コニー・ウィルス「犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」」(1998)
私に「ボートの三人男」との出会いを作ってくれたのがこの本です。
時は2057年。既に人類はタイムマシン技術を取得しており、歴史学研究に活用している。オックスフォード大史学部学生のネッドは、コヴェントリー大聖堂の復元計画のために日夜タイムトラベルを繰り返していたが、度重なる時間旅行は重大なタイムラグ(時代ボケ)を引き起こし、病院送りに。その養生のため、のどかなヴィクトリア朝1888年に送り込まれ、オックスフォードからのテムズ河のボートくだりに参加するはめに。そこで巻き込まれる重大な出来事、そして引き起こしてしまう歴史的齟齬。
お話はジェローム・K・ジェロームの作品とは逆のルートでテムズを下り、こともあろうことか途中、「三人男+犬一匹」とすれ違う場面も。本の構成自体も「三人男」を拝借したりして洒落がきいています。
作者コニー・ウィルスはアメリカ人。どたばたした現実とシリアスな別世界を同時にバランスよく描く作家ですが、この作品では終始明るいタッチで進行します。途中、ミステリおたくの女性が登場し、英国ミステリ史も織り込みながらミッションの解明がなされるのも楽しめます。
私がオックスフォードを訪ねたのは89年。当時の国鉄でパディントン駅から約1時間。駅舎なんて思った以上に小さく、のんびりした田舎町といった風情でした。テムズ河もすっかり小さくかわいくなって、河畔は花が咲き乱れ、学生たちがそれこそボート遊びを楽しそうにやってました。
私に「ボートの三人男」との出会いを作ってくれたのがこの本です。
時は2057年。既に人類はタイムマシン技術を取得しており、歴史学研究に活用している。オックスフォード大史学部学生のネッドは、コヴェントリー大聖堂の復元計画のために日夜タイムトラベルを繰り返していたが、度重なる時間旅行は重大なタイムラグ(時代ボケ)を引き起こし、病院送りに。その養生のため、のどかなヴィクトリア朝1888年に送り込まれ、オックスフォードからのテムズ河のボートくだりに参加するはめに。そこで巻き込まれる重大な出来事、そして引き起こしてしまう歴史的齟齬。
お話はジェローム・K・ジェロームの作品とは逆のルートでテムズを下り、こともあろうことか途中、「三人男+犬一匹」とすれ違う場面も。本の構成自体も「三人男」を拝借したりして洒落がきいています。
作者コニー・ウィルスはアメリカ人。どたばたした現実とシリアスな別世界を同時にバランスよく描く作家ですが、この作品では終始明るいタッチで進行します。途中、ミステリおたくの女性が登場し、英国ミステリ史も織り込みながらミッションの解明がなされるのも楽しめます。
私がオックスフォードを訪ねたのは89年。当時の国鉄でパディントン駅から約1時間。駅舎なんて思った以上に小さく、のんびりした田舎町といった風情でした。テムズ河もすっかり小さくかわいくなって、河畔は花が咲き乱れ、学生たちがそれこそボート遊びを楽しそうにやってました。
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