呆老冷水録-Don’t be silly Grand'pa

80すぎたら横と後ろだけ見て過ごそうか!

ディオクレティアヌス宮殿

2006年09月29日 | 遠近旅録-外国
クロアチア第2の都市スプリットの見所は世界遺産に指定されているディオクレティアヌス宮殿です。
3世紀の終わり頃弱体化した古代ローマ帝国たて直しのための4頭政治のリーダだったディオクレティアヌス皇帝は今のクロアチアの出身で退位後ここスプリットに宮殿を建てて老後を過ごしたそうな・・・

ところが、世界遺産たるこの宮殿に入って見ると神殿風の広場の両側に立ち並んでいた筈のエンタシス状の柱列の片側が決して高級とは言えない庶民の住居になっているのにまずビックリ(写真)!!ローマが滅びた後侵入してきた庶民がここの片側の柱列を壁でつないでチャッカリ自分達の住宅に改造しちゃったんですね~。スラブ人がクロアチアに入ってきたのが6世紀頃だとかキリスト教徒が7世紀頃入り込んできたとか言うからその頃が始まりでしょうか?
反対側の柱列が元のまま残っている側の奥は立派な大聖堂になっているがこれもディオクレティアヌス帝が自分の霊廟として建てたのを後から侵入したキリスト教徒が自分達の聖堂に造り変え、しかもディオクレティアヌスに迫害されて殉教した聖ドミノと言う聖人を祀っちゃったんだそうですワ。
なかなかスゴイ「報復」!ですな~ 仇敵の墓を身内の墓に変えちゃったんだから・・・

日本ではキリスト教徒というと真面目、敬虔、温厚、博愛等というイメージが強いが、どうしてどうしてここを見学してヨーロッパ人というかキリスト教徒というか彼らの裏側にあるズウズウしさ、したたかさが良く分りました!
要するに「彼らの神」を信じない異教徒は全て敵だから博愛の対象でもなんでもなく平気で踏み潰し、抹殺してしまう非情さも併せ持っているんですヨ、一神教というのは!
普段は「汝の敵を愛せよ・・・」なんて言ってるからなおの事こわいデスね~

まさに中東ではこういう一神教同士が2千年来今も憎み合っている訳か・・と妙に納得したが、それにくらべ神社の鳥居を柱に利用して家を作って住みつくようなバチアタリもいないし、クリスマスも除夜の鐘も初詣も平気で受け入れてしまうわが多神教信者は単純かつ平和でかわいいデスな~
(2006年9月記)


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