大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

人工機械獣群 06

2012年06月01日 08時39分14秒 | 玩具その他

レオブレイズウネンラギアモサスレッジナイトワイズと墜に集結した初期ゾイドBLOX 4体ですが、実はこの4体には
デフォで合体設定が有ります。以前レオブレイズとウネンラギアの合体形態“ダブルアームリザード”をご紹介しましたが、
その付属ビデオにてその4体合体を見たので、私は当時そりゃ驚きました。ゾイドBLOXでは単体複数問わず組み換えを
“チェンジマイズ”と言いますが、今回は合体で統一します。


で、これがその4体合体大型ゾイドBLOX、“マトリクスドラゴン”。4体のゾイドBLOXが合体した割には、驚くほど纏まって
ますね。ただ、他の3体は兎も角モサスレッジの緑色が…なんとも空気読めてない感が。私はレオブレイズとウネンラギ
アの2種はセット版を買いましたからこの配色で済みましたけど、レオブレイズの単品版はレッド、ウネンラギアの場合は
ブルーで成形されていたので、もし単品版のみを買い集めて合体させた場合、全身まだら模様になっていた事でしょう。


バックビュー。両足にレオブレイズとウネンラギアのコクピットブロックが有りましたが、ナイトワイズのものは背中中央に
配置されています。尚、この4体はセット販売もされていまして、その場合は4体ともブルーで成形されていました。ちな
みにゾイドBLOXは単品で約700円、4体だからセット販売だと約2800円。単品だとまぁこんなもんかって感じの価格です
が、セットだとちょっと割高感が有りますね。


ご尊顔拝見…っつーてもウネンラギアそのまんまです。まぁドラゴンですから、爬虫類系のウネンラギアの頭は順当な
所でしょうか。でも爬虫類だったらモサスレッジもそうなので、そっちでもいいかも。そう言った自由なカスタマイズこそ
が、ゾイドBLOXの強みなんだから。

ここでマトリクスドラゴンについてちょっとお浚い。この機体は四種のバラ売り、四種中二種のセット販売、四種のセット販売に分かれます。で、私の場合は二種セットと残りは単品で購入。この場合、バラ売り四種を買った時も同じになるのですが、マトリクスドラゴンの組み立て方が書かれた取説が付属しません。付属するのは四種セット版のみです…つまりそれ以外だと正しい組み立て方が分からない…のです。よって、今回ご紹介するマトリクスドラゴンは、私がネットで見た画像を元に作ったものなので、オフィシャルデザインとは違うかもしれない事をご了承ください。



TFとサイズ比較すると、大体デラックスクラス程度の大きさになります。でもこのサイズで約3000円…割高感は否めませ
ん。そして4体合体ですから、サイズの割に重いです。そりゃ、体を形作っているBLOX1個1個にゴムキャップがつまってる
んだから、そりゃ重くなるでしょうよ。


では、今度は各ゾイドのパーツ使用率を見てみましょう。まずレオブレイズですが…使用してい
るのは機体を構成している芯の部分ばかりで、ガワや端っこのパーツはそのまま残ってますね。
頭はクセが強すぎるので仕方が無いにせよ、手足のガワはどっかテキトーに付けられそうですが。


続いてウネンラギア、こちらは芯だけで無く8割がたパーツを使用しています。しかし意外に、足首が使用されず
に残ってますね。大きい爪が有るし、むしろ使いやすいパーツだと思いましたが。


今度はモサスレッジ、こちらも中々のパーツ使用率。足鰭も背鰭とかに使えそうですけどねぇ?
考えてみれば元々モサスレッジ、他のゾイドBLOXよりパーツ数が少ないのでむしろ当然か。


最後にナイトワイズ、あら頭と尾羽以外は全て使ってます。ウネンラギアでは余剰だった足首も、ナイトワイズはしっかりと使わ
れています。


ゾイドBLOXの提唱するセールスポイントは、“自由なカスタマイズ”と“フル可動”です。単品でもフル可動なんて口が裂
けても言えない仕様でしたが、合体状態ではどうか?まず首、こちらはウネンラギアの頭部がボールジョイント接続なの
で自由に動きます。喉もBLOXを連結しているので、こちらも問題無く。あとは肩、肘、股関節、膝、足首、尻尾、翼の根
元ってとこですか。まぁ動くっちゃ動く方ですが、これでフル可動を謳っちゃ駄目ですよ。そしてBLOX最大の欠点“保持
力の弱さ”、特に合体状態でそれが大きく出ます。大体、ナイトワイズの翼でさえ保持出来なかった貧弱BLOXが、合体
すればするほど巨大に、そして重くなっていくパーツを支えきれるわけが無いでしょう?そう、油断するとすぐ自重で倒れ
ます。動くけどそれだけ、動くけど動かすな(倒れるから)。それじゃ意味ねーよ!


では今度は、各部パーツを見てみましょう。まず腕、ウネンラギアの腕をベースにレオブレイズの型パーツで延長されて
います。お蔭で肩と肘が動く様になりましたが、肘を曲げているのがデフォのウネンラギア腕が使われているので、曲が
った肘のまた上が肘として回転可動するのでメチャ不自然。しかもパーツが干渉して、殆ど曲がらんし。


背中にナイトワイズの翼が有ります、しかし今回はBLOXでは無くナイトワイズの足パーツを経由して本体と接続されて
います。この場合、足パーツが反対側に貫通穴が開いているので、ボールジョイントを奥まで押し込むことで反対側に
それが出てきます。しかし、それと同時にボールジョイントの軸が足パーツのゴムキャップにしっかり嵌まるので、BLOX
で接続していた時の様に自重に負けて勝手に垂れ下がってきたりしません。


次に腹部(分かりやすい様に邪魔な外装パーツは外してあります)。BLOXで連結されていますが、単品では使用しな
かった連結用ジョイントを使用しています。お蔭で腹部が空洞になってます、しかしそのお蔭で腹部が前後にスイング
する様になりました。抜けてる分だけ可動の余地が有るって訳ですよ。この隙間は外装パーツ付けてれば見えないし、
むしろここは加点要素。まぁ、いくら動いても他の関節が貧弱なので、すぐ倒れるからあまり意味が無いんですけどね。


続いて脚部、ウネンラギアの足パーツをベースにレオブレイズ、ナイトワイズの複数のパーツが複雑に噛み合って構成
されています。コクピットの乗ってるBLOXと繋がっている脚部付け根に注目。ここは付け根が動きそうですが、実は奥側
のジョイントと手前側…丸い穴の開いている反対側にも凸ジョイントが有り、つまり二つのジョイントがBLOXに接続されて
いるので動きません。複数のパーツが繋がって幾重にも関節が有る様に見えますが、実際は膝と足首が一つの関節で
繋がっているだけで、それ以外は全てダミーです。動くことは動きますが、関節とは関係無い動きしかしません。しかも数
少ない関節が、元々貧弱なゾイドBLOXの関節そのままなので、保持力は無いも同然です。

そう言えば、背中と両足にコクピットブロックが付いているのに、モサスレッジのものは一体どこへ?
あの目立つ色だから、すぐに気付く筈なのに。


なんと股間にありました。しかも、キャノピーが下に向いてるもんだからしょっちゅう中のパイロットが落ちます!
まぁ、他に場所が無かったんでしょうなぁ・゜・(つД`)・゜・


続いて武装のご紹介。合体ゾイドBLOXですから、パーツを使用していれば武器もそのまま使用できます。
まずウネンラギアヘッドですから、当然ながら口にバイトファング。


そして背中、ウネンラギアのテイルアサルトライフルがありますね。ウネンラギア単体ならまだバランスの取れた大きさ
でしたが、合体すると流石に小さく見えます。これもまた合体BLOXの欠点で、本体が巨大化するにつれ武装がどんど
ん小さくなっていくんですよ。


肩にはモサスレッジの魚雷ポッド、翼にはナイトワイズの空対空ミサイルポッドと爆撃用ボムがそのまま残っています。
各機体の武器がそのまま残っているのだから、流石に武装は充実してます。


両肩にはウネンラギアのAZハンドガン、形状的にも良い位置に配置されてますね。これはかっこいいし、大きさ的にも
両肩なら小さくてもそんなに気にならないし。


腕はウネンラギアがベース、つまりウネンラギアのストライクレーザークローがそのまま残っています。でも、こちらも本体
に比例して小さく見えます。しかし目立つ上にそこそこの大きさが有るので、ギリギリでクローとしての体裁を保てています。


脚部にはナイトワイズのストライクレーザークロー…しかしレオブレイズ等のパーツが集中してますから、一見ナイトワイズ
の足に見えない位大きく見えます。多分、足元に重量を集中させる事で安定させようとしたのでしょう。


しかし足裏を見てみると、地面に接しているのはナイトワイズの足だけで、他のパーツは殆ど接してません!
つまり、実質ナイトワイズの足だけで支えてるようなもので、こりゃ倒れても無理ないわ。ウネンラギアの大きい足の方
が安定するんじゃね?と思ったんですが、意外に足のサイズはナイトワイズの方が大きかったです。


尻尾の先端はモサスレッジのテイルソー、元々が尻尾ですからまぁ順当な配置でしょうか。ただ、ドラゴンがこういう平た
い尻尾ってのはイメージ的にイマイチ似合わない。


でも使われてないパーツを何とか活用したいので、ここから先はオリジナルチェンジマイズ。まずレオブレイズモード…
やっぱりライオン頭はクセが強すぎる。余ったザンブレードを腕に付けてみましたが、やっぱり小さいですね。


続いてモサスレッジモード…これは中々かっこいいです。モサスレッジの爬虫類頭もドラゴンモチーフに有ってますし、
テイルソーを手に持たせたりついでに付けた鰭も良いアクセントになってます。


最後にナイトワイズモード…駄目だ、こいつの頭はどう使ってもファンシーになってしまう。


総評としては、初の合体ゾイドBLOXとしてデビューしたマトリクスドラゴンですが、それにしちゃデザイン的には纏まってるし、良くここまでやったとは思います。ただ、巨大
化に伴い既存パーツが小さくなる弱点は如何ともし難く、翼や武器が小さくなってしまうのは仕方が無いかと。見た目はそこそこかっこいいのにねぇ…BLOXの持つ弱点が
どこまでも足を引っ張ってる感じです。

当時、新カテゴリーとして生まれた“ゾイドBLOX”ですが、 “自由なカスタマイズ”と“フル可動”を謳っていました。ゾイドシリーズはゴムキャップで固定するのが伝統、それに則りBLOXの受けジョイントをゴムキャップにしたは良いが、それが全て裏目に出ています。恐らくコスト的な問題も有ったのでしょうけど、それで最大の売りである合体&フル可動を自分で殺してどうする。BLOXにおけるフル可動とは、完全に机上の空論です。


しかも上記の通り、合体すればするほど巨大に、そして重くなっていくパーツ群ですから、やればやるほど遊びにくくなっていきます。はっきり言って、これは欠陥です。しかも、その最大の欠陥がこのコンセプトのコアである、BLOX一つ一つに備わっているのだから、BLOXそのものを変えない限りはどうしようもない。後にプラ製ボールジョイントが追加されたところを見ると、開発側もその弱点は分かってたみたいです。しかし、ゾイドBLOXがスタートダッシュの時点で文字通り足元が不安定だった、それは紛れもない事実です。


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4 コメント

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はじめまして (あお)
2012-06-01 10:11:22
はじめまして、あおです。
海老折神のレビューを見て、やってきました。
正月飾りに、海老形態で飾りたかったなと思い出して、検索にかけて飛んだのがここでした。
詳しいレビューでおなかいっぱいになりました。ありがとうございます。

最近、気になったのは、文字化ける展です。
それでは、また、よらせていただくやもしれません。
返信する
Unknown (ALE)
2012-06-02 09:51:03
あおさま。
初めまして。当ブログ管理人のALEと申します。
当ブログにお越し頂いた切欠が海老折神とは、少し前の製品なのでちょっと驚きました。
ただ、あの頃はまだ画像が綺麗に撮影できなかったので、今になるとちょっと申し訳無いです。

もじバケると言えばバンダイの食玩ですが、仰っている「もじバケる展」とは、
ニューヨークの近代美術館で永久収蔵院認定された事が切欠で開催されるアレですよね?
まぁ確かに外人って漢字が好きですし、それに日本の変形エッセンスを加えたもじバケるツボ
にハマッたのでしょうか?そう言えば、過去に格闘ゲーム「バーチャファイター」がスミソニアン
博物館に展示されたなんて事もありましたなぁ。

よろしかったらまたお越し下さい、それと海老折神ならカスタマイズカテゴリーの記事に、
海老折神を活用したものが有るので良かったらどうぞ。
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Unknown (あお)
2012-06-05 21:49:23
もじばける、見直してみました。
竜と龍、鯨、熊、獅、象、鮫、鯱など、芸が細かいです。
シンプルかつ、肉厚なものの方が、きれいな感じがします。

ゴリラと亀のゾイドBLOXも拝見しました。おっしゃる通り、シンプルなアイディアなため、しっくりきたバランスですね。
雑魚キャラ臭がするのが残念ですが。
パワー&ガードが強そうでかっこいいですね。

逆に、強いキャラを多く集めたものは、すごく強いし、記憶に残りますね。総集編っぽいのが、アレですが。
合成怪獣タイラントなんて、好きですヨ。
返信する
海外では何故か漢字がウケるみたいで (ALE)
2012-06-06 22:11:21
こうして見ると、モチーフは順当ですけど画数の多い字が沢山有りますね。
外人さん方は漢字に魅力を見出すようですが、特に画数の多い字を好むらしいです。
モチーフ、画数の多さ…現代のモジバケるが彼らのハートを射止めるには充分でしょう。
その内に、爆丸みたいに海外ヒット&アニメ展開なんてなるかもしれませんな。

キメラBLOXは元々量産機で、そりゃ無数にいる設定なので雑魚臭プンプンでも
問題ありません。むしろ、そんな無数にいる機体が暴走機設定なので、雑魚的
要素=数の多さに説得力を与えているんです。

ああ、タイラントとかジャンボキングとかですね。デカレンジャーでは怪重機
フランケンザウルスなんてのもいましたなぁ…。確かに合体怪獣ってーの
も魅力ですが、それぞれのパーツの組み合わせで魅力を見出すのはあくまで
デザイナーのセンスだと思うのです。一見魅力に感じても、それはそのパー
ツを持っているキャラクターの魅力である場合も有ります。それらを組み立て
て一つの形にし、パーツ単位では無く全体的なシルエットで魅力を出すのは、
やはりそれなりのセンスが必要かと。
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