杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・辻元清美さんの社民党離脱

2010-07-28 06:10:52 | Weblog
辻元清美さんが社民党を離脱するという発表は、社民党にとってだけではない、大きな問題だと思います。

3~4年前に、憲法改正の国民投票法の成立のことに、辻元さんは憲法委員会におられ、その中で共産党の小池晃さんとふたりで、憲法の改悪の手掛かりとなり兼ねない手続き法の成立の阻止にがんばられていました。

その中での攻防について、頑張ろうともがくと、他党から頭を水中に押し沈められるような息苦しく耐え難い攻撃にあり、それでも2人で必死に頑張った、と独特の関西弁で話されていました。

街頭でマイクを持つと、陽気な雰囲気の関西弁とはうってかわって非常にまじめな語り口の演説をされたことがとても新鮮でした。


社民党を離れるに至られた経緯はまったく知りませんが、議員定数の削減方向の動きとも、無関係ではないように思います。
少数政党でもちゃんと代表を出せるような選挙制度にし、むしろ、議員は多様化した国民の意見を反映できるように、その数を増やす方向で考えてもいいのではないでしょうか。

もし、歳費への支出を減らす必要があるなら、議員数を減らすのではなく、個々の歳費を削ってもいいのではないでしょうか。

今後、共産党や社民党、国民新党などが生き残れるような、あるいは既成政党からではない候補者も立候補できるような選挙制度を真剣に考えていかないと、私たちは選択の余地を失ってしまいます。

辻元さんが、ご自分の信念に基づいた政治を今後も続けて行かれる環境があることを強く望みます。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
社民党の存在意義が問われている。これが問題だ。 (yasu)
2010-08-01 08:53:25
中島岳志さん(アカウント nakajima1975)
のツイッターから
1. ちなみに私は社民党の支持者ではありません。民主党への「失望票」がみんなの党へ流れるよりも社民党に流れた方がいいと考えているのです。そんな票の受け皿になるためには、社民党は古い体質を改め、正統な社民主義をブレずに打ち出すべきです。国家権力から逃げていては、社民主義は実現しません。 1:00 AM Jul 27th webから
2. 民主党に不満・違和感を持つ社民リベラル系浮動票を獲得する以外に、社民党の生き残りは難しいのだと思います。社民党に残された道は、とにかく社民主義の王道をブレずに掲げることではないでしょうか。RT @sugawarataku 12:44 AM Jul 27th webから
3. @honda_yumi 辻元さんの離脱表明の最大の原因は、やはり福島党首との微妙な関係にあるのではないでしょうか。私は福島氏が党首のままでは、社民党の未来はないと思います。福島氏はしっかりとした国家ヴィジョンを語ることができていないと思います。 12:26 AM Jul 27th webから honda_yumi宛
4. 社民党は「負けっぷり」を重視するか、社民主義の王道を歩むべきか。私は堂々と「大きな政府」論を掲げ、真正面から増税論(特に所得税の累進強化)を打ち出すべきだと思う。辻元氏のいらだちは十分に理解できる。このまま社民党が消滅すべきだと、私は思わない。 12:01 AM Jul 27th webから

確かに、社民党と言えば、護憲、「ダメなものはダメ」というイメージの強い政党だった。
年金とか社会保障とか医療とかそういう国民生活に直結する分野での主張が今一つ物足りない
と思っていたのは私だけではないだろう。
参院選で保坂のぶと氏に入れたのも、教育に詳しい議員をという考えがあるからであって、社民党だからではない。
むしろ社民党にしてはめずらしく党派性のない
方だなあと思っていた。

北海道の社民党の人の中には、まだ「北教組は護憲のために大切な組織です」と言う人がいる。
いじめ事件で組合も遺族の願いを邪魔する存在である事や、強制加入問題や、北教組問題で結局闇に葬られた主任手当の問題もある。
それでも大切な存在なの?
私にとって社民党は、あくまで保坂展人が所属する政党であって、それ以上の存在ではない。
だから、北海道の方がいろいろ活動なさっているようだが、組合に関するスタンスの違いもありどうしても心から支持できない。

むしろ以下の辻元議員のブログでのご発言を支持したい。

「私は今日まで、社民党で政策実現を果たしたい、果たすためにはどのようにすればよいのかを考え続けて行動してきました。それは、小さな政党にとって決して容易なことではありません。いつも現実を一ミリでも前に動かそうと苦悩を抱えながら毎日、試行錯誤をしてきました。」
(中略)
私は、政治の場で筋を通す意義を大切に思います。市民の運動と連携していく重要性も十分認識し、共に行動してきました。一方で小さな政党にとって政権の外に出たら、あらゆる政策の実現が遠のいていくことも心配でした。何がこの先、社民党の正しい方向なのか最後まで悩みました。
そして参議院選挙では、社民党は比例区で2議席を確保したものの、残念ながら大きく得票を減らしました。これは一体なぜなのか。おそらく社民党の筋を通す行動は認めつつも、しかし政権と関わりながらそれを実現していく道を、もっと真剣に辛抱強く探るべきだという有権者のご批判もあったかと思います。」
全文はこちらを
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2010/07/27-2007.html
田原さんのブログより (yasu)
2010-08-01 19:28:47
ほとんど引用になりますが、
田原総一郎の政財界「ここだけの話」http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100728/238996/より

『社民党の辻元清美衆院議員が7月27日に離党届を出し、その日の記者会見で「無所属議員として新たな挑戦に進みたい」と語った。
 
 実は私は、参院選直後の7月13日、辻元さんに直接会って相談を受けていた。「離党届を出したいが、どう思うか」という内容だった。

 なぜ離党したいのか。辻元さんに尋ねると、彼女はいくつかの理由を挙げたが、きっかけになったのは米軍普天間基地移設問題をめぐる動きにあったようだ。
 民主党の鳩山由紀夫前首相は当初、「国外、最低でも県外」に普天間基地を移設すると言っていた。社民党の福島瑞穂党首も辻元さんも、民主党に賛成だった。
 ところが紆余曲折の後、移設先は沖縄県名護市の辺野古と決まり、これに対して社民党は反対を唱えた。結局、鳩山さんは政府方針への署名拒否を表明した福島瑞穂消費者・少子化担当相を罷免し、社民党は連立政権から離脱した。5月末のことである。
 社民党の少なからぬ人たちは、確かに普天間問題は反対だが、外国人参政権や夫婦別姓、子ども手当など福祉問題については、社民党と民主党の政策は一致する点が多くあり、連立離脱をすべきではないと考えた。辻元さんもその一人で、ここで福島さんとの間に大きな違いが生じたのである。
 
 (中略)

ところが、社民党の書記局や支持基盤である労働組合の人々は、相変わらず「反対!」を繰り返す。権力政党に対して「反対!」と唱えるのは気持ちがいい。その気持ちよさが好きなのである。しかし、問題を解決する姿勢は見せない。
 辻元さんは、現実離れをした政権政党批判を繰り返すことに疑問を感じ、政治の面白さに気づいてしまったのだ。』

北海道の社民党の人にも、権力政党に対して「反対!」と唱えることに生きがいを見出しているのではないかと思う人もいます。
それは個人の生き方ですから、どうこう言うつもりはないのですが、辻元さんの離党については、表現こそ和らげてますが、きつくいってますね。

自分たちこそ、連立与党から、あっさり戦線離脱したふがいなさを少しは恥じてほしいものですが。「閣外協力」という手もあったのに。

しぶとく与党と関わり続ければ、みんなの党ほどとはいかなくても、それなりの影響力を持てたでしょう。

これでは、比例定数削減で”殺処分”されても
「自業自得」といわれてしまう。
Unknown (多摩)
2010-08-03 22:45:18
左翼とか右翼とかは言っても意味はないでしょうけどね。はぁ。
民主党と社民党の政策、特に政権についてからの政策に一致するものってありますかね?
夫婦別姓の道筋をつけて何も進めないと言う方針が固まりました。
子供手当は票に繋がらないので不十分なままにする。
国民の大多数には関心がない事がはっきりしている労働環境問題。
企業減税とセットの消費税問題。
閣外協力ですか。
みんなの党となら、現在の執行部との差はミクロン単位ですからこれらの連立はいずれ進むでしょうけどね。
労働組合には弊害があるから、ない方がいいと言うのは私の従兄弟の持論ですが、反論する気にもなれない。

非国民通信さんの所でよく扱ってます。
昨日のスレッドなんかから考察すれば、何をかいわんや、、、、、ですね。

左派政党が衰退しているのは、国民が望んでいないからです。だからと言ってみんなの党のやり方を習ったら詐欺になります。共産、社民は奇をてらう事は出来ないのです。地道にやるしかない。
組合の幹部がくすねた数万円を問題にするより、償還される見通しが立たないと分かって買ったアメリカ国債700兆を問題にすべきです。

民主党にもイラク戦争検証に賛同する沢山の議員がいますが、権力と遠い。
現実には現在の権力の中枢にいる連中より数は多いけど力がない。力がないとはスポンサーがいないと言う事。スポンサーは誰か?一般の国民ではない事は確かです。格差社会を全面肯定する連中。
忠実ですよ、彼等に対しては。
自民党、民主党の中枢、公明党、その他保守系政党、幸福実現党。
そして、お持ちかねthe「みんなの党」です。
国民の大多数は、新自由主義がお望みの様ですから、みんなの党は小泉路線をさらに進める為に大躍進するでしょうね。

辻本氏については、事情がよく分からないですが、初めから社民党に参加する事が間違っていたのではないかと思います。結党当初からそこそこの大所帯でしたから民主党に参加すべきでしたね。
直撃インタビュー (yasu)
2010-08-25 21:29:07
今週の週刊金曜日に本人への直撃インタビューが出てますが、辛さんの「お前前原に恋してたのか」には笑った。

でも内容を読むと、深刻な事がわかる。
社民党が辻元清美という人間を抱え込めなくなってきているのではないかという問題だ。
「オムライス党」という人もいるけど、やっぱり「旧社会党」的な体質をまだ引きずっている。

それが、辻元議員の政治的スタンスと大きくずれているということを、本人が良く認識したということもあるのでしょう。
もちろん、応援してくれた人が、民主や国民新党にもいると。
この人たちを無視するわけにもいかないと。
これもよくわかります。

しかし連立離脱にしても、鳩の政権運営の稚拙さというのが良く判りますね。
もう少ししっかりした政権運営さえしてれば、連立離脱もしなくてもせず、辻元さんの社民党離脱もなかったのではと。
鳩・菅と稚拙な政権運営にはほとほとあきれている今日この頃です。
(小沢とちゃんとやれよ!!)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。