嶋津隆文オフィシャルブログ

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ユダヤ人自身が行うガザの「アウシュビッツ」

2023年11月06日 | Weblog



 新聞を見るのは怖い。余りにイスラエルのガザ襲撃は残酷だ。新聞の人生蘭に読者の、そんな相談が載っていた。そのとき思い出したのがニューヨークに駐在していた30年前のこと。ちょうどイスラエルから帰ったばかりの時である。知り合いのテレビ局のユダヤ女性から突然にこう話しかけられたのだ。
「えっMrしまづ、マサダの砦に行ってきたんですか、死海の傍の? ありがとう。あの砦の悲劇を私たちユダヤ人は絶対に忘れることはありませんから」。
 マサダの砦は2000年前にローマによって、ユダヤ王国が家族ともども滅された舞台だ。以来ユダヤ人は世界を放浪する。各地で迫害され、ナチスによるガス室での大量虐殺の記憶は人類の差別の原罪のように我々にも染み付いている。発端となったそんなマサダの虐殺を、彼女はまるで昨日のことのように激しい怒りをもって語ったものである。
 しかしそのユダヤ人が、いまガザで行っている無差別殺人は、アウシュビッツの収容所と変わらない。パレスチナとの共存を約束しながら、その軍事力で入植し、次々とパレスチナ地区を狭めたイスラエル。しかも追い込まれたパレスチナ人が窮鼠猫を食む行動をとったことを奇貨とし、その老若ともども抹殺に走っているのだ。
 ユダヤ人自身がガザで行うホロコースト。2000年前の悲劇の復讐と重ねての、ユダヤの執拗な民族至上主義には憤然とする外ない。


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