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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

野田首相が消費税増税は「マニフェストに書いてないことはやらないのがルール」と熱弁←3年前の衆議院選挙

2012年07月24日 | 消費税増税反対!

 

2012年7月24日、野田首相が消費税増税は現時点では厳しいと自白したのですが、マスメディアはほとんどガン無視ですね。


消費増税「現時点では厳しい」=野田首相が答弁、すぐ修正

 24日午前の参院予算委員会で、野田佳彦首相が現在と同様の経済状況でも消費税率引き上げは可能かどうかを問われ、いったんは「現時点では厳しい」と答弁したものの、直後に「判断するのは難しい」と修正する場面があった。
  首相はたちあがれ日本の片山虎之助氏の質問に、「デフレからもまだ脱却できていない。現時点のこの瞬間というのは基本的には厳しいのではないか」と答弁。 しかし、片山氏が「今の状況では消費増税は難しいということか」とただすと、首相は「言葉足らずだった。現時点で判断するのは難しいという意味だ」と答え 直した。

(時事通信 2012/07/24-13:00)

 

野田首相は

「言葉足らずだった。現時点で判断するのは難しいという意味だ」

と誤魔化そうとしていますが、明らかに違いますよね?

だって、前振りで

「デフレからもまだ脱却できていない」

というのを理由づけにしているわけですから、今はデフレ不況だから消費税増税なんて無理だと言ってしまったわけです。

しかも、現在と同様の経済状況でも消費税率引き上げは可能かどうかという質問ですから、野田首相から見ても、今後もデフレを脱出しないと消費税増税をしてはならないということになります。

一瞬、財務省にかけられた魔法が解けかけたのでしょうか(笑)

とにかく、以下に書くようなこともありますから、記録しておきたいと思います。



ところで、ネット上では今年の1月から話題になっている有名な話ですが、野田首相が民主党幹事長時代の2009年の衆議院選挙時に、街頭で演説しているYou Tube動画があります。

この動画で野田氏は、同選挙に大阪16区から出馬した森山浩之氏とともに登場。野田氏が森山氏への応援演説の中で

「書いてあったことは4年間何にもやらないで、書いてないことは平気でやる。それはマニフェストを語る資格がないと、いうふうにぜひみなさん思っていただきたいと思います」

などと訴え、当時の自公連立政権を批判を痛烈に批判しています。

こういうのを、最近では「ブーメラン」というらしいです。政権を取った衆議院選挙のマニフェストに書いていなかった消費税増税をやろうとしている自分に、言ったことが全部返ってきますから。

野田さんは

「消費税5%は12兆6千億円。消費税5%分のみなさんの税金に、天下り法人がぶら下がってる。シロアリがたかってるんです。それなのにシロアリ退治しないで、今度は消費税引き上げるんですか?」

と拙速な増税を批判しています。さらに

「シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしい。徹底して税金の無駄遣いをなくすのが民主党の考え方です」

と述べ、行財政改革の徹底なくしては消費税の引き上げはあり得ないとの考えを示しているわけです。

この動画です。


 

私は、景気が良くなれば消費税増税をしてもいいとは思っていません。なぜなら、消費税には低所得の人ほど負担が重くなるという逆進性があり、貧困率が過去最大になった日本の格差をさらに拡大するからです。まして、「シロアリ」なるものを駆逐すれば消費税増税していいとも思いません。

そもそも、先進資本主義国の中でも最も人口当たりの公務員が少ない日本で、公務員を減らすこと自体に反対です。一人で児童虐待相談を100件以上担当しなければいけない児童相談所の職員を象徴に、むしろ日本では公的サービスの人的資源が足りなさすぎると思っています。

かといって、財政赤字をほったらかしにしていいとも思っていません。日本の財政赤字は国と地方を合わせると累積して1000兆円。日本のGDPの2倍です。国債の引き受け手の95%が国内の銀行などであることでまだ持っていますが、内国法人に対してだって借金は返さなければいけないのですから、今取り付け騒ぎになっていないだけのことで、このままでいいわけありません。

というわけで、消費税増税の代案としては、所得税や相続税の累進税率を上げ、富裕税を導入することだと何度も書いてきているわけです。

池上彰さん、しっかり解説してください!日米両国とも富裕層の税率は低く、貧富の差は拡大し続けています!

ウォール街を占拠せよ 全米でデモ広がる 「国難」東日本大震災に沈黙する日本の富裕層に富裕税の導入を!

(消費税増税の目的は福祉ではなく所得税と法人税の減税という富裕層優遇政策)



 

 

(富裕層の金融資産250兆円に5%の富裕税をかければそれだけで消費税増税5%の12兆円を超える。しかし、そこまでしなくても所得税などの見直しで対処できるはず)


 

したがって、3年間の野田さんとは消費税増税に反対する理由が違うのですが、いずれにしても、野田さんが元祖クルクル王子(という容貌でもないけれど)であることはよくわかります。

冒頭の野田首相の発言は、消費税増税法案に書いてある「景気条項」のことを言っているのでしょう。景気がある程度良くなれば消費税増税できるなんていう条項は内容があいまいですし、歯止めとしては期待できません。

だいたい、2014年に8%に消費税が上がるとわかっていたら、その直前は駆け込み需要で景気が良くなるに決まっているのです。問題は、2015年に10%まで上がった後です。そのあとは、駆け込み需要の反動と増税による景気後退で日本は地獄を見ることになるのは明らかです。

1997年に3%から5%に消費税が上がった後、自殺者数は年間3万人を超え、いまだにそのままなのですから。

いま、参議院で検討されている消費税増税だけは絶対に阻止するべきです。8月の採決までまだチャンスはあります。ここで声を上げないで、いつ上げるかという気持ちでいっぱいです。

野田首相と消費税増税に賛成するすべての国会議員、財界、財務省、マスコミを心から心から心から軽蔑する

(なぜ年間の自殺者が、1998年に3万人をいきなり突破したのかは明らかだ。今度増税したらどうなるのか)



 

原発再稼働、オスプレイ、TPP。。。どこまで悪い政権なのか。

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野田首相の昔の演説が「発覚」 「公約に書いてないことやらない。これがルールです」
J-CASTニュース1月20日(金)18時48分
画像:野田首相の演説動画の中身とは。
野田首相の演説動画の中身とは。

マニフェスト(政権公約)に「書いていない」消費税増税を推進する野田佳彦首相を「ブーメラン」が襲った。


かつて、「(マニフェストに)書いていないことをやる」自民党を痛烈に批判した野田氏の演説の動画がインターネット上で改めて注目され、跳ね返って野田首相自身への批判につながっているのだ。「民主党ブーメラン」がしばしば話題となるインターネット上では、「今度のは巨大ブーメランだ」といった声も出ている。

「けしからん」と当時与党の自民党を激しく批判

「(マニフェストに)書いていないことはやらない。これがルールです」「書いていないことを(自民党は)平気でやる。これはマニフェストを語る資格がない」


野田氏は、政権交代選挙となる2009年8月の衆院選の街頭応援演説で、こう言って当時与党の自民党を激しく批判した。演説時の肩書きは党幹事長代理だった。演説の様子は、動画配信サイト「ユーチューブ(YouTube)」で見ることができる。

2012年1月20日付の朝刊で朝日新聞が、「首相に不都合な動画」などの見出しで、「(映像が)話題を呼んでいる」と報じた。

対象動画は当時の演説後間もなく投稿されたもので、コメント欄は投稿できないように設定されている。個人ブログなどでは、朝日新聞報道を受け、「巨大ブーメラン!って感じ」と感想が書き込まれている。

野田首相は現在、自民党の谷垣禎一総裁らから、民主党のマニフェストに書いていない消費税増税を実施しようとしている、として批判を浴びている。

これに対し、野田首相は1月6日、マスコミ主催の新年互例会のあいさつで、谷垣氏を前にして「マニフェストに書いてあることをやるのもけしからん、書いてないことをやるのもけしからんと言われたら何もできない」と反論した。

しかし、野田首相自身がかつて、「書いてないことをやるのはけしからん」という趣旨の演説を行っていたわけだ。

「4年間は消費税を上げない」発言に賛同していた

該当する演説動画は複数ある。大阪府内の同じ選挙区で複数回、場所をかえて演説したようで、それぞれ別の動画として投稿されている。

交差点の角付近で演説する動画をみると、背広姿の野田氏は時折右手を振り上げながら熱く語っている。マニフェストについて、

「ルールがあるんです。書いてあることは命がけで実行する。書いていないことはやらない。これがルールです」


「(後期高齢者医療制度など)書いてないことを平気で(自民党は)やる。これはマニフェストを語る資格がない」


と断じた。

当時民主党代表だった鳩山由紀夫氏が、「(任期中の)4年間は消費税を上げない」と発言していることにも触れ、

「(税金にたかる)シロアリを退治して、天下り法人をなくし、天下りをなくす。そこから始めないと消費税を引き上げるのはおかしいんです」


と「4年間は消費税を上げない」発言に賛同している。「消費税5%分」にあたる税金に「天下り法人がぶら下がっている」とも指摘し、消費税を上げても「またシロアリがたかるかもしれません」と懸念を示している。

「小骨ではなく、背骨全部を入れ替えるという話」

元内閣参事官で財務省出身でもある高橋洋一・嘉悦大教授に「シロアリ」は退治されたのかどうか聞いてみた。

「されていません」


と即答が返ってきた。「民主党が『天下りはなくした』と主張するのは、定義を変えてごまかしただけで実態は変わっていない、もしくは、よりひどくなった」という。

かつて野田首相が懸念を示したはずの、消費税増税分に「シロアリがたかる」可能性は排除されていないというわけだ。

自民党の谷垣総裁は、1月18日のロイター通信とのインタビューで、野田首相による消費税増税方針について答えている。

「書いてないことは何もするなとは言っていない」としつつ、民主党は無駄の削減をすれば増税は必要ないと主張していたと指摘し、消費税増税について「(マニフェストの)小骨ではなく、背骨全部を入れ替えるという話だ」と批判している。


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