きりちゃん、どうしたのかな?
何だかしょんぼりしていますよ。
いつもいいなあ、羨ましいなあって思いながら眺めていたけれど
今日やっときりちゃんも
にっこりジャングル箱に入れたって言うのに。
ほら、念願のにっこり箱だよ、
それなのにあなたはどうして
そんなにブルーなおかおをしているのでしょうね?
にっこり箱のマークみたいににっこりたらいいのに。
『りつこ、至って普通ですにゃ~よ。
ただしここに入れたからと言って
そんにゃに楽しくも嬉しくも無いし
ちょっと手持ち無沙汰で退屈だにゃ~って思ってたら
ついついおかおががっかりしちゃっただけですにゃん』
あ、ほらほら、丁度らっちゃんが来たじゃない。
一緒に遊んだら楽しいよ~
『…
それはきっぱりお断りですにゃん。
面倒なことになるのは火を見るよりも明らかって
いつもりつこは言ってるじゃにゃいの』
相手にしてもらえなかったらってくんは
通り過ぎて行っちゃったので
再び退屈なきりちゃん。
なんだか寂しそう。
やっぱりらってくんと遊んだら良かったのに
そんなきりちゃんをソファから見ていたちーのくん
『なんだかりっちゃんが寂しそうですにゃん。
よし、ここはちのきちがりっちゃんを元気づけて
イクメン以外でも使えるオトコだってところを
お見せしちゃいますにゃ』
そこでちーのくんはおもむろにきりちゃんに近づいて
いつものイクメンではなくイケメンっぽいアプローチ
『りっちゃん、
よろしければちのきちとちょいちょいのお手合わせはいかがですかにゃ?』
な~んて誘いつつ
ぐるりと箱を周ってみた…
のですが
…
…
無反応につき
通り過ぎて行ったー
そんなちーのくんのことを
振り向いてみる事すらしないきりちゃんの
冷たい背中
あれ?
ちーのくんが戻ってきました。
でも今度はきりちゃんをスルーして
窓の外を見ていますよ。
『ちのきちったら赤っ恥でしたにゃ
もう同じ轍は踏まぬように
ここはあえてスルーするのがグッドですにゃ~よ。
自分のところに来るかと思いきや通り過ぎて外を見ている、
その意外性できりちゃんたらちのきちの事が
気になってたまらなくなるハズですにゃん。
さあ、そろそろりっちゃんが駆け寄ってきて
ちーのくん、何見てますにゃ?
りつこ、隣に並んでもいいですかにゃ~?にゃんて
言ってくるころですにゃ~よ』
ところがきりちゃんは
…
…
ちーのくんを見る事すら無し
『ちょ、ちょっときりちゃん‼
このいつものちのきちとのギャップに
ドキドキしたりしないんですかにゃ』
『断言しますけれどにゃ~
ありえにゃいですにゃん‼』
きりちゃんのニヤッと笑うおかおは
にっこりジャングル箱よりもにっこりみたいですね。
去年の夏、スズメガとの死闘を繰り広げた我が家のプルーンの木
実は丁度今頃、とても気になる事があったんです。
もしかしたらアレを見逃したから
スズメガの大量発生を許してしまったのではないか。
アレとは…
枝の一つにミノムシの蓑らしきものを見つけたんです。
この季節なのにミノムシ?って不思議に思っていたんですけれど
いつの間にか無くなっていて…。
後後になってアレが卵嚢だったんじゃないのか?という気が。
それで色々ググってみたのですが
スズメガは葉の裏側に直接卵を産み付ける…としか出てこなくて
う~んと頭を抱えてしまったのです。
「ミノムシ」って秋の終わりのモノって気がしませんか?
勿論中身はガの幼虫だってわかってはいるけれど
なんだか可愛らしいし微笑ましいし、
蓑の中でさなぎになって冬を越えるなんて
思わず応援の一つもしたくなっちゃう存在だったのです。
ところがです、スズメガの卵嚢ではないという事から
ミノムシについて調べてみたら、驚愕の事実がわかったのです。
ミノムシってミノムシって、幼虫の間もずーっと蓑に入ってるんですよ。
そのイン ザ 蓑のまま移動しつつ葉っぱを食い荒らすのです。
その上蓑を背負いつつも結構なスピードで移動するミノムシ。
競争したらカタツムリに勝つこと請け合いです。
可愛いふりして割とヤル、アノ子のような生き物
それがミノムシだったのです。
という事を何故知っているかというと
ミノムシの秘密を知り驚愕したわたしは速攻プルーンの木をチェックし
それはすごい数の蓑を発見したから~
それでもね、巨大なスズメガとは違い枯れて丸まった葉っぱかな?
って見た目のミノムシは
トングなら躊躇なくつまめますし簡単にポロンと取れます。
今までに出会ったことが無いくらい駆除が楽々
…なんですが。
問題は数なんだ。
探し始めたら段々目が肥えるし感も鋭くなるし
どんどん発見率が高まって
トータル50個(敢えて蓑で数えて現実逃避したいのです)は
駆除しました。
その後も継続的に2~3日に一個は発見しているんじゃなかろうか?
そして蓑探しに躍起になっていたところ
見つけてしまったのですよ。
たった一枚の葉っぱの裏で集合する
小さい小さいカメムシの御一行様。
ざっと10名はいらしたでしょうか
お願いです、お願いですから
せめてスズメガだけには遠慮してもらいたい
そんなわたしのささやかな願いは
果たして叶うのでしょうかね?