3/22、新橋演舞場に「滝沢演舞場」を観に行って来ました。演舞場で芝居を観る機会はこれまでにも何度かあったのですが、桟敷席というのはあまり取ることができない感じでした。タッキーの芝居に関してはお弁当桟敷席というのが売り出されてまして、お値段もかなり手頃。こりゃ、いっぺん座ってみたい!ということで、ジャニオタの友人と勢い込んでチケットを取ったのです。席に案内されてみると、1Fの左右にある桟敷席は半個室っぽくなっていて、2人で1ブロック。畳の掘り炬燵式で座椅子とポットに入ったお茶と茶器が用意されていました。おおー。これは何だかすばらしい。いい気分で開演を迎えたのです。
さて、3/22・・・この日付でピンと来る人もいることでしょう。開演から30分ほど経ったところで、いきなり幕間でもないのに緞帳が降りて客電がつきました。アナウンスもないので、突然の間に場内もザワザワ。ちょうど、滝の白糸の前の演目でした。(かなり前ですが、蜷川の演出で一度男闘呼組の岡本くんの芝居を観ていて、ちょっと楽しみに思っていた演目です)時間がかかりそうなので、トイレに立つ人も居たほど。私達は「あ、後ろに既にお弁当が来ている。茶菓子は和菓子だねぇ」とかのんびりした会話を繰り広げていました。でも何だか、舞台の方から先ほどの火薬の煙の残りみないなもんがモヤモヤ・・・。と、そこで会場スタッフから、何の説明もなく「速やかに場外に避難して下さい!」とのかけ声が。んん!?何それ?って思いながらも靴を履いて、出口へ。でたらビックリ!緞帳が降りてから10分ほどだったと思うのですが、演舞場の入り口付近に赤い点滅がいっぱい。なんと消防車が数台待機していたのです。あらら、もしかして火事なのかな。と遅蒔きながらそこで気づいた観客たち。数メートル離れたところで雨が降る中1時間ほど待っている間に、ヘリは来るは、報道陣が来るはで野次馬と混ざって結構な人だかりが出来ていました。
1時間後には事態は収束に向かっていたのですが、そこで無情なアナウンスが。「本日の公演は中止とさせて頂きます。払い戻しについては後日演舞場窓口などで行います」それを聞いた若い女の子が「ひぇー!!」といったかすれ声を出したと思ったら、引きつけを起こして倒れたのです。消防署の人も、その光景にビックリしていた様子。しかし、これを楽しみに地方から出てきていた人も居たでしょうし、ヤフオクで最前列を高額な値段で取り引きしてゲットした人もいるでしょう。オークションはまぁ、仕方ないにしても、地方からお金と時間を使って出てきている人たちからしてみれば、これは次回に振り替えがあったとしても、お金に変えられない損害だなと感じました。演舞場の調整不足で起こった今回のアクシデント、せめて同じ席を保証してあげるとかしないと意味がないのでは?しかも、振替日は平日の昼間。働いている人はどないせーって言うんじゃ??と、演舞場の対応ぶりにちょっと腹が立ちました。まぁ、私は元々桟敷席目当てだったので、払い戻しで気持ちを収めましたが・・・。せめて、お弁当食べてから避難になっていればなぁ、と友人と話しつつ、インドカレー屋に足を運びました。
余談ですが、さぁ、カレー食べに行こうと言って現場から離れようとしたところで、傘をさした外国人のおじさんに「なになに??これ誰の公演だったの!?」と聞かれました。うん?と顔を見ると、何とナイルさん!(ナイルレストランのオーナー)。カレーの選択肢にここも入っていたので、あまりのタイムリーさに驚きました。
<新聞記事の抜粋>
出火したのは、開演から約30分後の午後6時半ごろ。同演舞場地下2階から出火し、舞台装置の大道具や小道具など約5立方メートルを焼いたが、スプリンクラーが作動したほか、スタッフや消防署員の消火活動で午後7時すぎに鎮火した。公演は中止となった。
東京消防庁などによると、この火災でスタッフや出演者を含めて約1600人が避難し、38人がのどや目の痛みを訴えるなど軽症を負い、うち客の少女ら5人が救急車で搬送された。消防車、はしご車など35台が出動し、現場は一時パニック状態となった。
同演舞場を運営する松竹によると、出火10分前に滝沢が乗った台の下からジェット噴射を出すシーンがあったという。警視庁築地署では、ステージ上の演出で使った火が下に敷いてあった防災シートに落ちて燃え、さらに舞台装置に燃え移ったとみて、詳しい出火原因を調べている。同舞台は滝沢が女形に初挑戦し、同演舞場史上最年少男性座長として話題。