ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

「仔」なお話 今週は「L」だよ!

2014-03-12 11:46:20 | ホルモン・肉
このブログ過去記事でよく読まれるのは「コブクロ」関係のお話で、ほかに「ガツミノ」や「チチカブ」なども上位に来るからご関係の方々が読まれているのだろう。
こんなもんかと思うのか、なるほどこういうやりかたもあるのかと言うのかわからんが、先輩に少しだけ教えてもらって、あとは我流なので自分自身で誇れるものではないという自覚はある。

オンザジョブトレーニングはやっていないが、常に「つまみ」ながら確かめていったので、そういう食べる側からの自信は少しある。

で、昨日も「コブクロ」。

先週、当店の規定外の「小さい仔袋」が入ってきたのはお読みいただければわかる。
昨日はいつもの「親豚」の「コブクロ」、流通では「コブクロL」と「親」を示す「L」がつく。
後で画像満載でお見せするが、確かに未経産のニュルニュル・キレイなそれと違い、太くて分厚くて色もくすんでいるが、好まれるのはその分厚い皮の食感なのだろう。

それでは画像を追いながら簡単にご説明します。




はい、「仔袋L」の表示です。
今回の発注は1㎏。
三本=親豚3頭分の子宮が入っていました。
だいたい一本370~480gくらい。
流通の主流の子豚のように月齢などの規格が定められているわけではないので、親豚にもそれぞれ個性があり、大きかったり小さかったり、太かったり細かったり、長かったり短かったり、浅黒っぽかったり赤茶ぽかったり白っぽかったりと色は特にさまざまであります。



これ、1㎏。



内蔵はほとんどすべて当店では「丸(原体)で洗い」「紐(ほぐす)で洗い」「切って洗う」、
それぞれ塩をまぶしてこすり、」冷水で水が澄むまで数回、ホントに納得するまで水を替えて手指を広げながら洗う。



で、これが親のコブクロ一頭分。
先端の出口から左右に分かれて管が伸びる。



最初に管についたビラビラをナイフをすべらせながら取る。



そのビラビラのところにナイフを管の中から入れ縫い目に沿って切り分ける。

子供をたくさん産んだ母豚だから管の中はそれなりに分泌物などで汚れている場合もある。



そうそう、不勉強でわからないのがこの部分。
ワタシは密かに「コブクロのコブクロ」と呼んでいる、小宇宙のような物体。
これが何かご存じの方は教えてください。



さて、開いたら塩で洗う、洗う。

そして適当な大きさ(食べやすく、かつコブクロLの醍醐味が感じられる大きさ)に切り分けられたら、最後にまた洗う、洗う。

その工程工程で取れる汚れが違うのだ。
決して一気に切り分けてから、「効率いいね」などとまとめ洗いしてはいけない。
お客様が求めているのは、あなたの効率ではなく、オイシサなのだ。

最後には少しよどんでいた母親豚のコブクロも、いくらか晴れてキレイになる(紫のままのもあるが)。

最近、人気のコブクロはこうして仕上がります。

どんと晴れ。


余談、

来月からの消費税の上げ。

昨日、郵便局にDM(103通)出しにいったついでに局員さんに聞きました。
「いくらになりますか」って。(新聞も読まない無知であります)
「50円はがきが52円に。80円(定形封筒)が82円になります。」

ということは、どちらも2円の値上げ。



早速「2円切手」を買いました。

「DMは記念切手でいいですか?」って、局員さん。
80円の記念切手も来月からは少し使いづらいのですね。

足音は聞こえてきても自分の店の対応はまだ決めていない愚かな店主は、背中を押された気分でした。


今週末の予約が詰まってきています。
ご予約はお早めに。

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