい。

嗚呼 寿司食いたい!

2008-08-02 00:49:00 | Weblog
今回の写真は僕にしては珍しくさわやか系なのだ。
鳩離島西の係留ロープに付いてたアオリイカを下からパチリ。
美味しそうなゲソが印象的だった。
夕方で腹も減ってたし、嗚呼寿司食いたい!と
思わず海中で叫んでいたのだった。

食いたい!といえばどこが旨いのか、隣の石垣島にはマクドナルドが出来て、若い人たちはわざわざ船に乗ってあのクソ不味いジャンクフードを嬉々として食べに行くのだ。

サンエーに買出しに行く時は、隣接してる店の換気扇から出る油の臭いを嗅がないように息を止めて歩いてる身としては、理解は出来るが情け無い思いでいっぱいになる。

しかし、悲しいことに僕は少数派なのだった。