ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

ムクダハーン 日本語キャンプ

2011年02月01日 20時56分42秒 | 青年海外協力隊たちの活動
親日国 タイでは日本語をよく目にする。

日本の企業進出もあり、現在のタイの成長ぶりを考えると
日本語の習得は今後のさらなる発展のカギを握るものかもしれない。

中学高校、大学で日本語を勉強している学生も多い。
そのようなタイの日本語教育を支援するために、
青年海外協力隊でも、日本語教師という職種が多数派遣されている。


29,30日の土日。
ムクダハーンにいる2名の隊員から、日本語キャンプを開催するという知らせがあり
同じタイ隊員仲間として、そして日本人として、その手伝いに行くことに。
ムクダハーンマラソンでかつて行った道のり  (→ 過去ブログ 「ムクダハーンマラソン」   → 過去ブログ 「観光 ムクダハーン」
バスの故障で2回バスから降ろされ、乗り換え、5時間近くかけて夜やっとの到着。


日本語キャンプとは、日本語を勉強している中学生や高校生達が集まり、
日本人(私たちタイ隊員)をまじえて、
両国のゲームをして楽しんだり、文化に触れたりするというもの。

カムソイピッタヤサーン校。
日本と違い、「6年生」という言い方があるので、尋ねてみると
中高つながっているのだそうだ。
へえー、と驚く。
中学生と高校生が共にこの学校で勉強している。
タイにいながらも、タイの学校のことがちっとも入ってこない毎日。

    

今回手伝いに各地から集まった隊員は男女10名。
このキャンプでは、生徒達にサプライズで歌とダンスのプレゼントをすることになっていて
前日夜から、当日まで時間を見つけては秘密の猛特訓。
仲間と一緒にやるこういうことも、大きな楽しみ。


開会式は、隊員みな浴衣で集う。
    


10のグループに分かれ、それぞれの隊員が一つのグループを受け持つ。


日本語での質問タイムがあったり、早口言葉があったり、日本の常識クイズがあったり、運動会があったり。
生徒達の日本語の上手なこと!
高校3年生(6年生)ともなると、目を見張るほどすらすらとスピーチできる生徒も。
      


パン食い競争。 青空の下ドーナツにかじりつく。
  


隊員対抗 「フラフープを回しながら走る!」
各グループの生徒達のけたたましい応援の中、
がんばって走ったけれど、途中落としてしまうこと3回。 結果は2位。
  


こんなすごい子が。
フラフープ 2つ同時回し。
   


後ろで隊員が2名バックアップ  ドリカムフラフープ結成
   


あっち向いてホイ  かなりの盛り上がり。
私のグループ代表の男子生徒は決勝で敗れる。
   


閉会式の結果発表では、123位だけでなく、最下位まで丁寧に発表。
日本ではあり得ないが、タイ人はあまり気にしないのか?
そして、私のグループが最下位。
ああ、やっぱり、私のクラスっていう感じ。


タイではどこにでも犬がいるけど、
体育館にいても、これも普通かな・・?
    




担当するグループがあると、うずうずする。ワクワクする。
運動会でも、クイズでも、自分のグループに熱を入れて応援。
小さな担任クラスを持っている気分。
一緒になってものを見ようと思うし、生徒同士の人間関係やら
生徒みんなの出番があるかなど、自然と考えている。
ついつい教員目線で見ているんだろうなあ、それも当然。


初めての日本語キャンプ手伝いだったけれど、
このキャンプのために、タイの先生たちとムクダハンにいる隊員2名が
一生懸命に考え、よくよく練った企画であるのが分かる。


夜は生徒達の出しもの、隊員からのサプライズの歌とダンス、
生徒達が泣き、先生が泣き、会場はどこもかしこも感激と感動の渦。

  



話しもしなかった生徒から、かわいいプレゼントをもらう。
手作りの心のこもったプレゼント。
かわいいなぁ。 こういうところは、日本もタイも全く変わらない。
  



この2日間は、言えば教育実習のようなもの。
教師でなくても「先生」「先生」と呼ばれ、
無条件で受け入れられ、好意を持たれ、感動をもらい、
気持ちよく、いい思い出のみを持ち、残し、その場を去っていく。
しかる必要もなければ、嫌われることもない。
日々、生徒達と関わってその場を作り上げ、この先も関わり続ける
先生達の苦労にくらべ、おいしいところだけをいただいてしまう
このお手伝い。


教員としての目で先生達のことも考えてしまう私は、
そんなことを考え、他の隊員ほどは感動するよりもきっと冷静に見ていたと思う。
が、
これだけは、うるっときてしまった。
高校3年生による、「一期一会」の歌。

  



日本の学校で、生徒たちが卒業の前に、“先生にあげたい歌”をそれぞれに選び
CDに入れてプレゼントしてくれたことがあった。
その中にあった、一期一会。
歌詞がすばらしく、この歌で感じるものはあまりに多く、思い出もあまりに多い。

派遣前訓練期間を過ごした、青年海外協力隊二本松訓練所でも、
班の仲間とこの曲を聴いて泣いた。
いや、この歌はいかん。 胸にくる。
     
   


このキャンプを大成功にもっていった先輩隊員の2人にも、タイ人の先生達にも
心からお疲れ様でしたと言いたい。
すばらしいキャンプだった。  


この生徒達は日本のことが好きだ。
一生懸命に日本語を勉強し、好きなものに近づこうとひたむきだ。
だけど、同じ年の日本の学生は、その何分の一がタイに目を向けているだろう。




これからのタイの国を作っていくのは、この生徒たち。
日本が大好きなこの生徒達が大人になり、タイを背負うとき、
タイという国自体が、今よりももっと親日になることを意味する。
タイと日本の将来が、明るく輝いているのがはっきり見える。
生徒たちの笑顔に重なって、明るくはっきりと。



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