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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

参院安保特別委での強行採決、委員長が何を言ったか「聴取不能」なのに、与党が可決したと議事録に追加。

2015年10月12日 | 安倍政権の戦争法

 

 2015年9月17日、参院平和安全法制特別委員会で安全保障関連法案が強行採決されました。

 鴻池委員長のところに議員が殺到したので、採決に反対する野党議員だとテレビで観ていた私は思っていたのですが、あれ、実は自民党の若手議員約10名だったんですよね。

 しかも、委員でない人も混じっていました。

 これら自民党の若手議員が、野党議員から鴻池祥肇委員長を防御するため、綿密な守備計画を作り上げて、佐藤正久筆頭理事が指南役となり、開会前の同日早朝、ひそかに集まってシミュレーションもしたんだそうです。

 それがまるで、野党議員が委員長を襲っているような図になって、一挙両得でした。

安保関連法案の採決をはかる鴻池祥肇委員長の元に防御しようと駆けつける与党委員と、遅れて近寄る野党議員。

2015年9月17日午後4時29分のことでした。



 防衛大出身の佐藤氏は防衛大学校名物の「棒倒し」を参考に、若手議員らを

(1)鴻池氏を取り囲んで守る係(2)鴻池氏に詰め寄ろうと近寄ってきた野党議員をはね返す係(3)採決時に起立賛成するため席に戻る係

の3グループに分けて、17日午前7時頃には、同委開会前の参院第1委員会室に極秘に議員を集め、委員長席の背後など特に厚くブロックすべき位置を指示しました。

 鴻池氏のすぐ側には身長の高い議員を、外側には脇からの侵入を防ぐため、太った議員を並べるなど緻密に計算したのだということです。

 そして、若手議員たちは室内で、それぞれの体格や運動能力に応じた配置を考え、最も早く委員長席にたどり着くルートなどをシミュレーション。それが鉄壁の守備につながったというんですが。

 おかげで、鴻池委員長が何を言っているか、全く聞こえませんでした。

御大将自ら、鉄壁の守備。

 

 

 およそ、採決と言うのは、「議案の採否を会議構成員の賛否の決をとってきめること」であり、決を採る前提としてその「議案が何か」が、会議の構成員たる委員たちに周知されていなければなりません。

 ところが、あの参院特別委では5本も議案を採決したことになっているのですが、委員長が何を言っているのか聴き取れないため、議事録の速記録(未定稿)でも

「聴取不能」

となっています。

 ですから、採決は無効です。というか、不存在です。

安倍内閣の「安保法案」、内容も手続きもルールに則らなくて良いというのなら、この世は真っ暗闇だ。

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 参院は12日までに、安全保障関連法案を採決した9月17日の平和安全法制特別委員会の議事録をホームページ上に公開しましたが、採決の場面は

「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」

とだけ記述され、鴻池祥肇委員長(自民党)による可決の宣告は明記されませんでした。

 ところが、与党側の判断で未定稿に

「可決」

が追記され、公式記録に残ることになったのです。

 

 委員長が何を言っているか聴取不能で、委員長が可決したとも言っていないのに、あとから与党が

「可決すべきものと決定した」

と書き加えたら、あの当時にさかのぼって可決したことになる、だなんて、こんなやり方許されるわけがありません。

 これなら、委員会なんか開かないで、議事録だけどんどん可決した、成立したって書けばいいことになってしまいます。

 安保法制=戦争法、中身も手続きもめちゃくちゃです。

 

参考記事

澤藤統一郎の憲法日記から

「民主主義が死に瀕した9月17日」この日の怒りを忘れてはならない。特別委員会「採決不存在」にこだわり続けよう。

 

 

あらゆる意味で、立憲主義破壊、民主主義破壊です。

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検証・安保法案 -- どこが憲法違反か
長谷部恭男 編
有斐閣

安保関連法案のどこが憲法違反にあたるのかを読み解く。衆院憲法審査会で「憲法違反」の見解を示した長谷部恭男教授を編者に、元内閣法制局長官、元内閣官房副長官補、新進気鋭の憲法学者が、法案の問題点を指摘しつつ立憲主義のあるべき姿を追い求める。 


安保関連法総批判――憲法学からの「平和安全」法制分析 (別冊法学セミナー 新・総合特集シリーズ7)
森英樹 編
日本評論社

5/15に国会上程され、現在審議中の安保関連法案の内容を、憲法学者が解説して問題点を指摘する緊急出版!

 

砂川判決と戦争法案 最高裁は集団的自衛権を合憲と言ったの! ?
内藤功(元砂川事件弁護団) (著), 新井章(元砂川事件弁護団) (著)
旬報社

あの砂川事件最高裁判決が、集団的自衛権の行使を憲法違反ではないという論拠になるはずがない。
安倍政権の戦争法案に関する合憲性の主張は明らかに間違っている。
こんな無茶なゴリ押しには弁護士として黙っていられない。


 
憲法と平和を問いなおす (ちくま新書)  長谷部恭男  筑摩書房
 
日本国憲法第九条を改正すべきか否か、私たち一人ひとりが決断を迫られる時代が近づきつつある。だが、これまでの改正論議では、改憲・護憲派ともども、致命的に見落としてきた視点があった。立憲主義、つまり、そもそも何のための憲法かを問う視点である。本書は、立憲主義の核心にある問い―さまざまな価値観を抱く人々が平和に共存するための枠組みをどう築くか―にたちかえり、憲法と平和の関係を根底からとらえなおす試みだ。情緒論に陥りがちなこの難問を冷静に考え抜くための手がかりを鮮やかに示す。


政府の憲法解釈
阪田 雅裕 (著)
有斐閣

本書の主な内容である憲法第9条の解釈問題は、現実的には政府の解釈が最終的なものとなっている。憲法第9条の文言の現実の姿は、本書に紹介された政府の解釈によって描かれる。


これが憲法だ!
長谷川恭男、杉田敦 著
朝日新聞出版

国の安全に関わる重要な問題を、内閣法制局や憲法学者だけに任せていていいのか?圧政に苦しむ人々を、助けに行かなくてよいのか?憲法で縛るより、国会でその都度議論すべきではないのか?日本国憲法をめぐる最重要論点を、いま最も注目の憲法学者と政治学者が徹底討論。憲法学の現状への痛烈な批判も飛び出す、スリリングで最先端の憲法対論。



憲法は本来、国家権力の暴走を縛るためのものである。だから、改憲には厳格な「作法」、ルールが存在する。
憲法学者・水島朝穂が、立憲主義の本質から解き明かす"憲法論"の決定版!


すぐにわかる 戦争法=安保法制ってなに?
戦争をさせない1000人委員会 (編集)
七つ森書館

国会論戦がつづく「戦争法」(いわゆる安保法制ともいう)の分かりやすい解説と、それに反対する著名人の声を一冊にまとめる。また、第一次安倍内閣からの改憲策動、教育基本法改悪、秘密保護法、武器輸出三原則、国家安全保障戦略(NSS)などを踏まえて、戦争法=「安全保障法制」の理解を深める。

 

「安全保障」法制と改憲を問う
山内敏弘 著
法律文化社

新たな「安全保障」法制によって、日本は「戦争をする国」へと変わるのか?!“解釈改憲”による違憲な法整備を検討するとともに、立憲平和主義の根幹を揺るがすこととなる“明文改憲”についても批判的に考察。歴史的岐路に立つ私たちへの著者渾身の警鐘。

 

砂川事件と田中最高裁長官
布川玲子 (著, 編集), 新原昭治 (著, 編集)
日本評論社

60年安保改定交渉の山場に出された砂川事件伊達判決は、米国にとって途方もない脅威だった。極秘だった新資料によって裏舞台を暴く。伊達判決をつぶし60年安保改定を強行した裏舞台の全て。

1959年安保改定交渉大詰め時の米解禁文書群から執念で発掘した極秘文書等22の新資料を網羅、整序する。日米政府にとって駐留米軍を違憲とした伊達判決がいかに脅威であったか、それを葬るためにいかなる作戦が秘密裏に謀られたか、その中で、田中耕太郎最高裁長官が大法廷で覆すことをどんなふうに米国と裏約束したのか…、基地問題、集団的自衛権など、日米同盟の深化に向かう今日の日本の国のかたちを決定づけた時期に司法の果たした役割がいま明らかにされる。


検証・法治国家崩壊 (「戦後再発見」双書3)
吉田 敏浩 (著), 新原 昭治 (著), 末浪 靖司  (著)
創元社

1959年12月16日、在日米軍と憲法九条をめぐって下されたひとつの最高裁判決(「砂川事件最高裁判決」)。アメリカ政府の違法な政治工作のもと出されたこの判決によって、在日米軍は事実上の治外法権を獲得し、日本国憲法もまた、その機能を停止することになった…。大宅賞作家の吉田敏浩が、機密文書を発掘した新原昭治、末浪靖司の全面協力を得て、最高裁大法廷で起きたこの「戦後最大の事件」を徹底検証する!!

 

 

 

安保法案採決「聴取不能」

2015年10月12日(月)16時48分配信 共同通信

 参院は12日までに、安全保障関連法案を採決した9月17日の平和安全法制特別委員会の議事録をホームページ上に公開した。採決の場面は「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」とだけ記述され、鴻池祥肇委員長(自民党)による可決の宣告は明記されなかった。野党は「採決は無効だ」と主張しているが、与党側の判断で「可決」が公式記録に残ることになった。

 当日の委員会では、鴻池氏への不信任動議が否決された直後、自民党の若手議員らが委員長席へ駆け寄り、鴻池氏を取り囲む「壁」を作った。野党議員が飛び掛かり、混乱状態となる中、与党は自民党理事の指示で起立採決を繰り返した。

 

 

写真

 安全保障関連法を採決した九月十七日の参院特別委員会の議事録が、十一日に参院ホームページ(HP)で公開された。採決は委員長の宣告後に行われるのが規則。採決を宣告したと主張する委員長発言を「聴取不能」と認めておきながら、安保法を「可決すべきものと決定した」と付け加えた。採決に続き、議事録の内容まで与党側が決めたと、野党は反発している。 (篠ケ瀬祐司)

 野党議員によると、参院事務局は、追加部分は「委員長が認定した」と説明しているが、野党側は事前の打診に同意していない。

 九月十七日の特別委では、委員長不信任動議が否決されて鴻池祥肇(こうのいけよしただ)氏が委員長席に着席。民主党理事の福山哲郎氏が話しかけたところ、自民党議員らが委員長の周囲を取り囲んだ。野党議員も駆け付け混乱状態の中、委員長による質疑終局と採決の宣告は全く聞こえず、自民党理事の合図で与党議員らが起立を繰り返した。野党議員は何を採決しているのか分からない状況だった。

 九月十八日に正式な議事録の前に未定稿が各議員に示された。鴻池氏の発言は「……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)」となっていた。

 議事録は「聴取不能」までは未定稿と同じ内容。しかし「委員長復席の後の議事経過は、次のとおりである」との説明を追加。審議再開を意味する「速記を開始」して安保法制を議題とし、「質疑を終局した後、いずれも可決すべきものと決定した。なお、(安保法制について)付帯決議を行った」と明記した。

 福山氏によると、今月八日に参院事務局担当者が、この議事録を福山氏に示した。福山氏は「委員長が追加部分を議事録に掲載するよう判断したとしても、理事会を開いて与野党で協議する話だ」と了承しなかった。

 福山氏は議事録公開について「与党議員らが先に委員長席を取り囲んで『聴取不能』にし、後から速記を開始して可決したと追加する。これでは議事録の信頼性が揺らぐ」と指摘した。

 議事録には、安保法の委員会可決だけでなく、付帯決議を行ったことも書き加えられた。この付帯決議は、自衛隊の海外派遣の際の国会関与強化を盛り込む内容で、次世代の党など野党三党と与党が合意した。法律に付帯決議を入れる場合は、委員会で読み上げられるが、野党側は全く聞き取れなかったと主張する。

 特別委委員だった福島瑞穂議員(社民)は「可決ばかりか付帯決議もしたと書くのは許されない」と批判する。

 委員会採決の翌日、委員会可決について「法的に存在したとは評価できない」との声明を出した弁護士有志メンバーの山中真人氏は、議事録の追加部分について「議員や速記者が委員長の声が聞こえていない以上、採決は存在しない」と強調した。

 

2015.9.18 19:34 産経新聞

【緊迫・安保法案】
“ふくよかな”議員が外側ブロック、自民の「鴻池委員長防衛シフト」 参考にしたのは防衛大学校名物の…

参院平和安全法制特別委で、安保関連法案の採決をめぐり、委員長席に詰め寄る与野党議員ら。中央上は民主党の小西洋之氏。自民党の佐藤正久理事のこぶしで押されている=17日午後4時31分


 参院平和安全法制特別委員会で17日に行われた安全保障関連法案の採決では、自民党の若手議員が採決を妨害する野党議員から鴻池祥肇委員長を防御するため、防衛大学校名物の「棒倒し」を参考に、綿密な守備計画を作り上げた。防衛大出身の佐藤正久筆頭理事が指南役となり、開会前の同日早朝、ひそかに集まってシミュレーションもしたという。

 関係者によると、佐藤氏はまず、若手議員らを(1)鴻池氏を取り囲んで守る係(2)鴻池氏に詰め寄ろうと近寄ってきた野党議員をはね返す係(3)採決時に起立賛成するため席に戻る係-の3グループに分類。17日午前7時頃には、同委開会前の参院第1委員会室に極秘に議員を集め、委員長席の背後など特に厚くブロックすべき位置を指南した。

 鴻池氏のすぐ側には身長の高い議員を、外側には、脇からの侵入を防ぐため、ふくよかな議員を並べるなど緻密に計算したという。

 若手議員たちは室内で、それぞれの体格や運動能力に応じた配置を考え、最も早く委員長席にたどり着くルートなどをシミュレーション。それが鉄壁の守備につながったという。

 棒倒しは防衛大の伝統競技。毎年11月に開かれる開校記念祭の名物で、4チームが高さ数メートルの棒をめぐり攻守を繰り広げる。

 

 

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14 コメント

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Unknown (とら猫イーチ)
2015-10-13 12:03:33
 国会の事例とは違った問題ですが、議決の可否が紛争になったことは、ある地方自治体の議会(大阪府内)でもありました。

 その折には、国会とは違って、議会の自律が与野党ともに作用して、正常化しましたので、流石に政策では、緊張感のあるやり取りをしても政治家としての規律は、誰しもが保っておられるのだ、と感心したものでした。 

 ところが、今回の事例では、そのような矜持が窺えません。

 しかも、まるで体力に任せての綱引きのような情景を見ることになってしまい、小学校でのクラス会でも眼にしたことのない無様な様子が繰り広げられました。 

 議会の規律は体力で保持するのでしょうか。

 もっとも、国民も、何でも力任せのように伺える風潮があり、ネットでの言論に、特に、顕著なので、唾棄すべき風、と嫌気がさします。 

 少し前の活字の時代ならば、眼にすることの無かった言辞(コメント)に、日々、眼を晒しておられるブログ主様をお察し申し上げます。 

 そこで、またまた一句。 

      頭より 先に手を出す 安倍一派
いい加減にしろ!! (バードストライク)
2015-10-13 15:59:20
国民はあくせく働いてその日を生きてんのに、なにやってるんだよ、バーカ!!

イーチさんの投稿のすぐ後で恐縮ですが、こんなこと言いたくなる善良な一国民の悲しさをこそ思へ!
疲れます(-_-;) (南京猫)
2015-10-13 16:23:50
この臨戦態勢が来年夏の参議院選挙まで続くかと思うと、正直疲れます(-_-;)
でも、気を抜いてはいけないんだと自らを叱咤激励する毎日です。

祝!!ブログランキング双方、第一位♪
最後の一句 (疑問だらけ)
2015-10-13 17:14:51
>とら猫イーチさま

コメント自体には反論ありませんが、最後の一句だけ、引っかかります。

民主党 津田弥太郎議員による、自民党 大沼議員への暴行を御存知でらっしゃいますか?

怪我してるんですよ?
神聖なる、委員会室内で暴行事件です。
手を出しているのは、野党ではないですか?

これが、逆で自民党の議員が野党女性議員に怪我を負わせたら大騒ぎでしょうね・・

ぜひとも、こちらでも一句挙げていただきたい。
卑怯卑劣 (リベラ・メ)
2015-10-13 21:04:26
もう此れは、卑怯卑劣以外の何物でもありません。人に怪我をさせたのと同じ位です。怪をさせた議員(だけ)は悪くて、ドサマギの可決をした自分等は(少しも)悪くないなんて言わないで。
Unknown (とら猫イーチ)
2015-10-13 21:29:44
 ご要望にお応えしまして、もう一句。 武闘派の野党にも自省を願いまして。。。 (因みに、私自身も、合気道は、空き巣を捕まえる折に使った程度ですので。。。雄弁会当時にも、乱闘まではしておりませんので。。。)

 真似するな 安倍下ろしにも 矜持持て 
安倍()のポチ (lemonlemon)
2015-10-13 22:07:13
一句(もどき)


 安倍のポチ  民主は民主はと  ワンワンワン

 
Unknown (疑問だらけ)
2015-10-13 22:26:05
>とら猫イーチさま
いやはや、ありがとうございます。

>リベラ・メさま
反論ないって書いたじゃないですかぁ(笑)
与党自民党は、採決のために、委員会室に委員以外の議員を入れたりはては議員でさえない人間を入れたし、立法府である議会に行政府の警察官を入れているほうがはるかに問題じゃないの? (L)
2015-10-14 14:52:44
 この間、永田町から議員会館間で歩いたら、右翼が”野党議員の暴力が~、皆さん!これでいいのでしょうか!”とか訴えていて腰が抜けた。右翼は暴力賛成で民主主義反対、議会に唾を吐きかける存在だろうに。だから、政府自民党の暴力性と先軍政治を支持してんだろ?
 右翼が批判するなら、「野党の民主主義の非暴力だのの寝言は厳しい世界では通用しない、もっと暴力を振るえ、腰抜けども!だからお前らは駄目なんだw」だろうに。いい子ちゃんぶって、実に気持ちが悪い。
 
 本質的に批判すべきは与党自民党が採決のために、鎌倉作戦の陣笠で委員会室に委員以外の議員を入れはては議員でさえない人間を入れたり、立法府である議会に行政府の警察官を入れて介入・加勢させたことのほうがはるかに問題だよ。もし、野党がやったら口を極めて罵るんだろ?
 前者は権限のない人間を議場に入れて採決行為に参加させたプロレスで言う「乱入」だし、後者は三権分立をご都合主義で踏みにじったわけだ。与党は国家を通じて「正義」と「暴力」を独占しているからこそできる、でも普通は恥ずかしくてできない荒業だよ。ナチスは授権法採決のときに議場に突撃隊を入れて反対投票に圧力と恫喝をかけたけど、自民党がやっていることは同じ根性でありそのミクロ版だよ。
辟易 (一国民)
2015-10-14 19:00:10
 先の強行採決で、与党側の酷い対応を指摘すると、必ずと言っていいほど出てくるのが

>民主党 津田弥太郎議員による、自民党 大沼議員への暴行を御存知でらっしゃいますか?怪我してるんですよ?神聖なる、委員会室内で暴行事件です。
手を出しているのは、野党ではないですか?

 です。確かに決して肯定されるものではありません。
これは非難されも仕方が無いでしょう。悪いことです。でも、この事実を出してきたところで、与党の対応を正当化するものには決してならないし、もっと言うと、世論無視の強行採決とは、ある意味、別問題です。

 これもどっちもどっちで、もし野党側が先に手を出していたとしても、それは与党が強行採決をしたからであり、それが無かったら発生していない一件です。

 この津田議員のことが出てくると、強行採決を正当化する意図しか当方には伝わってこないのが正直なところで、辟易とします。もっと言うと、「また言ってるよ、馬鹿の一つ覚えみたいに」という気持ちです。

 

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