嶋津隆文オフィシャルブログ

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ラスプーチンと呼ばれた故郷の偉人岡田虎二郎

2012年06月13日 | Weblog

写真:「岡田式静坐会がもたれた本行寺」

雨の日暮里の、谷中墓地に隣接する日蓮宗本行寺を訪れました。かつて岡田虎二郎が静坐会の講座を開いていたところです。精神鍛練と健康増進を目した岡田式静坐法は、明治から大正期にかけて世の中を席巻し、入会者は数万人に及んだと言います。

その一人、キリスト教社会主義者の木下尚江は「岡田虎二郎は神でござる」と心酔し、足尾事件の田中正三は「今度こそは我国にも聖人が生れました」と評します。新宿中村屋の相馬黒光は門下生となり10年近く岡田の下に通い、ファンは徳川や水戸、相馬といった有爵者から学生にまで実に幅広く集まりました。

その一方で、教えが怪しげだとして「日本のラスプーチン岡田」と警戒され、そして当人が49歳と言う若さで夭折したこともあって、岡田式静坐法ブームは虎二郎の死後、潮が引くように消えて行きました。

この岡田虎二郎は、故郷の生んだ偉人の一人として、田原市では多くの人に知られます。山本雄二郎伝を執筆するにあたって、山本に影響を与えたであろうこの故郷の偉人の生の姿を追うべく、この日暮里のお寺を訪れたのです。

奇しくも境内には、山本雄二郎先生が若いころから魅せられていた種田山頭火の詩碑もありました。「ほっと月がある 東京に来てゐる」。万事が時空を超えての一日と言うものでした。

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