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そもそも、アメリカから大枚はたいて買っているミサイル防衛網が役に立つのか、猛烈に疑問視されているわけですよ。
たとえば、今回の北朝鮮の「弾道ミサイル」=人工衛星ロケットに対する配備でも、北朝鮮は人工衛星の打ち上げの要領で何日も前から打ち上げを予告しています。
それを踏まえて、日米はイージス艦を配備したり、地上から迎撃するPAC3という防衛ミサイルをえっちらおっちら用意しているわけです。
いざ戦争となったら、相手はこんな悠長に何日も前から「撃つよ、撃つよ」なんて教えてくれませんよ。こっちの準備が整わないうちに撃ってくるに決まってます。
こんなことを親切に教えてもらっている。「本番」ではこうはいかないよ。
今回、結果として北朝鮮は2月7日に人工衛星の打ち上げを行ったんですが、日本は1月29日に破壊措置命令を出して、PAC3が石垣島に配備完了したのは2月6日、宮古島なんて7日当日ですからね。
わたくし、なんとなくイメージとして、いつ何時ミサイルを撃ち込まれてもいいように、イージス艦も地上部隊も常時ミサイルで迎撃できるように待ち構えているかのように思っていたんですが、全然違うのね。イージス艦が佐世保を出港したのも2月6日だし。
それに、米軍のミサイル防衛の実験でも、迎撃ミサイルは当たったり当たらなかったりです。弾道ミサイルって成層圏から物凄い速さで落ちてくるし、その大きさなんて迎撃しようと思ったら凄く小さい的。
「相手が撃ってくる拳銃の弾を、こっちも拳銃で撃ち落とそうとしてるようなもの」
とさえ言われています。
そんなん出来るの、次元大介くらいやろ。
当たるも八卦当たらぬも八卦。
さて、そのミサイル防衛網は2004年から整備し始めたのですが、それにかかる費用が2008年には8000億から1兆円って言ってたのに、今では1・5倍になって1兆5800億円になってるんだそうです。
さらに、菅官房長官が買いたいと言っているTHAADミサイルってのは物凄く高いらしくて、アラブ首長国連邦が買った時にはたった2基で2300億円もしたというんです。
これ、いつまで、いくらかかるんですか。
皆さん、新国立競技場が当初予算よりはるかに費用が膨らんだと言って激怒したわけですが、あれ、1300億円が2520億円になるって大騒ぎしてたんですよ。
このミサイル防衛網って、米軍の売り込み、触れ込み通り使えるかどうかもわからないのですが、新国立競技場の誤算の5倍も余計にかかってるんですが、誰も怒らないんですか
ミサイル防衛大いなる幻想―東西の専門家20人が批判する | |
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途方もない巨費を投じ、日本をも巻き込んで進行中のミサイル防衛に、はたしてゴールはあるのか?それは再び、核軍拡の連鎖を引き起こすだけではないのか?欧米はじめロシア、日本、中国、韓国、インドなどの軍事・軍縮専門家がそれぞれの視座から検証する。
宇宙開発戦争――〈ミサイル防衛〉と〈宇宙ビジネス〉の最前線 | |
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自分で撃って自分で撃ち落とす実験と、実戦とは違いますからね。
ミサイルを売る軍需産業のために、手を変え品を変えして良い結果を出している可能性もあるし。
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北朝鮮の脅威に備えた弾道ミサイル防衛(BMD)に関し、政府が整備を始めた二〇〇四年度以降、想定を上回る規模の予算を投じていることが防衛省への取材で分かった。一六年度予算案を含めると、十三年間のBMD関連費用は累計で約一兆五千八百億円。北朝鮮が人工衛星と主張する事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、安倍政権は新たなミサイル迎撃システムの配備検討を表明したが、導入すればさらに費用が膨らむことになる。 (横山大輔)
政府は〇八年四月の国会答弁で、BMD整備費を全体で「八千億円から一兆円程度を要する」と説明していた。約一兆五千八百億円という累計額は既に一・五~二倍に達する。
現在のBMDは、海上自衛隊のイージス艦四隻に搭載したSM3ミサイルと、全国に三十四基を展開する地上配備型のPAC3ミサイルの二段構えで弾道ミサイルを迎撃する。
BMDは「スパイラル開発」と呼ばれ、順次能力向上を図る手法で開発が進むため、数が増えなくても費用が上乗せされる。実際、高性能レーダーなどの関連装備費や日米共同の開発費も加わり、毎年度数百億~一千億円超の予算がかかっている。特に安倍政権ではBMDの強化を打ち出し、SM3搭載イージス艦を八隻体制に増強することを決定。一五、一六年度のBMD関連費は単年度でそれぞれ二千億円を超えた。
北朝鮮の事実上のミサイル発射を受け、さらに配備を検討するのは、米軍の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」。迎撃高度がSM3とPAC3の間で、導入すれば三段構えの体制になる。費用は米政府との協議次第だが、少なくとも数千億円との指摘がある。製造元の米ロッキード・マーチン社によると、アラブ首長国連邦に二基売却する概算契約は約二十億ドル(二千三百億円)だった。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は、北朝鮮による弾道ミサイル発射前は「国民の安心・安全のための対応策はしっかりと整えた」と強調したが、発射後は「国民を守るため検討を加速する」と新システム導入に意欲を示した。
◆際限なく競争続く
元航空自衛隊空将補でNPO法人「国際地政学研究所」の林吉永事務局長の話 弾道ミサイル防衛能力を向上させれば、相手はさらにかいくぐるミサイルを開発する。巨費を投じ新システムを導入しても「穴」は出る。際限ない競争が果てしなく続き、歯止めが利かない「安全保障のジレンマ」に陥る。安倍政権は安全保障関連法の議論で米国との「同盟強化」をあれほど強調しながら、日本を狙う弾道ミサイルに米軍とどう迎撃体制を組むか全く説明していない。国民に知らせず、巨額の予算を投じることは許されない。
<高高度防衛ミサイル(THAAD)> 米軍がミサイル防衛(MD)の一環として運用する地上配備型迎撃ミサイル。弾道ミサイルが大気圏外を飛んでいる間に迎撃し損なった場合に備え、大気圏内に再突入してくる高度150キロほどとされる段階で撃ち落とすとしている。PAC3も地上配備型だが、着弾直前の高度十数キロで使われる。
菅氏、高高度防衛ミサイルの配備「検討」 費用膨大で防衛予算増も
2016年2月9日 東京新聞朝刊
菅義偉(すがよしひで)官房長官は八日の記者会見で、米軍の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の国内配備を検討する考えを表明した。北朝鮮による事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛(MD)の強化にさらに乗り出す可能性に言及した。導入されれば防衛予算がさらに増えることになりかねない。
安倍政権は北朝鮮や中国を念頭に安全保障環境が悪化していると繰り返し強調。安全保障関連法が三月末までに施行されるのをにらみ、二〇一六年度予算案では、イージス艦など最新鋭の高額な武器購入を増やし、防衛費は当初予算案単独で初めて五兆円を超えた。北朝鮮によるミサイル発射を機に、政府は膨大な予算がかかるとされるTHAAD導入の検討も急ぐ。
THAADは、落下段階に入る短・中距離弾道ミサイルを撃ち落とすシステムで、自衛隊が保有する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)では届かない高度で迎撃できるとされる。中谷元・防衛相が昨年十一月に、導入検討を初めて表明した。
菅氏は八日の記者会見でTHAAD配備について「現段階で具体的な計画はない」としながらも「国民を守るため、米国の先進的な取り組みや装備品を研究しつつ検討を加速したい」と述べた。一三年十二月に閣議決定した国防の基本的な方針となる防衛大綱ではMD強化を掲げていることも強調した。 (関口克己)
防衛省にPAC3配置 破壊措置命令発令
毎日新聞2016年1月29日 23時05分(最終更新 1月30日 21時20分)
北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射する可能性があるとして破壊措置命令が出されたのを受け、自衛隊は29日夜、東京・市ケ谷の防衛省敷地内に航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイルのパトリオット(PAC3)を配置した。
前回北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した2012年には北朝鮮が人工衛星と称して発射方向と時期を事前に発表し、破壊措置命令はその後に出された。しかし今回は「事前の予告なく何らかの挑発行動に出る可能性が否定できない」(中谷元(げん)防衛相)として、予告前にミサイル迎撃に動き出した。
前回は北朝鮮が12年12月1日に南方に向けて人工衛星を発射すると発表。政府は同日に破壊措置準備命令を、同7日に破壊措置命令を出した。海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦を日本海に1隻、東シナ海に2隻展開し、PAC3を首都圏や南西諸島の計7カ所に配置した。
今回、北朝鮮は人工衛星や弾道ミサイルについて予告していない。今月6日に実施した4回目の核実験も、それまでの3回と異なり事前に対外的な通告がなかった。このため「今回のミサイル発射は国際的な表明をせずに強行手段に出る可能性は排除できない」(防衛省幹部)との見方もあり、破壊措置命令に踏み切った。
海自のイージス艦が日本周辺海域に展開するなどして迎撃態勢を整えている模様で、PAC3もさらに配置を進めるとみられる。
政府は破壊措置命令については公表しない方針。北朝鮮に対して準備状況を明らかにしないためという理由だが「米国側から情報管理の徹底を求められている」(自衛隊幹部)という事情もあるという。【町田徳丈】
発射予告を前倒し 7〜14日に
毎日新聞2016年2月6日 18時29分(最終更新 2月7日 00時55分)
政府は6日、北朝鮮が「地球観測衛星の打ち上げ」と称して準備している長距離弾道ミサイルの発射予告期間を7〜14日に変更したと発表した。北朝鮮はこれまで国際海事機関(IMO)などに8〜25日の間の打ち上げを通告していた。時間は午前7時(日本時間午前7時半)〜正午(同午後0時半)、方向は北朝鮮の南方で変わらない。政府は北朝鮮が7日にもミサイルを発射する可能性があるとみて警戒を強めている。
北朝鮮は6日付の文書でIMOに前倒しを通告した。政府は同日午後、西村泰彦内閣危機管理監のもとで内閣官房や防衛省など関係省庁の局長級会議を開き、情報の収集・分析にあたった。また、通告の変更を各都道府県に連絡した。内閣官房は「北朝鮮が核実験に続き、『人工衛星』と称する弾道ミサイルの発射を強行することは国連安全保障理事会決議の明白な違反であり、わが国の安全保障上の重大な挑発行為だ」と非難する文書を発表した。
予告期間の前倒しについて、防衛省幹部は「7日の発射を想定しなければならない」と語り、別の同省幹部は「周辺国をかく乱する狙いよりも、ミサイルへの燃料注入が完了したためではないか」という見方を示した。
安倍晋三首相は6日夕、外出先から東京都内の私邸に帰ったが、同日夜に首相公邸に戻り、そのまま宿泊した。
ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは5日、北朝鮮北西部東倉里(トンチャンリ)の西海(ソヘ)衛星発射場から約55キロに位置する新義州市の天候を、7日は晴れのち曇り▽8日は曇りのち雨▽9日は晴れ−−などと伝えた。
北朝鮮の通告では、ロケットの1段目は黄海、衛星のカバーは東シナ海、2段目はフィリピン・ルソン島沖の太平洋海域にそれぞれ落下する。2012年12月の前回発射と同様のルートで、沖縄県の先島諸島上空や台湾の東方を通過するとみられる。
これに対し、中谷元(げん)防衛相は既に自衛隊に破壊措置命令を発令し、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)の沖縄県・石垣島への移送を6日夜までに終えた。同県の宮古島に海上輸送中のPAC3は7日午前7時半までに配備を完了させる。このほか市ケ谷駐屯地(東京都)、朝霞駐屯地(同)、習志野演習場(千葉県)、那覇基地(沖縄県)、知念分屯基地(同)でも迎撃態勢を整えた。海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦3隻も日本海と東シナ海に展開している。
中谷氏は6日夜、防衛省での幹部会議後、「7日午前7時半までに所要の態勢が整う予定だ。国民の安全を確保するため万全の対応をとる」と記者団に語った。7日に発射する可能性に関する質問には「いかなる事態にも最善の対応がとれるよう準備している」と答えた。
ミサイルが発射された場合、政府は緊急情報ネットワーク(エムネット)と全国瞬時警報システム(Jアラート)で自治体などに情報を伝達する。【村尾哲】
2016.2.20 10:30 産経新聞
【防衛最前線(57)】
輸送艦「くにさき」 PAC3を宮古島に搬送した「おおすみ型」3番艦は戦車10両、自衛官350人を輸送可能
北朝鮮は7日、事実上の長距離弾道ミサイルの発射を強行した。事前に国際機関に通告されたミサイルの飛行経路には、沖縄県の先島諸島の上空が含まれていた。自衛隊は「万が一」のときに備え、地上配備型の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の配備迎撃態勢を決定した。
具体的な配備先には、沖縄本島の那覇基地、知念分頓基地のほか、石垣島と宮古島が選ばれた。PAC3は全国6カ所の高射群などに配備されているが、その数には限りがある。普段は配備されていない先島諸島に対し、迅速に搬送・配備する必要があった。
宮古島への搬送を担うことになったのが、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」だ。「おおすみ」型輸送艦の3番艦として、平成15年に完工した。艦首から艦尾まで真っ平らな全通甲板を採用した空母型の船体が特徴だ。離島などに隊員や装備を送り届けるのが主任務で、完全武装した陸上自衛官約350人を運ぶことができ、90式戦車10両、トラック40両以上の輸送が可能。離島防衛のために導入される水陸両用車「AAV7」の運搬手段としても活用される見通しだ。
くにさきがPAC3を宮古島に運搬するまでの過程は、多難を極めた。北朝鮮は当初、2月8~25日にミサイルを発射すると国際機関に通告していた。これを受け、くにさきは広島県呉市の海自呉基地を4日に出港。7日午前10時ごろに宮古島の平良港に到着し、同日中の配備完了を予定していた。
しかし、北朝鮮は通告期間を1日前倒しし、早ければ7日午前7時半(日本時間)に発射する可能性も出た。洋上で一報を受けたくにさきは、荒波の中を速度を上げて急行。7日未明に宮古島に到着した。
ただ、安全に着岸するために必要なタグボートの準備が間に合わなかった。着岸には通常、2隻のタグボートの支援を受けるが、準備ができたのは1隻のみ。防衛省は「到着を待っていたら配備が間に合わない」(幹部)と判断。くにさきはタグボート1隻での着岸に踏み切った。
あたりは暗闇。当日は強風のため波も高く、失敗すれば船体が岸壁に打ち付けられるリスクもあった。それでも、配備が間に合わないうちにミサイルが発射され、万が一にも宮古島に被害が出れば、自衛隊の信頼は失墜する。
海自幹部は「タグボート1隻での着岸は異例だが、あのケースでは配備を間に合わせる唯一の手段だった。もちろん、高い操船技術に裏打ちされた自信があるからこその判断だ」と強調する。
着岸は成功し、PAC3の発射機を搭載した車両2台を即座に陸揚げした。島の西部にある公園に配備を終えたのは、7日午前6時40分。北朝鮮の予告時間が始まる50分前のことだった。
配備がギリギリになったことを受け、一部のマスコミからは「後手に回った」「計画が甘い」といった自衛隊への批判が出ている。しかし、安全保障の世界に100%正解といえる対応はない。刻々と変化する状況に迅速に対応し、「最悪の事態を回避することが危機対応の基本」(海自幹部)といえる。その意味で、突然の北朝鮮の通告期間前倒しにもかかわらず、時間までに迎撃態勢を整えた自衛隊の働きは評価されるべきだろう。
(政治部 石鍋圭)
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1988年7月3日にホルムズ海峡に停泊していたアメリカ海軍のミサイル巡洋艦「ヴィンセンス」がバンダレ・アッバース発ドバイ行きのイラン航空のエアバスA300B2を撃墜した事件です。
Shooting down of Iran Air 655 ABC
https://www.youtube.com/watch?v=Onk_wI3ZVME
事件は、米海軍の誤認に基づくもので、米国は、賠償金を支払いました。
この事件は、如何に軍事技術が進歩しても、人間が誤判断を犯せば、重大な結果を生じる、と言う当然のことです。
軍事専門家の故江畑謙介氏の「最終判断は人間が行う」と言う警句が響きます。
“史上最も高度な”イージス艦の落とし穴 江畑謙介 1988/07/26 世界週報 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2002/01257/contents/400.htm
何度も、何度も、北朝鮮の「実験」に際して、過剰反応をしていては、その内に、重大な事件を招来するかも知れません。
迎撃ミサイルであろうと、イージス艦であろうと、人間が判断をして運用するものである限り、誤認、誤判断、等の危険を全て排除することは不可能ですから。
技術的・経済的・軍事的に無理筋なことは早くから気づかれていました。
初期のMDは自国上空に核ミサイルを撃ち込んで弾道弾を逸らしたり機能を抑えようという恐ろしいものでした。こんなものでも自国はABMで護って相手を核攻撃することが可能になれば核戦争の敷居を下げるとしてABM制限条約を米ソが結んだほど潜在的にはヤバイ構想でした。
80年前後には米レーガン政権によるSDI開発が始まりました。ミサイル迎撃衛星やら地上発射型ビーム兵器を含み、スターウォーズ構想と呼ばれた宇宙軍拡でしたが、膨大な経費と技術的無理筋であり、ソ連へのハッタリで終わりました。科学者集団によるSDI無理筋論も発表されました。膨大な経費をかけても不可能と言って良いが、仮に可能にせよ対抗手段はSDIに比べて技術的に容易かつ極めて安価であり、それへの対抗にはさらに膨大な経費がかかるのでSDIは馬鹿げているという趣旨でした。
SDIは取り止めになりましたが軍産複合体は我慢できずBMDだのMDだのという名前で迎撃ミサイルやらレーザー砲などの分野に縮小して復活しました。
その成果の一つがパトリオットですが湾岸戦争時には戦果が喧伝されたものの実際には1回も迎撃に成功しなかっただけでなくパトリオットの破片を浴びて被害が拡大したため撃たなかった方が遥かにマシだったと酷評される始末でした。
その後のイラク戦争やごく小規模のイスラエルのガザ攻撃でのMD、あるいは実験を見ていると、速度の遅い短距離ミサイルでは当たることがあるが、速度が極めて早いICBMでの迎撃はやはり無理ですね。SM-3などの実験も繰り返され成功が喧伝されていますが、野球で言えば打撃投手がコースと球種を明らかにして打ちやすいタイミングとフォームで投げているのを打っているだけです。実戦ではファーストやキャッチャー、あるいはベンチから色んな所から千発単位で分裂魔球やら消える魔球を含めて曲球を投げ込んできますから、対応は無理です。しかも、一度核爆発が起きればEMPや熱線で迎撃側のセンサーは目が潰れてしまいます。核弾頭は石ころのように飛んでいるだけですから影響は小さいのですが。で核ミサイルは1発でも迎撃に失敗すれば何兆円もの被害が出ます。実際には何発も撃ち漏らすでしょう。とすれば、何兆円もかけて開発・配備するのは軍事的・純計算的にはナンセンスです。
真面目な話をすればウクライナのようにその金で相手側のトップなり部下なり市民なりを調略する方がはるかに賢い。朝鮮~なんてGDPが124億ドルだそうですからMD予算での調略は十分可能でしょう。ちなみに、日本を愛する普通の日本人なら、戦国時代を始め日本の武将の力量は野戦の強さよりも調略の上手さと判断力にあることを熟知しているでしょう。合戦が始まる前の調略で既に勝敗は決しているのです。ネトウヨにはそれがわからんのですよ。ちなみにイラク戦争の時、アメリカは師団長を始め、力のある人たちに直接メールを送って買収、裏切らせたそうな。
じゃあ、MDを日本が何でやってるのといえば利権でしょと。そもそもダメなことは自衛隊幹部も自民党幹部も知ってるんだから。”拳銃の弾を拳銃で打ち落とすようなもの”とか自民政権幹部の言葉だし。最初、自衛隊は反対して先延ばしにしていた。それの導入に働いた一人が田母神将軍(高射科)で、国士ぶってるけど論功行賞で米軍から嬉しげに勲章もらってる。自衛隊側が欲しいと言わないと政治家も財界も不都合だからね。
MDはスパイラル開発方式(東京新聞流石)って奴で、性能が要求を満たさない段階の言わばベータ版、増加試作段階でもさも量産型の顔をして生産・配備している。50年代の核戦争前夜ならいざ知らず、冷戦後にそんなことをするのは外部からはおかしいが、利権に預かる方にはベスト。だって、ず~~と開発で稼ぎ、性能が足りないからどんどん更新してまた稼いでいける。しかも、国民を核ミサイルの脅威で脅して金を出させるのに便利だ。
最初MDを入れるという話の時、2、3兆円はかかるということだったので、まだ1.5兆円というのが実感。原発よろしくお楽しみはこれからですよ。倍の6兆くらいは見込んどかないと。
結局のところ、MDなんて、神社が氏子を脅して御札を売りつけているのと同じ。印刷所で作られた紙切れが神社を通すと御札になり祟りで脅して儲けを抜いてるのと変わらん。紙切れは紙切れに過ぎず、金を失う以上の現実的な効果はない。
あるいは、パチンコ屋のライターの石。ライターに火を点けるのが目的ではなく、錬金術の種でしかない。MDも金持ち偉い人のライターの石。火を点けるために、ミサイルを打ち落とすために必要なのではなく、利権を抜くのに最も便利だからに過ぎない。
社会保障や医療・教育などと違って誰も「財源ガー」とは言わない言わせないもの。餓死者が把握しているだけでも年に2000人内外いて今日を生き延びるには医療や福祉、生活の方が絶対的に大切なのにねえ、”普通の日本人”?は天が落ちてくる方が心配なんだから(白目)
アメリカにも吸い上げられるんですね。
吸引力がすごいです。
それじゃますます社会保障を削らないと足りないし、ナントカ税とか新しい税金も作ってもっと吸い上げるつもりですか…
もうホントに勘弁してほしい。
安倍は言うまでもなく、その信奉者も、口では威勢のいいことを言うわりに、すごくズルいのですよね。
べつに防衛がどうのって、はっきり言ってどうでもいい。防衛の前に、このくたびれ果てた私たち国民の生活をどう立て直してくれるのかという話を聞きたい。懐の温まる話を聞きたい。
吸い上げるだけ吸い上げて、それをアメリカ様に横流ししているだけ。これを国賊と言わずして何と言う?
新安保体制後、自衛隊の装備面にばかり、眼が行きがちですが、実際は、隊員の心構え、心理の変化が必要なので、今後は、命の遣り取り、戦闘をする組織に変容する過程が怖いですよ。
戦闘が予期される場は、北朝鮮相手には、米国中心として核を含めた交渉の推移が問題になるでしょう。
今回のロケット発射前の交渉では、米国が、拒否した後に発射したのですから、米国の認識が硬化したのは間違いが無いところでしょう。
北朝鮮が核実験前に平和協定交渉を提案、非核化が含まれず米国は拒否 Newsweek 日本版 2016年2月22日(月)18時39分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/02/post-4566.php
自衛隊も、何時までも、イージス艦や、ロケット迎撃準備等の、御遊びで時間を無駄にするばかりもしておられないでしょう。
自衛隊の特殊作戦群が現実にどのような水準にあるのかは分かりませんが、実際に戦闘可能にするためには、敵方ミサイル基地等の精密爆撃に必要な、装備と要員が要りようになります。
下に引いたのは、ISとの戦闘で、RAF(英空軍)が移動式ロケット発射機を爆撃・破壊するシーンですが、音声は切られています。 これは、戦闘爆撃機と基地との通信を聞かれては不味いのが理由でしょうが、実は、地上にあって誘導しているSASを秘匿することが必要なのでしょう。
RAF Jets Destroy ISIL Mobile Rocket Launcher You-tube
https://www.youtube.com/watch?v=m9wpF79L2jo
戦闘・爆撃機に依る地上攻撃や、ミサイル等に依る精密爆撃では、地上にあってレーザー目標指示に当る特殊部隊が必要です。 そのための機器としては、米国製AN/PEQ-1 SOFLAMが有名ですが、今では、もっと精密で小型化されていることでしょう。
AN/PEQ-1 SOFLAM Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/AN/PEQ-1_SOFLAM
私は、業務で、公有地管理をしていまして、必然的に境界確定も行いましたが、その折に必須の機器は、レーザー測量機でした。 これで、座標が現場で確認可能です。
言わば、精密爆撃、攻撃には、測量と同じく目標の座標が入用になるのです。 特殊部隊は、現場で測量するようなものです。
ただし、其れでは済まない場合には、自力で攻撃することになります。 下に引きましたのは、ISの処刑現場で民間人が多数居るので、航空攻撃が不可能なために、SASがISの処刑人を狙撃・射殺した事例です。
Head shot: SAS sniper kills ISIS decapitation boss with single bullet to the head – TomoNews You-tube
https://www.youtube.com/watch?v=Xtk_5atPyrg
実際に戦闘になれば、自衛隊員も戦死することになるのは当然の結末であり、旧同盟国ドイツがアフガニスタンで戦死した国防軍兵士を軍葬で送るのと同じことをしなければならないでしょう。
全ての日本人に、その覚悟はあるのでしょうね。
Bundeswehr Trauerfeier f. 4 Soldaten getötet in Afghanistan / Funeral for 4 German Soldiers You-tube
https://www.youtube.com/watch?v=DyEMF4Etf4s
相手国の兵器や射点だけじゃなく電力・兵器製造工場は最低限潰さないと「費用対効果」は得られませんし
でも、高価なミサイルを消耗しての攻撃の何割かが防げるのならば攻撃側としては敷居が高くなるので、その分抑止力は高まると言えます。
ただし問題は費用対効果なわけで、同じ費用かけるなら自衛隊基地の脆弱さを改善して強固なものにするとか長射程の巡航ミサイル開発せよとかの議論も出て来ます。
費用が当初見込みよりも高騰するのは戦闘機開発にも典型的に見られるように兵器開発にはよくあることですが、どの程度までなら仕方無いと言えるのか他の防衛予算を喰うことになるので難しいところです。
防衛予算全体の額を増やすというのも財源難な折り限界があります。
しかし、ミサイル防衛で抑止力を高めるというのは専守防衛の精神に沿うものではあると思います。
ミサイル防衛というのは、ある程度確立されたイージスシステムという防空システムの延長なわけで満更効果が無いものでもないとは思います。
弾道ミサイル発射を米国の早期警戒衛星が赤外線探知し、続いてイージス艦がレーダーで追尾して弾道計算などをした後迎撃ミサイル発射。迎撃ミサイルはGPS及びイージス艦からの誘導で突進し最後は迎撃ミサイル自身が
赤外線探知装置と方向制御を行い命中させるというものです。
まあ、有事に中国が高価なミサイルの費消を顧慮せずに全力攻撃かけてくれば到底全部は防ぎきることは出来ないのですが、防御オンリーなシステムなのだから平和国家には相応しいと言ったら叱られるでしょうね。
防衛力って、トイレのドアみたいなもんで、トイレのドアを鉄板にして、3つくらいカギをかけても…紙がなかったら何にもならないですがね。
そっち系の人って、亡国願望があるんですね。心の底に?心の底から?