1日講習・全国出張!職長教育・安全衛生責任者教育ブログ

全国を渡り歩き、職長教育・安全衛生責任者教育を1日講習で行う愛知のRSTトレーナー。

環境改善の方法と環境条件の保持 1-(1)-①について

2018-11-01 10:02:39 | 日記
1.作業者の健康に与える要因
(1)物理的要因

物理的要因は、有害エネルギーが健康に悪影響を与えるものであり、
物理的要因による健康障害で温熱環境による熱中症、騒音による難聴、
腰痛が代表的なものです。このうち、職場で身近である暑熱、騒音、腰痛
について述べます。

① 暑熱
高温多湿な環境下で労働すると体温は上昇し、体温を調節する脳の中枢が
働き、皮膚の血管の拡張、発汗増加で対処しようとしますが、高温がその
調節機能を超えたり、調節中枢の変調が生ずると、生命の危険を伴う状態と
なります。
このような病状を総称して「熱中症」といいます。熱中症の発生機序を
図2-7-1に病状と分類を表2-7-3に示しますが、熱中症には次の種類が
あります。

ア.熱虚脱(熱失神)
皮膚の血液がたまり、循環血液が減少して、循環不全(軽いショック)を
呈すもので、頭痛、めまい、耳鳴り、血圧低下、失神がみられる。
脈拍は速いが、体温の上昇はない。涼しい場所で安静にする。

イ.熱けいれん
大量に汗をかいて水分と塩分が喪失したところへ、水だけ飲むと血液中の
塩分(ナトリウムなど)濃度が低下し、筋肉けいれんが生じる。
けいれんは、多くの場合、下肢のふくらはぎから起こる。体温は正常で、
食塩水やスポーツドリンクの摂取で改善する。涼しい場所で安静にする。

ウ.熱射病(日射病)
熱調節中枢の機能の変調によるもので発汗が停止し、体温は40℃以上と
なり、意識障害やうわごとをいうようになる。腎障害や出血異常もみられる。
風通しの良い涼しい場所に運ぶ。病状が重いときは着衣を脱がせ、熱を放出
する。水に濡らしたバスタオルなどで体をおおい、全身を冷やす。着衣や
うちわであおいだり、扇風機やクーラーなどで冷やしてもよい。頸、脇の下、
足の付け根など太い血管のある部分に氷やアイスパックを当てる方法が効果
的である。応急手当後、すぐに救急要請し、一刻も早く医師の手当を受ける。
なお、以上のほかに、高温下で作業を続けた場合に、だるさや吐き気、力が
入らないということがある。これを熱疲はい(熱疲労)という。涼しい場所に
運び、楽な姿勢で足を高くして仰向けに寝かせる。意識があれば水分補給
のために、食塩水やスポーツドリンクを与える。意識が薄れ皮膚も冷たく
ショック病状のある場合はすぐに救急要請をするか医療機関に搬送する。

なお、WBGT(熱中症予防のための指標)が28℃以上ではすべての
生活活動で熱中症をおこす危険性があり厳重に警戒する必要があります。

熱中症の予防対策については「職場における熱中症の予防について」
(平成21年6月19日基発第0619001号)に沿って対策を講じる
必要があります。
*WBGT:気温、湿度、風、幅射熱を加味した熱中症予防のための指標。
Wet bulb Globe Temperature(湿球黒球温度)の略。



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