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06-07 CL決勝プレビュー 【リバプール編】

2007年05月14日 | チャンピオンズリーグ06/07
■ キューエルの復帰によるプラスの効果

試合結果: リバプール(2-2)チャールトン
昨日、プレミアシップ最終戦が行われました。結果は、ホーム(アンフィールド)でドローゲームでしたが、試合展開としてはチャールトンが得点上の主導権を握ったまま進みました。試合結果は、2-2でしたがリバプールの悪い癖みたいな部分が見えたかもしれません(苦笑)  この試合、プレミアシップは、マンチェスターUの優勝が決まったのでほぼ消化試合の様相を呈していると感じなくもないのですが、CL決勝に向けて最後の公式戦ということもあり「リバプールの下調べ」的な感覚で観てみました。

◆ ファウラー、ラストゲーム
リバプールは、GKがパデッリという以外は、ほぼベストメンバーだったと思います。ちなみに、FWのロビー・ファウラーはこの試合を最後に退団が決まっています。リバプール、サポーターにとっては“God(ゴッド)”という愛称で愛された選手です。一時期、リーズにも在籍。やはり、全盛期と比較するとプレーの質は低下しているのは目に見えて明らかでした。

◆ キューエルの復帰
試合は、チャールトンが先制し、リバプールが追いかけるような展開となりました。後半、ベニテス監督は、キューエル、シャビ・アロンソという2人の選手を交代をしました。結果的には、この交代策が的中したと言えなくもない結果となりました。リバプールの2ゴールはこの2選手(キューエルはPK)によるものでしたしね。

特に1点目は、左サイドで起点となったキューエルからのファーサイドへのクロスをカイトが落としてシャビ・アロンソが決めた形でした。

ちなみに、キューエルは先週のフルハム戦でプレミア復帰(ドイツW杯イタリア戦で怪我して以来)しましたが、その時は15分程度のプレー。この試合は少し長く30分程度のプレーでした。この試合でのプレーを見る限りでは、思ったよりも試合勘など悪くないように思えました。このキューエルの復帰は、彼のコンディション面次第ですが、チャンピオンズリーグ決勝においては、キープレーヤーとなるような気がします。(はまればですけどね・・・)

■ リバプール3つの問題点

CLベスト16以降のリバプールの6試合は全て観ましたが、リバプールは3つ問題点があるように感じています。生粋のリバプールサポーターの方のほうが詳しいと思いますので、第三者の視点ということでご理解ください。

  1.左サイドのプレーヤー
  2.FWカイトとの組み合わせ
  3.ジェラードの配置


この3つの問題点ですが、“大きな穴”のようなものではなく“試行錯誤”する所ってレベルです。つまり、選手配置のバランス・コンディション、相手チームとの関係性など、ある意味、どのチームにも内在するような問題です。

この時期にベストの布陣で試合に臨めるチームなんてのは少なく、特にリーグ上位、CL上位に進出するチームは往々にしてこのような問題があると思うのです。例えば、今シーズンのチェルシーは苦戦したチームの最たる例でしょうし、また、決勝進出したACミランも同様だと思うのです。但し、ミランの場合は、昨年末に掛けて酷かったので、タイミング(時期)的に救われた感があると思います。ある意味、今となっては不幸中の幸いと言えるでしょうし、見かたを変えれば、乗り越えた強さってのも感じます。

リバプールのスタメン (CLベスト16以降)

1.左サイドのプレーヤー
リーセ、ゼンデンが左SHのポジションに入るケースが多いと思います。シーズン当初はルイス・ガルシアが入った時もあったような記憶がありますが、彼も怪我で長期離脱しました。ゼンデンの左サイドについては、正直物足りない。実際、CL準決勝チェルシー戦(1st leg)では、封じ込まれていましたし、この試合に関しては前半の「ベラミー、カイト」の2トップも失敗。(後半から「クラウチ、カイト」)というものでした(試合レポート) 決勝の相手ACミランのゼンデンの対面は、オッド、ガットゥーソだと思われますのでサイドの主導権争いは激しくなる予感もあります。

そこで、復帰したキューエルをスタメンで入れるか?ということになると、個人的には、リスキーな感じがします。復帰して間もないのでコンディションの面も心もとないですし、ここで再度怪我をした場合には、来期を考えると目も当てられません。さらに、試合勘については悪くはない印象でしたがいきなりCLの決勝の舞台ですので、仮に試合の流れに乗れなかった場合は怖いと思うのです。なので、特にこの左サイドはゼンデンを配置して変更はしてこないと思います。
キューエルを投入するとしても、今回のチャールトン戦のようなスーパー・サブ的な方法を取るのではないか?と思います。

2.FWカイトとの組み合わせ
決勝では、リバプールのFWは“カイト、クラウチ”で行くと思われます。ここは特にいじらないと思いますね。ベラミーという選択肢もあるとは思うのですが、チャールトン戦でもベンチ入りしていませんでしたので・・・ここはどうなんでしょ?!

ただ、ベニテス監督の采配(プラン)の中には、ツイン・タワーに放り込んでパワープレーでミランのDF陣にプレッシャーを掛けつつ体力を奪うという方法論はあるはずです。ミランの攻撃面での怖さは、「ピルロ、セードルフ、カカ」を要する中盤だと思うのです。そこでの攻防(=リスク)を避けて放り込みしてミラン陣内後方に追いやりたいと思っているはずです。仮にリバプールが1点リードしてミランが前掛かりになった時、時間帯も考慮して、復帰したキューエルを入れるという策は十分にあると思います。

3.ジェラードの配置
最後は、今シーズン当初から一つの問題として上がっていたジェラードのポジションです。チェルシーとの準決勝2nd leg以外は右SHとして使われています。ただ、個人的には、やはりジェラードは中央で使った方が効果的という感じはあります。しかし、バルセロナとのベスト16での試合の組み合わせ(シャビ・アロンソ、シソコ)ってのが好印象でした。その後、シソコ出なくなったのは怪我ですかね?!ただ、マスケラーノも良いです。極端な話、中央の守備を固めるのであれば、「シソコ、マスケラーノ」ってのは良いかな?って思います。しかし、あり得ないのか・・・?

■ 試合のポイントは、中盤での攻防

このジェラードの起用方法について、アンチェロッティ監督(ACミラン)がコメントしています。(早速、情報戦で牽制してきた?)
CL決勝を前にして、アンチェロッティはリバプールに攻撃的な姿勢で戦ってほしいと考えているようだ。
「ジェラードが中央に位置した場合は、中盤の中央でのディフェンスが比較的弱くなる。ジェラードが外に開いて、シャビ・アロンソを置いた方が守備は堅い。私としては前者の方がいい」
引用元:スポナビ -
ミランのアンチェロッティ監督「リバプールのことはよく知っている」

このアンチェロッティの発言をどう捉えるか?でしょうね・・・
前述の通り、ミランとしては中盤でのアドバンテージを握りたいというのは本心としてあると思います。リバプールとしては、「ピルロ、セードルフ、特にカカ」この3人は封じ込めたいと思っているはずです。つまり、試合の流れを掴めるか?は「中盤での攻防」に掛かっていると思うのです。

この「中盤での攻防」が決勝戦のポイントだと思います。リバプールの守備のメカニズムに関しては以前書きましたが、今回のチャールトン戦を観ていてDFラインの裏を取られるプレーが何度かありました。この辺は見ていて「ミラン(インザーギ)にやられるかも・・・」なんて思いました。純粋な中盤での構成展開力という意味では、ミランの方が上手だと思います。ただ、リバプールもシャビ・アロンソが入れば対抗し得るとは思います。

「中央が駄目ならサイドへ・・・」そうなるとリバプールの方が優位でしょうけど、リバプールがサイドに固執し過ぎた反動として(ユナイテッドのように)逆に中央(センター)をやられる危険性もはらんでいると思います。リバプールはわりとリアクションサッカーである程度“受けて、そして耐えて”試合の流れに乗れたら勝てるんじゃないでしょうか?!

ちなみに、これまでの話は、リバプールが(バルセロナ戦のように)集中して守備が出来ればの話ですし、ミランもマンチェスターU戦(CL準決勝2nd leg)のパフォーマンスが出ればの話です。つまり、両チーム共ベスト・パフォーマンスであれば、かなりの好ゲームとなると思われます。理由は、お互い、それほど完璧ではないチーム状態なので、決勝戦でありがちな“膠着状態”ってのは今回は起こりえないのかな?と思います。まぁ、観る方としては、ある程度の“打ち合い”が面白いですからね。ただ、“打ち合い”になったらミランの方に分があるような気がしますけど・・・

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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<追伸>
ちなみに、【ACミラン編】は、書く予定はありません。
えっと・・・試合結果の予想は、今回はやりません(笑)

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6 コメント

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サイドとライン間の攻防? (CSKA352)
2007-05-14 23:33:30
ワントップでシソコ、マスケラーノ(アロンソ)、ジェラードの4-2-3-1やらないかなー、と思ってました。
ミランは不動でしょうし、マンUのスコールズの攻撃が効いていたみたいでしたので。
中盤はミランが制すでしょうが、MF5人でプレスを掛けルほうが対抗できる気がするのです。

左は見たことないのですがマルク・ゴンサレスというチリ人もいるみたいです。
でも右の攻撃を厚くしてセードルフを釘付けにして、左はリーセらがシュートを狙うだけでよいかもしれません。

ミランは4-4-2フラットのライン間特にDF裏とDF前をとにかく使って崩してくるでしょう。クレスポ・シェフチェンコはいませんが後ろから飛び出してくる選手は揃っています。マスチェラーノらが止められるでしょうか。

2年前のこともあり、お互いよく分かっているからどうするのか楽しみです。私も全く予想がつきません。
Unknown (shimada)
2007-05-15 01:13:27
 スーパーサブ的な扱いでもキーウェルが復活したのは大きいですね。

 シャビアロンソを使うんであれば、ジェラードは、必然的に右SHになるんでしょうけど、点を取りに行くなら、ジェラードをセンターに持ってくると思います。
Unknown (yunapure)
2007-05-15 01:53:20
私もリヴァプールの問題を挙げるとすれば左サイドだと思ってました!ゼンデンもリーセも守備となると厳しいですもんね。
最近はちゃんとリヴァプールの試合を観れてないので今のチーム状況はわからないんですけど、シソコはバルサ戦がピークだったように思えます。マスチェラーノはマンUにない守備を見せてくれるんじゃないでしょうか。
私の希望は面白い+90分で試合が決まる事です!!
コメントのお返事 (コージ)
2007-05-15 23:21:05
CSKA352さん

こんばんは。
私もリバプールのDFラインの前後を突くとは思います。
サイドの優位性をリバプールが握れたら・・・でも、センターからでも崩せるのでね。ベニテス監督は、多分、奇襲はしてこないかな?と・・・(ちょっと期待・笑)
ただ、守備的に試合を入るのかどうか?前半20分までは、試合を左右するポイントだと思っています。
コメントのお返事 (コージ)
2007-05-15 23:23:19
shimadaさん

こんばんは。
ジェラードの使い方ですよね・・・
シャビ・アロンソがいれば中盤から効果的な展開が出来るのですが、それに伴うリスクもあるわけで、現状のリバプールの布陣には一長一短があるように思えます。
キューエルはスーパーサブとしては大きいですね、個人的にはFWに入れるオプションは使ってくるかな?とは思います。
コメントのお返事 (コージ)
2007-05-15 23:25:45
yunapureさん

あえて左サイドを攻撃的にするって方法もあるのかな?つまり、バランスをあまり考えないで左肩上がりの昔の三都主がいた日本代表のような感じでね。

ミランもそれほど右サイド強くないですし、オッドのクロスの精度も私が見た限りではいまいちだと感じました。

多分、クオリティはどうであれ、純粋に面白い試合になると思います。

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