杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・パワハラで教員自殺~市教委は校長を降格

2007-02-09 02:51:03 | Weblog
学校でパワーハラスメントがあったとして、市の教育委員会がパワハラをした校長を降格にしたということです。

千葉市立中学校の教諭が校長に度々叱責(しっせき)されたことなどを苦に自殺した事件。
千葉市教育委員会は、平成19年2月7日、
同中学校の湯本節男校長(58)=休職中=を一般教諭に格下げする処分に、同中の教頭(57)についても文書訓告処分にしました。

 校長から教諭への降任は同市教委では初めてだということです。
市教委は「校長としても、教頭職についても適格性はないと判断した」と理由を説明しています。

 自殺したのは土岐文昭さん(当時50歳)。土岐さんは昨夏、病院で抑うつ、疲弊状態と診断され、同9月6日に自殺をしました。
遺族は「自殺の背景に校長の度重なるパワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)がある」と主張し市教委に調査を依頼しました。
市教委は同12月、「校長の叱責がパワハラにあたり、精神疾患の一因となった」との調査報告書をまとめたということです。


パワーハラスメントという言葉は、最近ずいぶんあちこちで聞かれるようになりました。
 平成15年ころに、T大病院内で仕事上の地位を利用した嫌がらせがあった事件で、この関係を何とかうまく説明できないかと思っていたところ、クオレCキューブという会社が「パワーハラスメント」と使っていたことを見つけて、その主張を裁判でしました。が、まだ、新しい言葉で、裁判官が「原告は、病院内でパワーハラスメントと呼ばれる状況にあるとの主張ですね」と物珍しげだったことを思い出しました。

職場でのいじめについても、その人格に対する侵害の程度は子どものいじめと変わらない苦しいものです。
このような実態が明らかにされ、それがよくないという評価がされるようになってきたことは、いいことです。







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