ピッコロ便り

ピッコロシアター、県立ピッコロ劇団、ピッコロ演劇学校・ピッコロ舞台技術学校など、劇場のトピックをご紹介します。

「西海渡花香」の感想

2017年06月28日 | 劇場の話題

兵庫県内の中学生が地域に飛び出し、様々な職業を体験する「トライやる・ウィーク」。
ピッコロシアターでも6月6日(火)~9日(金)に、啓明学院中学校の女子2名が体験。
ピッコロ劇団の公演「西海渡花香」を鑑賞し感想を書いてくれました。

こんにちは。舞台“西海渡花香”についてです!
この物語は領土問題と4組の男女の恋模様を軸として展開していきます。
けんかと戦争の違いを問いかけてきたと思ったら、コントのように軽快なトークをしだす。
話のリズムが良く上演時間約100分もあっという間でした。
オススメポイントは大きく3つあります!!

まず1つめ
このお芝居でどこが面白かったかと聞かれればまず、太公坊(僧侶)と智恵蔵(教師)のミニコント!
明るく、楽しく、ツッコミどころ満載でありながら今の状況を詳しく説明してくれるのです。


2つ目は撫子が歌い、踊る場面です。
歌の中では一人の若者が恋人と所帯を持つ為の資金繰りで戦へ向い、そのまま命を落とす。その物悲しさが、声、表情、1つ1つの仕草から伝わってくるようで、心が震えました。

3つめはラストシーン
大きく動くわけじゃないけれどなにかが心に残る振り付け、出演者が全員出てきて強くかっこよく歌いあげる歌は一晩寝ても忘れられません。
頭の中でずっとリピートされているせいでいきなり「かっこいいなぁ」なんて呟いてしまい隣にいる人をびっくりさせてしまったり(笑)

私個人のお気に入りポイントはまだまだ沢山ありますが、3つにしぼるとこんな感じになりました!
観ることができ本当に良かったと思った舞台でした。(碓井さん)

 

私は先日“西海渡花香”を見させていただきました。
このストーリーはとある時代のとある場所で、東の国と西の国の島々をめぐる交渉のなかで、西の国の王女と3人の貴女と
東の国の国王と3人の高官が恋に落ちるというストーリーです。
私がすごいなあ、と思ったことはメッセージをたくさん伝えつつ、子供にも飽きさせない工夫をされている、ということです。
まず「お客さんの笑いをとる」ということです。
たびたび登場する、僧侶と教師のコントに会場は笑いでつつまれていました。
次に、役者さんたちの“歌”です。ソロの部分もすごいなあ…と思いましたが、最後に役者さんたち全員での歌は、とても力強く、迫力があって、鳥肌がたちました。
私が心に残ったメッセージは「いつか国境がなくなる日を」という女神さまの言葉です。
この言葉で、私は現代の世界にある国と国の問題と重なり、もしかしてこのストーリーは、島数個より、人の命の方が大事だ。戦争を忘れるな、というメッセージが込められているのかなと思いました。笑って感動して楽しんで、本当に見ごたえのある舞台でした。
またピッコロ劇団の公演を見に行きます!(石原さん)