業務委託などで1年の仕事が取れた会社が、すぐに採用募集をかける。
中には、社員の仕事が手余りになっているから、社員を回して、足りないところのみの
募集になる場合もあるだろう。
でも、入札で取った場合、低賃金で計算した金額であろうから、それなりの賃金をもらっている社員の
人件費を考えると、その業務は赤字になったりするところも多いのではないかと危惧する。
この時期低賃金のパートなり、時給制の契約社員や、派遣社員の募集がネットなどにたくさん掲載される。
3月迄の契約で働いている人たちの中で、その職場が気に入っている人たちは、
毎年違う会社に所属を移して、同じ職場に働き続けたりする。
委託先にしてみれば、同じ人が続けてくれた方が、仕事の流れをわかっているので、助かるだろう。
低賃金で仕事をしてもらっても、質が落ちない方がいいに決まっている。
そういう人を直接採用してあげればいいのに…と思う。
そういう働き方になっている人間が、もし自分の子どもだとしたら、理不尽だとは思わないのだろうか。
業者間で引き継ぎをするようになっていても、委託側は、多分その重複期間などに
余分な支払いはしてくれないのだろうか。
どんな業務にしても、毎年業者が変わっては、4月は業務の質が落ちる。
時間もかかるし、皆がわからないことだらけだ。
余程、しっかりした手順書などがあったとしても、ほんのちょっとのやり方の違いなどで、
無駄な時間を取ってしまう。 細かいマニュアルを覚えるのも大変だ。
同じような業務をしていたことがあっても、やはりその職場職場の細かい決まり事や、
長い間の蓄積はたくさんあるものだ。
毎年、「振出しに戻る」といった状態では、業務手順の見直しによる経費削減などといった本質的なことは、
なかなかできないだろうと思う。
談合というのではなくても、毎年違う会社が落札しているのが、良いことかどうかわからない。
1年の契約が満了した後、失業する人もたくさんいるのだろう。
さすがに落札した業者の評判が悪いと、同じ職場に何年か継続して勤務し続けていた人たちでも、
他に移ってしまうこともある。
そうして、全員が入れ替わって、本当に仕事の流れが悪くなってしまった時に、
委託者側が、毎年入札で委託先を変えていいものかを考え直すきっかけにしてくれたらいいのに…と思う。
10年とか15年位前の採用状況とは異なっているので、
失業率も就職率というものも、その頃と比較しても意味がないだろうと思う。
毎年の入札による失業と就職。 増えない所得。 減るばかりの年金。
20年以上前などは、きっと年金をもらえる女性は少なかっただろう。
良き時代(右肩上がりの成長時代の残りがある頃迄)に退職し、夫も妻も年金受生活に入っているであろう方々…。
大量退職をした団塊世代の後は、長期雇用もない。 退職金もない。 年金もない。
そして、子どももいなくなった… なんてことでは困るのだ。
時間にゆとりがあるからといって、ボランティアに励み過ぎると、若者が給与のある仕事を
なかなか得られなくなってしまうということもあるかもしれない。
ボランティアと有償労働のバランスも難しいものだ。