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義経(第41回)のそれぞれ

2005年10月17日 | 大河ドラマ
今回の「義経」,例によって古典と展開が異なる点が何点かありましたが,ただ,いい意味で異なっていたので結果オーライでした。

特に古典では最後の最後まで往生際の悪かった宗盛さん。
義経がわざわざお坊さんを呼んで説き伏せて,ようやく往生の覚悟を決めさせたくらい厄介だったこの人が,今回のドラマでは,義経の顔色を見て鎌倉殿との間の確執を見極めたり,鎌倉からの使者が篠原の地に着いたことを聞いただけで自らの死を覚悟し,宗盛親子処刑命令に困惑する義経を,宗盛親子が自分たちから死に向かうことで,逆に義経を救う形になってました。
頼朝の前でこんな神妙な姿を見せていれば,なにげに助かったのではないかなとも思いましたが,そんな神妙な人物になったのは,義経という因縁浅からぬ人物と護送中に接するうち,安らかな心を取り戻した結果だったのかもしれません。

幼少の頃から父清盛の愛を求め義経に嫉妬していた宗盛。
さらに自分本位であった宗盛は,源三位頼政の息子仲綱が大事にしていた馬を奪い,その馬に「仲綱」との焼き印を押し屈辱を与えたことがそもそも源氏蜂起のきっかけとなった事件であり,平家滅亡へ向けての引き金を引かせてしまったのも宗盛だったのです。
今回の,死の前の赤裸々な告白は,自らの義経に対する,いや死んでいった平家一門に対する懺悔だったのかもしれません。

宗盛役の鶴見辰吾さん。
ピエロのようなこの難しい役柄をうまく演じ分けていましたね。以前,宗盛が激怒したときの「こんちくしょーっ!」とか言ってた記憶があるんですが,気のせいかな?^^;
最後魅せてくれてありがとう。お疲れ様でした!

そしてもうひとり,重衡役の細川茂樹さん!
最近知ったんですが,細川さんって仮面ライダー響鬼だったんですね(笑)
それはそれとして,もともと男らしい武者であった重衡。
古典では,仏像に袖からの糸を括りつけ,一心に念仏を唱えつつ最期を遂げました。
その姿に,周りの僧兵達も涙を流したとあります。
それとは多少ニュアンスは違いましたが,輔子殿との最後の別れといい,これまた魅せてくれました。
細川さんもごくろうさまでした!

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2 コメント

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宗盛と重衡 (蒼葉月)
2005-10-20 00:05:56
ぴえるさん、こんばんは。

今回の「義経」は見逃してしまったので、

ぴえるさんに教えていただけてよかったです♪



ずっと「もうっ! 宗盛っ!!」って観てた(笑)ってことは、

ぴえるさんがおっしゃるとおり

鶴見辰吾さんがお上手だったってことですよね。

宗盛って人は、父が大き過ぎたのが不運だったのかもしれません・・・。



たまたま「メントレ」に細川茂樹さんがゲスト出演されているのを観て、

私も仮面ライダーのこと、知りました!

クールな2枚目ってイメージだったので仮面ライダーは意外だったんですが、

子供の頃あこがれだった仮面ライダーを演じるのは

すごくうれしいことなんだろうなって思いました。



「義経」ももうだんだん少なくなってきてしまいましたね・・・。

見逃さないようにしなきゃ!(笑)

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>蒼葉月さま (ぴえる)
2005-10-20 21:40:50
コメントまいどありがとうございます!

仮面ライダー出身者は,意外なところにいたりしますね。確かオダギリ・ジョーなんかもそうだった気が…

昔,仮面ライダーブラックの倉田てつを氏が,NHKの連続テレビ小説「君の名は」に主役で出てたときはびっくりしました

今後の義経は,涙なしには見られない場面が多くなるかもしれませんね。

期待しましょう!
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