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セルビアvs日本【10月欧州遠征】

2013年10月14日 | 日本代表(ザックJAPAN)
■ セルビアvs日本【10月欧州遠征】
   セルビア(2-0)日本
       ・後半14分 タディッチ(セルビア)
       ・後半46分 ヨイッチ(セルビア)


この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ ザックJAPANの大きなポイント

◆ スタンコビッチの引退試合
日本代表の試合が、スタンコビッチの引退試合という珍しい試合。元チームメートの長友が代表でのプレーを見て欲しいという発言をしていたが、セリエAが今のようにプレミアリーグに後塵を拝する前の時代を知る最後の世代のプレーヤー・スタンコビッチ。日本代表のザッケローニ監督ともラッツイオやインテルで師弟関係にあったというのは、何かの巡り合わせだろう。さらに、強烈なFKと言えば「クーマン、ミハイロビッチ、ロベルトカルロス」という世代の私が好きだったミハイロビッチが代表監督がというのが感慨深かった。

1989年11月のベルリンの壁崩壊、いわゆる東欧、社会主義国家の崩壊は世界的に大きな変革だった。かつての東西冷戦時代の国家、ソビエトやユーゴスラビアが各民族ごとに分離独立して独立国家を形成して20年以上が経過した。それは、欧州サッカーにとっても大きな変革で、例えば、1992年の欧州選手権(ユーロ)への出場権を得ていたユーゴスラビア代表は、直前に大会に出場することを許されず、強制送還に近い扱いを受けた。(代わりに出場したデンマークが優勝)。

日本サッカーも東欧と意外と関係が深かったりする。初めてW杯を決めたフランス大会では同組にクロアチアがいたし、言わずもがな、ストイコビッチ(現・名古屋監督)やオシム(元・日本代表監督)など、日本サッカー界は東欧との繋がりが強い。勿論、ブラジルとの繋がりが1番多いだろうけど、それは歴史的な繋がり(ブラジルへの移民)が土台に少なからずあるからであって、日本とブラジルのような歴史的背景がない旧ユーゴを始めとする東欧との繋がりが強いリーグ(サッカー界)は世界的に見て珍しい。そんなセルビアとの一戦は、決して内容は良いものではなかった。結果はアウェイで0-2と敗れた日本。

この試合はザックJAPANが敗れる典型的な形だった。
ザックJAPANは、攻守の内容が中途半端でも親善試合含めアジアでの戦いでは、それなりに「良い雰囲気の試合」で勝ってきた。ところが、世界での戦いになったら、この「良い雰囲気の試合」では勝てなくなり、セットプレーやカウンターから失点し負ける形が多くなった。いわゆる、「勝負所」で弱さを露呈し出したのである。事実、完膚なきまでに叩きのめされたのは、昨年の欧州遠征とコンフェデでのブラジル戦だけである。


◆ 「コンディション(運動量)」に左右されやすいチーム
ザックJAPANが良い内容で試合に勝利する時には、ザックがいつも口にする「バランス」が良い。このバランスとは、攻守の切り替えの部分である。つまり、内容の悪い試合の時は総じて「コンディション(運動量)」が足りなく、そして「バランス」を崩していることが多い。そう意外とザックJAPANはこの「コンディション(運動量)」に左右されやすいチームなのである。

ザックJAPANの戦術の肝は、前線からの連動したプレスで、運動量が必要とされる。
セルビア戦、試合序盤のスタンコビッチの引退試合ということもあり、両チーム共にふわっとした試合の入り方だった。そして、チームとして前線から連動したプレスが効果的に機能していなかった。後半に入り多少プレスは効いていたが、試合のリズムは悪かった。セルビアの方が、サッカー・リテラシーとしては高かった。1.5軍以下?とベストではない状態でありながらも、最後まで守備ブロックが崩壊し、失点することがなかった。

そして、日本の隙をついてゴールを奪った。いわゆる、コンディションが悪いなりにも勝つという術を知っていた。勿論、日本もアジア相手であれば、今回のセルビアのような試合運びが出来たがワールドクラスと戦い出すとこの「悪いなりにも」という部分が出せなくなってきた。香川や長友のようにワールドクラスの選手はいるもののチームとしては、まだまだワールドクラスとは言えない。

そして、「対人守備・組織的守備」の問題で失点してしまう。特に、カウンターとセットプレーからの失点が目立つのも「悪いなりにも」という試合運びが出来ず、「コンディション(運動量)」に左右されやすいチームだからである。
仮にイタリアだったら「悪いなりにも」カウンターから1点取って逃げ切るという試合で勝利するだろう。ザックJAPANで唯一「悪いなりにも」で勝利出来たのが、昨年のフランスとの親善試合であった。厳密には、自分たちのスタイルが出せずに押し込まれた結果として守備的になり、カウンターで勝利したにすぎない。能動的に「悪いなりにも」相手をいなし、試合を殺した(時間を経過させてワンチャンスを狙う)訳ではなかった。例えば、コンフェデでのメキシコ戦などは「悪いなりにも」上手く試合を運べたら勝利していたかもしれない。

現状では、やはりコンディションを整えて前線からの連動したプレスが機能しなければ、W杯ベスト16へは進出出来ないと思う。結局はコンディション次第で試合内容・結果が大きく左右するチームであると明確になった。

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