大倉草紙

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【島根】 聖地★巡礼 ―自分探しの旅へ― (島根県立古代出雲歴史博物館)

2008年08月19日 17時33分49秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
8月15日(金)
当日の行程:(車) → 【出雲大社〔出雲大社御本殿特別拝観〕 〔出雲大社境内〕 】 → 【出雲教北島国造館】【聖地★巡礼 ―自分探しの旅へ―(島根県立古代出雲歴史博物館)】【出雲阿国の墓】【美保神社】【アジア博物館・井上靖記念館】


   

島根県立古代出雲歴史博物館は、出雲大社の隣、歩いて5分ほどのところにある。
背後には山がどっしりと構えていて、気持ちがやすまる景色だ。


          

特別展「聖地★巡礼 ―自分探しの旅へ―」を見る。
映像を中心とした展示で、次のような5部構成。
Ⅰ サンチャゴ・デ・コンポステラ★巡礼
Ⅱ 聖地ルルド―聖母マリアの奇跡―
Ⅲ 祈り―日本の聖地・巡礼―
Ⅳ 四国巡礼―お遍路さんの白装束―
Ⅴ 霊山 恐山

フランスからスペインのコンポステラ大聖堂に向かう巡礼路、約1400キロメートルを、50日間かけて歩いたミッシェル・ラヴェドリンさんのドキュメンタリー映像は、一番多くのスペースを割いているだけあって、面白い。

   

巡礼路の協会や宿では、歩いた証としてスタンプを押してもらうようになっているそうだ。
スタンプの絵柄は、ひとつひとつ違う。
展覧会の会場には、上の写真のような台紙が置いてあり、「ミニ巡礼」を楽しむこともできる。

サンチャゴ・デ・コンポステラの巡礼路の最終地点・フィニステルの展示は、とりわけ印象に残っている。
表現は少し違うかもしれないが ― ここは巡礼の目的地だけれども、ここでおしまいではなく、ゼロにリセットされてまた新たな巡礼の旅が始まる ― このようなことが書かれていた。

弘法大師との縁がある土地であるというだけではなく、その土地の形態からしても、四国は終わりなく繰り返される巡礼の地として選ばれし土地であると思う。
「乱れ打ち」というのもあるそうだが。

会場内のシアターで、「イタコ」の映像を見る。
内容は興味深いものなのだが、出雲大社の御本殿特別拝観に並ぶため、睡眠をとっていなかったため、音は耳から入ってきているのだけれど、気付くと船を漕いでいる。


常設展では、平安時代の出雲大社本殿の1/10模型、出雲国風土記写本、荒神谷遺跡から出土した358本もの銅剣(国宝)、加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸(重要文化財)など、貴重な品々が並んでいる。
中央ロビーに展示されている宇豆柱(うづばしら)は、平成12年から13年にかけて、出雲大社境内遺跡で発見されたもの。
鎌倉時代前半に造営された本殿を支えていた柱であるといわれる。
スギの大木3本を1組にした宇豆柱はの直径は、約3メートルもあるそうだ。
朽ちてはいるが、それがかえって時代の重みを感じさせ、迫力がある。


          
       島根県立古代出雲歴史博物館のてぬぐい

ミュージアムショップで、博物館のてぬぐいが販売されていた。
因幡の白兎の柄がかわいらしい。