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フロイト「精神分析学入門」

2005-03-25 | 価値観の基(もと)
精神分析学入門〈1〉

中央公論新社

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(本当は、新潮文庫の「精神分析入門(上)(下)」をご紹介したかったのですが、「画像」が出ませんでしたので…。)

例えば、登校前にお腹が痛くなるという子供がいるとします。
周囲から見ると、「学校に行きたくないから痛くなる」というように見えてしまう…。
しかし、本人には、「学校に行きたくない」という気持ちなど全くない。
けれども、不思議と登校時になると決まって腹痛がおこる…。

この現象の1つの解釈として、自己流に「精神分析」してみると、以下のようになります。
(専門家の方からは異論があるかもしれませんが)

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「学校に行きたくない」…そんな感情が、まず最初に生じる。
しかし、発生したその感情を「顕在化」させるためには、自分の心の中にいる「顕在意識の門番」の許可を得て、潜在意識から顕在意識に移動しなければならない…。

「門番」は、「そんな考えを持つのはいけないことだ」「そんなことを言ったら親や先生から怒られるかもしれないし、友達に対しても恥ずかしいだろう」などという理由から、そのような感情が顕在意識に移動することを認めてくれない。
そのために、「学校に行きたくない」という感情はしっかりと心の奥底にありながら、自分自身ではそれを全く認知していない、という現象が起こる。

そこで「学校に行きたくないという欲求」は、それを実現させるため「門番」に、「でも、もし体調が悪かったら学校へは行けないよね?」との「妥協案」を提示する…。
すると「門番」は、「そりゃあ、仕方ないだろう」と答える。
その結果、「門番」の許可を得て「欲求」を果たすべく、体調が悪くなってくる…。
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日頃、「自分がこういう考えに基づき、このように行動している」と思っていることが、実は、「感情が提示した妥協案による行動に過ぎない」ということも、少なからずあるのかもしれません。

例えば、「どうせ短い人生なんだから、楽しまないと損!」と言う人。
「短い人生」という考えがまずあって、だから「楽しむ・ラクをする」という結論に至っているかのように見えますが、実際には、「ラクをしたい」という欲求が先にあって、それを果たすべく「門番」に、「人生は短いんだから」という「妥協案」を提示しているように思えるのですが…。
(こう言う人全てがそうだとは言いませんが)

自分で自分の潜在意識を全て認識できるとは思いませんが、こんな概念の有る無しだけでも、今までとは違った「自分」が見えてくるかもしれません。
(フロイトの学説を妄信することの是非については、また別の話となりますが…)


 (←いま何位?)

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最後までお目通しいただき、ありがとうございます。
あなたに、良いことがいっぱいありますよう…
明日もまた、お会いできたら嬉しく思います。



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