軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

今年も「軌道エレベーターの日」記念強化月間

2011-07-03 20:08:05 | その他の雑記
 今年も7月がやって来ましたぞ。全宇宙にほんの一握りであろう軌道派の皆さん、7月31日が何の日か、もちろんご存知ですよね。そうです、我が軌道エレベーター派が勝手に宣言している「軌道エレベーターの日」です。

 1960年7月31日、ユーリ・アルツターノフが静止軌道エレベーターの理念を公にしました。歴史をひもとけばツィオルコフスキーにまで遡りますが、軌道エレベーターの基本原理を合理的に説明したのはこれが初めてとされています。詳細は昨年の記事をご覧ください。
 昨年に引き続き、今月を強化月間とします。昨年は大した更新も出来ず、プレゼントも諸般の事情で中途半端だったのですが、それでも懲りずに、今年もプレゼントを用意しています。詳細は次回更新で。

 世間は「宇宙エレベーター」全盛ですが、その「宇宙」の方も少々世間の関心が薄れてきているように感じるのは私だけでしょうか? それは良くも悪くも宇宙エレベーター協会(JSEA)の活動の成果(ちょっとは軌道派も貢献してるよね)でもありますが、それゆえに「宇宙エレベーター? ああ、なんか聞いたことある」くらいにはなって、新鮮味が薄れたのだと推察します。
 そうした大衆の反応は「どうせすぐに出来ないんだろ?」に変わり、話題にのぼるのは少なくなる。軌道エレベーターにしろ宇宙エレベーターにしろ、日本における知識の系譜は、20世紀末頃からしばらく低迷期というか、断絶の時代がありました。カーボンナノチューブの発見や『軌道エレベータ』(裳華房)の発刊などでいったんポピュラーになりかけたものの(今ほど一般的じゃなかったけど)、進展がない=実現の見通しが立たないから忘れられやすい。やがて『宇宙旅行はエレベーターで』(ランダムハウス講談社)が出たり、『機動戦士ガンダム00』に軌道エレベーターが登場したことなどで、再び注目を浴びた。かのセルカン氏の人気の影響もあったことも認めざるをえないでしょう。
 一発屋の芸人が、ブームが過ぎてメディアから消え、再び人気が出てきたようなもんですね。そう、ヒ○シや有○弘×のような。。。彼らも今度は凋落しない、なんて思います? ことほど左様に、気まぐれで飽きっぽい大衆の関心を得続けるのは難しい。再び冬の時代が訪れないと誰に言るでしょうか?

 しかしながら、それはチャンスでもあると思っています。続けていれば、また必ず話題になる時が来るんですよね。その時こそ、「軌道」の名で世を席巻する番です。大事なのはこっちが飽きて投げないことであって、少しずつ力を蓄え、準備を整えたいものです。

「お天道様ばっかり追いかけるなよ」
何のことなのか理解出来ず、私は父を見た。
70年生きてきて、ようやくわかったのだと父は続けた。
自分は、日の当たっているところを見て、いつも慌ててそこへ移った。
けれども、辿り着くと、そこに日は当たっていず、暗い影になっている。
また焦って走る。行き着いて、やれやれと思ったら、たちまち影に包まれる。
振り返ったら、さっきまで自分のいた場所に日が当たっている。
しまったとあと戻りしても同じことだ。 
俺はそんなことばかり繰り返して、人生を失敗した。
ひとところに場所を定めたら、断じて動くな。
そうすれば、いつか自分の上に太陽が廻ってくる。
お天道様ばっかり追いかけて右往左往するやつは必ず負ける。
(宮本輝『血の騒ぎを聴け』=新潮社より一部抜粋


 上の文章は、私の好きな宮本輝のエッセイの一部です。軌道エレベーター派も、やり方は変わっていくかも知れませんが、とにかく自分で設定した目標までは続けようと思っています。
 気取りましたが、とにかく今月は「軌道エレベーターの日」の記念強化月間です。次回別のお知らせとともにプレゼントの次第をお知らせする予定ですので、お付き合いいただければ幸いです。

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