ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

JAZZをすすりながら、ほっぺたを張られたこと

2017-02-16 23:13:24 | 喰う、呑む
何やらわからんようになって、ちょっと自分の頭では処理できそうも無いときは、時の過ぎ行くのを待つか、あるいは過去とか経験というものをひもといて見るとか、いいやそんな立派な成り立ちではありませんよと気がつけば、やはり大げさに言えば歴史とか偉人とかそういうものを参考にして我が身を振り返るという手もある。

そういう訳で先ずはどん詰まりのぼさぼさ頭を切りに、いつもの緑が丘の店でシルバー割引のカットを願う。
頭の外見はさっぱりしたんで(お客様カードによると前回は10月だったらしい)、本筋の気合の入れ直しというか、先達の教えを請うというか、ホントに全く面識は無いのだが盛岡ではこの人でしょうと勝手に決め込んでいて、数年に一度、やっぱり後の無い狭間に陥ったときに、自ら頬を張られに行く店に向かった。

御方、社長業を息子に譲り本店からアネックスカワトク(正式には同じ敷居のアスティ)の支店に移ったという。
入口のメニューボードで見慣れた「キムチ納豆」や「岩手山」「姫神」などというネーミングの他に、500円なりのこのショッピングセンターにふさわしいやさしい価格帯の「中華そば」というのを見つけ、ほぼ決めかかったのだが(納豆は服用している薬のせいで禁じられている)、食券機にある「JAZZ」という名前にひっかかり、あぁまたまたやりやがるなと大枚を突っ込む。

幸い、厨房前のカウンターに陣取れた。
目的はあのご主人の気合を聞きたいだけのことなのだ。
「や~」とも「イェヤ~」とも麺の湯を切り、鍋を振り、丼を飾るときの気合い。
「らっしゃいませ~」「ありがとうございました~」の声も腹からどすんと響きわたる。

この声を、この気合いを聞きに来たのだ。

たぶん、創業時からの掛け声。
料理に向かい、客と相対する、真剣な場合に自然と出る気合い。
いつものように、たぶんいつものように、その姿勢はゆるがない。
対して、自分よな~。
 (あめゆきじゅとてちてけんじゃ。トホホのホ。首傾げてばかりじゃ誰も寄らぬべ。)

で、その気合いに、勝手に両頬を引っぱたかれる。
マゾじゃないが、何往復か引っぱたかれて、自分を見る。
やっぱり、来た甲斐があったよな。



あとは、まず、食べるか!

「JAZZ」。
まさに「JAZZ」。
例によって大振りの丼には、見た目でカオス、食べて混沌。
オールスターズだ、B♭だ、シンコペーションだ。
BGMもJAZZ、ここはラーメンのニューオリンズか。
ビッグバッドが奏でる。デュークエリントン楽団か。

混濁の味噌ベースのスープに浮かぶのは、モヤシ・白菜当たり前。
ミカン2切れ、ミニトマト、青紫蘇の立派な葉っぱ、カイワレ。ナンジャカリャの面子がみなソロを取っている。
おそるおそるミカン(日本のミカン、こたつの上にいつもある日本の風景、温州ミカン、マンダリンだな)を口に入れるが、不思議なことにミソスープにあうんだな。
洒落たラグビーボールの小型ミニトマトもおすまし顔だが、ラーメンにあうのは、ミソスープに隠れたレアチーズとの相性か。
ミソスープだってありきたりじゃない。あれやこれやが、ワタシもワタシもと入っていて主張する混濁スープなのだが、見事に立派なパーソナリティーとして調和している。

麦の香るみっちり歯ごたえの極太麺も、やはり真の主人公は俺だろうと皆を引っ張っている。

楽しいのだ。

一時の創作料理流行りみたいに出ては凹むオリジナルメニューと称するびっくりラーメン屋の出没に、すっかり外食でラーメンを摂らなくなっていたが、この元祖オリジンラーメンは「気を抜くなよ。常に進化せよ。追い詰めよ。」と尻を叩いてくれる。

カオスが体の中に取り込まれうっすらと心地よい汗とともに、期待通りの冷や汗も交えながら店を後にした。

かなわぬものはある。
しかし、しっかりとしたゆるぎなき目標、あるいは道しるべともなる。

しょげてゆがみかけた肩と背を、少しは伸ばして帰途についた。
2月中旬。
春はすぐそこにある。

だって、あちこちで花粉症のくしゃみがきこえるではないか。
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年末ジャンボ バラ10枚に2等が2枚! あな恐ろしやビギナーズラック

2017-01-07 11:28:40 | 自然、読書、仕事、そして生きている
年初から「神ってる」のは、我が長女Aだ。

思い起こせば昨年末。
長女Aはおもむろに諭吉を一枚取り出し、ちょっと買ってきて頂戴って。

一億2千万人の日本人が毎年楽しみにしている「年末ジャンボ宝くじ」。
10億円のジャンボは連番で20枚、1千万円の「プチ」をバラで10枚。
彼女にとって、オギャ~と産まれて数十年、初めての宝くじだ。
親が財政難からまだ一枚も買っていないのに、ムスメが親に託す初めての宝くじ。
ビギナーズラックって、きっとあるよねと念押しされると、お買い物代行の親の責任がヒシヒシとのしかかる。



どれ、わしも一枚かんでと、いつものサンビル、そういえば最近ロトで8億円当たっているし、窓口のお嬢さんがたがランチに来てくれたりしているからと、二拝二拍手一拝、ナミアムダブツにナダソウソウなどとつぶやきながらお買いもうした。

そして正月、なんと驚くべき発表があった。
そのバラで10枚買った「プチ」のほう。
なんと2等が2枚も入っていたと。



ゲゲゲの鬼太郎、「2等」が「2枚」も・・・・・・・

父、うなる。

ムスメ、軽く「2等といっても一万円だからね」って。

確かに当選確率が高く設定されている「プチ」。
そうは言えど、下3桁が2通りであるから、確率千分の一割る二で五百分の一。
それが10枚で2枚当選となれば、500×500÷10=2万5千分の一の確率(数式があっているかは不明)。

この子には何かあると辛抱して育てた甲斐があったなと、親、涙するも、ムスメはわりと平然として、「売場の方にありがとうとご挨拶して換金してきてね」と当たりくじを渡す。
おいっ、育ちが良いから「売場の方」にも感謝するのだけど、そのオマエ様を大事に育てて、当たりくじを祈りながら買ってきた「親」に対する「感謝と謝礼」、否、「感謝」はどうでも良いけど「謝礼」は無いのかな?
落とし物だって一割くらいの謝礼はあるべ!

で、ムスメの強烈なもう一言。
「10億の方はかすりもしなかったから、もう宝くじは買わない!」ってさ。
この子、偉いんだか賢いんだか、なんだかわからぬ精神構造。
毎回かすりもしないながら夢だけ買い求めるバカ親とは一線をかくするムスメだなと感心するばかり。

そのバカ親がなけなしの金で10枚だけ買った「10億の夢」を、ついているムスメに調べてもらったら、「なんにもないね」って。
まぁ、昨年は最悪の「凶」、今年は「小吉」で喜んでいるくらいのオレ様にはそんなもんかと過去をひもとけば、昨年のtoto末等、宝くじは本町に第一勧銀の支店があったころの青いソファーと消えた5万円と、一昨年の何だかんだで結局全額苦しい月末支払いに廻された10万円くらいしかない。

なんで当選番号調べないで神棚にためておくのとムスメにもかみさんにも従業員にも問われるが、それはね、これがオレの夢だからさ。
当選番号調べたら、夢がはじけてトタンに現実っていうものが踊りだすって、それが哀しい個人史というか経験則っていうものなのさ。

まだまだ事務所の神棚と、店の神棚と、自宅の神棚には数束の宝くじが「オレの夢」とともに奉ってある。
現実へのかすかな抵抗がそこにはあるのだよ。

さぁムスメ、明日明後日はかみさんが遅い正月休みの帰省でいないから、父に上寿司でも奢って下さい。
なにっ、全額貯金だって!?
おいっ、そんなこっちゃ日本の経済は廻らないよ。
みんなすっかり保身の体勢に入って、呑みにも喰いにも廻らねぇから、街の小さな飲食店も悲鳴をあげるんださ。
金は天下のまわりもの。
黙って俺について来い、そのうちなんとかなるだろうなどと植木等も歌っているだろう。

とかなんとかいいながら、
正月もめでたさ終わりの七草粥。(パパ一句)

PS:なおこの個人情報の開示に当たっては、本人、長女Aの同意を得ています。
   また、父である小飲食店主が「神ってる長女Aと宝くじ共同購入しよう 参加資格は当店で一万円以上の飲食をされた方に限ります。」という企画を提案したが、やんわりと拒否されたことはまことに残念至極であります。

PS2:おそまきながら本年もよろしくお願いします。月に数度の書き込みながら、毎日千人あまりのご拝読、ありがとうございます。今年も皆さまにとってよい年でありますことを念じまして、年始のあいさつといたします。
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ワタクシ的 公私混同今年の10大ニュース 

2016-12-29 15:22:56 | 自然、読書、仕事、そして生きている
2016年も今日明日。
何にも無かったようで、思い起こせば小さい変化がいくつかあった今年を、全く「ワタクシ的」に振り返る。
(注:あくまで自分のための自分記録用です。)

【1】思えば正月元旦、「今日」から、いやいや「凶」から始まった。
例年通り元朝参りに花巻「鳥谷崎(とよがさき)神社」へ。引いた御神籤が、なんと「凶」。
そりゃ、あるめぇ、正月から縁起の悪い。神様、冗談がお好きで!?
と恨んでみたものの、書いてあることもすべからく悪い予兆のする文言ばかり。
この先どうなるかとため息が出たが、ほぼそのような年であったような、ないような?

【2】前年のことだが、いろいろ倹約にトライした
前年12月、新しい年を迎えるに当たって、生活や仕事を見直すこととした。
大きな(あくまでも自分にとってね)契約を2件見直した。
一つは「自動車保険」。ずっとお世話になった代理店には悪いが、家族一人一台という地方ならではの自家用車保有で、自動車税、ガソリン代、保険料、ローンとかかる経費は家計の大きな部分を占めている。
ここで一念、保険を見直すことにしてネットであれこれ見ながら研究した。
結論は「ソニー損保」で、保険料も格段に安くなったし、ワタクシの不祥事、脱輪事故に対する対応も世間の評判通り素晴らしいものがあった。
年齢や走行距離により一概には言えないが確実に保険料は下がります。
ワタシのように年齢もいって走行距離もほどほどある人はともかく、ムスメのように若くて料率的には高いけど距離は走らないという人には最適かと思われます。
その次に十数年つきあった「docomo」さんとのお別れ。
この携帯料金も一家3台+WiFiルーターの4台持ちでは軽く2万円を超えていた支払い。
契約を思い切って格安SIMに切り換えました。
ついでにガラパゴスに近いワタシとヨメの携帯電話も、イオンさんで同じ機種にして契約はBigLobeに。ルーターは機種は変えずSIMをみおふぉんに。ムスメもこの際に支払いを自分にして機種交換。
結果としては通信料金半額以下。
反省点はワタクシに。
なにせ商売上、通話回数も多く、時間も長い。
こういう人は格安SIMには向かないと知ったのは後の祭り。
まぁそれでもあれやこれやの策で安いことは安くなったが、いま一度見直しが必要かも。
しかし、格安SIMの良さは契約見直しもハードルが低いこと。今度はどの事業者にしようかとか、ガラパゴスと2台持ちにしようかなどと検討に入っています。
ワタクシ年代で、ネットはあまり使用せず、通話が多い方は、見直す前の見直しを!

【3】テキヤ稼業について三連発。先ずは「なんでも屋」じゃないけど、とうとうやっちまった「あの」事。
春先になるとそわそわし始めるのは本業のホルモン屋の副業であった(今は季節によっては主従逆転する)テキヤ稼業の屋外催事販売。
春先の一番は3月末の子ども向け企画。そしてゴールデンウィークには動物公園が新しく入っていて、ホルモンだけではなんともならんなと考えた挙げ句、始めたのは「わたあめ」。
うちはなんでも屋じゃないよ。全て自家製の「ホルモン」を主軸としたオリジナルメニューだよと誇っていたけど背に腹はかえられぬ。
やっちまった結果は、うん、なかなかの成果。
しかし、わたあめとはいえ馬鹿にしちゃいけない。それなりのテクニックも必要なようで、催事3回でヨメが悲鳴をあげて、この新たな挑戦はしばし氷漬けとなった。
まぁこのあとは、夢の一つ、駄菓子屋・くじ屋とわたあめをひっかけて全く違う世界で催事を行うのも面白いかなと思う今日この頃。だって、ホルモン稼業は年齢的にきついんだもの。

【4】「岩手国体」に参加しました
今年は何十年ぶりの、自分としては高校生以来の「岩手国体」の年。
盛岡市のお誘いもあり、「水泳競技」と「サッカー競技」に出店しました。
「水泳競技」は直前のリオオリンピックで活躍した選手も大勢参加し、入場者も行列になるほど。
当店のテントにもテレビで見た五輪の表彰台に立った選手が買いに来て、思わず興奮しましたね。
岩手ならではのメニューとして、短角牛の焼肉や串焼き、芋の子汁など提供しました。
いや~、ホントに芋の子汁ってホンの狭い地域の知られぬ料理だなと実感した次第です。
「サッカー競技」は地元岩手が二回戦で敗退したこともあり、少し寂しい観客数でしたね。

【5】J3「グルージャ盛岡」
今年もJ3「グルージャ盛岡」公式戦はできるだけ出店しました。
個人的には発足時から、店としても十年近くのおつきあいで、どちらかというと「出店」で販売するという口実で応援しにいっているというのが実際のところ。
いろいろあった一年ですが、ワタクシが言いたいのは「選手」一人一人をスター(主人公)としてサポーター、観客、スタッフ、市民県民が盛り上げていきたい。そういう成熟したチームにしましょうということ。
そういう意味で、今年はじめからの不安が一年を通じて現実となった残念な部分があったように思います。
不祥事もあり成績も動員数も芳しくない一年でしたが、新しいシーズンを前向きにとらえていきたいですね。
ご苦労なさった臼井社長、ご苦労さまでした。選手の方々も本当にご苦労さまでした。そして、サポーター、ボランティア、スタッフの方々もね。来年もよろしく。

【6】鬼の霍乱 二度の入院
ワタクシ事ですが、五十年ぶりに入院生活を二度おくりました。
とはいえ、最初は二泊三日。入院した翌日には症状が治まり、懸念した事も検査で異常が見つからず無罪放免。
二度目は検査入院で一泊二日。もう少し居てもいいよという主治医のお誘いを固辞し、これも疑惑の箇所は「キレイ」だったようで通院治療(二月に一度)と執行猶予でした。
まぁ歳といえば歳。体のどこかに異常が出始めてあたりまえ。
ふしだらな生活を変えようという強い意志は朝方はふつふつと沸くものの、仕事終わりにはきれいさっぱり忘れて缶ビール2本の晩酌生活。そして週末以外は自由奔放な単身赴任となれば、なかなか治りようにならないですね。
反省の日々ですが、実践にはならずというこの怠惰な生活態度が、いつか痛い目にあうのは明らかなのですが、自制心のなさと体の不調にはぎゃぁと産まれてからこの方、慣れっこで、こりゃいかんで、また正月一念発起の三日坊主が予定される、そんな日々です。
今年の二度の入院でわかったこと。一つは一日二日の短い休暇でも充分に体調は回復できること。だから休みは必要だよ。心身の、ね。
二つ目は、体重が減ると確実に体調は良くなるという、ごく当たり前のこと。このあたり前ができないから苦労するのです。

【7】宝くじ 高額当選!
昨年だったか、何年かぶりに宝くじ売場では換金できない額、いわゆる高額当選をいただいた。
今年は、なんとYahoo!さんからのお便りで、「totoが当たりました」というご通知が。こりゃ2億かと思いましたが、実際は末等の4桁。それでもネットでかけた100円が(それも元はポイント還元)、三十数倍であり、やはりそれなりの小さなシアワセってやつを味わいました。
たぶん、たぶんですよ、ワタシの予感では今回の年末ジャンボ、ワタシはともかくとしてムスメが初めて自腹で買った富くじがビギナーズラックで大きく当たるんじゃないかなと思います。
(外れれば、お父さんに買いに行かせたのが悪かったと、批難を浴びそうな悪寒がします)

【8】引越し
皆さまには知らぬ顔で報告していませんでしたが、7月に事務所を引っ越しました。
前の郊外の約二十坪の倉庫(兼事務所兼単身赴任仮住まい所)から、中心部のオートシャッター2台分付きの5LDK中庭つき二階建て町家へ。
まえのがらんとしたのもアレだったが、寺に囲まれた奥に長い町家もちょっと薄気味悪いものがあり、臆病者のワタクシはときどき電気つけっぱなしテレビつけっぱなしで浅い睡眠をとっています。
以前の倉庫と比べ台所は広いし(以前は事務所のガス無し給湯室)、蓋が自動で開きBGMも流れるタンクレス水洗トイレ、でかく深い風呂場と洗濯機もおける脱衣所など設備は万全です。
半年立ちましたが、まだ引越しの荷はほどけず、書類が何処にあるのか探りながら決算を迎えます。
ふるい町並みで銀行も地元三行あり、飲食店も食料品店もあるけど、コンビニとコインパーキングは離れています。
寺町でもありますので春には(きっと)朝の散歩に行きたいし、朝市も近いし、なんと店にも(普通の健常者の方であれば)徒歩圏内であります。
ご好意で住んでいますので、せっかくの町並みを楽しみながら単身赴任を送りたいと思います。

【9】さまざまな想いと一緒に
先日、冬シーズン恒例の当店「昼酒宵酒の日」にカウンターにお座りになった方。嫁さんと子供が帰省して、仕事で日曜日しか来れないこともあり、この昼酒の日に遠出をして気になっていたこの店に来たよって旦那さん。普段、おうちでは出ない大好きなホルモンをたくさん食べて、何杯か昼酒を引っかけ、ご機嫌でお帰りになりました。こういう方々に支えられて、さもないホルモン屋があるのです。

【10】そして大通店9周年、来年は10年の一区切り、さて
この10月で「をかしら屋大通店」は9周年を迎えました。
ホルモンが流行った頃の開店で、すったもんだはあったもののそれなりに忙しかった初期。
個人的な所感では三陸沖の大地震を境に、経済も地方の世相も少し変化したように思います。
店とともに屋外催事にも力を入れ、両輪を長いこと懸命に働く従業員と家族に助けられ、いい常連さんを持ちながら続いてきたようにおもいます。
来年は10周年。変わらず新しいメニュー、新しい事にトライしながら続けたい。
少し体をだましだましながら、細々といくのは悪いスタイルじゃないなと実感しながら、しかし細心の気をはらって続けていきたいと思います。
皆さま、時々はしがない場末のホルモン屋を想いだした時にはやってきてください。

それでは良いお年を。





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11名様 15250円也 !?

2016-12-22 13:04:00 | をかしら屋
先週のことだ。
最近では珍しい遅い時間の団体、11名様。
年に数回来られるのかな、顔はわかるという程度の畜産関係者さん達。
それでも互いに「なじみ」なのは場末のホルモン屋の良さ。

一次会でそうとう盛り上がったようだから、お安い設定にしましょうと、ちょうど「冬の感謝祭」実施中でもあり、「77円ホルモン」と「100円カルビ」、それに割安な「焼酎ボトル売り」でご案内した。



しかし、畜産生産者の食欲は「並」ではない。
もう少しホルモンをという事で、今月定番に加わった「めっちゃ大盛りホルモン」を2皿。



これは名物の「ごちゃ混ぜホルモン食べ放題」の「ごちゃ」をさらりと仲間で囲みたいというリクエストに応じたメニューで、「ごちゃ混ぜホルモン」を「1㎏」盛った皿でなんと1800円(税別)という割安設定。(たぶんスーパーより安いかな?)

こそっとメニューの最下段に置いたつもりが、やはりホルモンファンが見逃すはずも無く、結構な人気である。

二次会でこのボリュームで満足したかと思えば、やはり「をかしら屋」に来たからには、もう一つの名物「テッポー 一本焼き」を食べなくてはと出したとたんに「お代わり もう一本」。



そして〆は、ただいま半額の「盛岡冷麺」人数分!!

深夜につき従業員は既に返して店主一人で大慌て。

シンデレラタイムを過ぎて、楽しそうな一団はようやく帰途についた。
「御勘定は?」

へいっ、
「へいっ」って言って躊躇したのはレジ打ち間違いかなと思った、その金額。
11名様なり。ボトル一本、生ビール4杯、ジュース数本、特価ホルモン&カルビ人数前、めっちゃ大盛りホルモン1㎏2皿、テッポー 一本焼き 2本、冷麺×人数分 ほかで「15250円」。
確かめたが高級高性能計算機(レジ)に間違いは無い。
慌てたのは向こうも一緒。
「えっ、マスター、こんなんでいいのと」とお一人1500円に満たないのに驚きながら会計徴収。
「喰った、喰った。呑んだ、呑んだ。これで1500円かよ。」
おほめなのか、驚きなのか、不安なのか、やってしもうたと内心、少しうろたえ、少しだけ哀しい店主に来年もよろしくと挨拶してお帰りになった。

あ~あ、ついこの間、原価を計算し直しメニュー価格をいじったばっかりなのになぁ~
まぁ、これが「をかしら屋」のいいところさと自分に無理やり納得させて、明日を生きよう。

今日はたぶん忘年会最盛日。
早い時間は埋まっていますが、二次会にはぜひ「こんな感じ」ですがお立ち寄りください。
冷麺も品切れしないようにたっぷり仕込みました。

そして明日から三日間は祝日・土曜・日曜ですので「昼酒宵酒の日」三連荘開催。



ランチから昼休憩無しの通し営業。
18時半まではアルコールほぼ全品399円&豚ホルモン(シロ)食べ放題777円など、限定企画盛りだくさん。

なんたって「ホルモン屋」には鬼門の「クリスマス」って奴がありますので、あんなこんなでなんとか乗り切っていきたいという下心です。
常連客のご家族パーティーと、恒例の有馬記念検討会など数件のご予約をいただいております。
ここ数年の「統計」では、クリスマスに場末のしがないホルモン屋に来るのは「熟成」しきったペア(昔はアベックといったが、今は死語となりカップルと名を代えたらしい)と、単身赴任かつ仕事好きの中間管理職連中、はたまた彼女いない歴二十と数年の男子諸君であります。

毎年当たらない「クリスマス企画」を打って空振りしていましたが、今年もこっそりワインや和牛ステーキやチキンを仕込んでお待ちしていますので、怖いもの見たさにどうぞお出でください。

それでは、ハッピークリスマス!
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郷愁という湯気の香りに誘われて~天玉考2016年

2016-12-07 22:59:29 | 喰う、呑む
当店にもたびたびお見えになる桃知先生のブログ「モモログ4」の本日拝見した「そばバー イングの「天ぷら玉子そば」でランチ」に大いに触発されて「天玉」への想いを小一時間ほど募られた。
記憶は記憶を産み、波となって派生する。
とりとめもなく書き綴ろうと思う。

かの桃知先生のブログを拝見すると、「天玉そば」という呼称が本来で、「天ぷらたまごそば」というのは古めかしき田舎言葉のように覚えるが、それは先生が都会人であり、たぶんほんの少々自分よりお若いからなのかもしれない。
ワタクシ的には、はじめは「天ぷらたまごそば」であり、これを「通」風に「天玉そば」と駅そばのスタンドで注文するには最初の数回は少し勇気が要り、はにかみながら伝えたものだという記憶がある。
学生時代のことであり、お盆・正月に友人と連れ立つ帰郷の折に必ず寄った花巻駅の立ちそばスタンドで、少し大人ぶった風に「オレは天玉」などと「気取って」、おい天玉ってなんだという友人に誇らしげに笑い返したことも想い出す。

そもそも、そのころ、つまり自分の懐と意志で「食」と向き合い始めたころ、蕎麦といえば駅のスタンドであり、始まりは花巻駅であった。
年に数度の帰省・上京の際に、駅のスタンド蕎麦をいただくのがちょっとした贅沢であり、はじめはたぶん「月見そば(そば、たまご入れてね)」であった。
あつあつの汁に白身の端が透明から白く変化したあたりをすすり、熱により少しとろっとした黄身は中程で蕎麦に絡める。
その瞬間が立ち食いの醍醐味となった。
「天ぷら」はやはり「贅沢」であり、なかなか手が出なかった。
「天ぷらそば」と「えび天蕎麦」の違いはそのお代の違いから予測したが、「かき揚げ」という言葉を知るのはしばらくあとのこと。
まして「天ぷら」と「たまご」を一緒に摂るというのは贅沢そのもので、学生時代後期、少しバイトで財布があたたかいときにほんのちょっとの罪悪感とともに頼んだのがはじめだ。
「天ぷらそばにたまご入れて!」って。



最初に猫舌だけどあっつい汁をすする。
花巻のあたりまえのような黒っぽい(そのときはそうは思わなかったが)しょっぱめの汁を舌で味わい、その湯気を鼻で感じた。
天ぷらは少し置いてふやけたところを少しずついただき、最後に黄身に絡ませたそばで〆る。
特にも、年末押し迫り、バイト先が正月休暇に入ってすぐ汽車に乗り、花巻駅に着いてすぐにかけこむそばの味よ。
最初に「お帰り」を言う故郷の味は、駅の立ちそばスタンドの「天玉」であった。

「挽きたて、打ち立て、あげたて」の本格的な蕎麦屋のそばもいいが、自分にはもう一つの「そば」というジャンルの食べ物がある。
三十少し過ぎて、東京勤務になったとき、自分独り研究会のテーマの一つは「山手線そばスタンド食べ比べ」であり、もう一つの必要に迫られたテーマは「山手線構内トイレ」であった。
どの駅の何番線のどちら側のスタンドはどこの経営で、どんな汁で、蕎麦自体の腰や風味はどうで、どんな変わり種があって、いやいやスタンダードのかき揚げの野菜やあげ方や衣や大きさや、そんなあんなを頭にメモした。
同時にいささか腸の弱い自分が、さらに本部勤務のストレスで、なんの予告予兆なく催すものだから、駅の通路のどこらへんにトイレがあり、清潔度は、込み具合は、ペーパーの備えはなんて事を頭に入れておくのは必須のことだった。

業務用製品(外食向け食材)の開発担当だったときに、東京の蕎麦商組合からカレー蕎麦向けのレトルトカレーの開発依頼を受け、これぞとばかりに名だたる東京の銘店を食べ歩いたのは、蕎麦好き冥利につきたのだが、これは「蕎麦」というジャンルで「そば」とは違う趣向である。(従って、余談)

今は駅を利用する機会もほぼなく、大通の立ち食い蕎麦屋もとうに無く、なかなかあの「スタンドそば」には出会えない。
では、自分で作ればと思うこともあるが、単身赴任が「茹でそば 3食入り」なんてのを買うわけも無く、あの小麦粉だらけの天ぷらも今どきのスーパーには無い(立派そうなのはあるが)。
ただ、最近引っ越した事務所のそばの「川鉄」さんには、その手の天ぷらを数種、すごくお安い値段で一枚から買えるから、コストパフォーマンスは悪いけど(単価の問題ではなく)一食分の「茹でそば」を買ってトライしてみようかなどと考えることもある。
でも自分で作っていたんでは、あの「湯気」というご馳走にはありつけない。

写真は2010年のこのブログから引っ張り出してきたものだが(記事は「コチラ」クリック)、さて、今度花巻に帰ったら、早朝、駅(新幹線じゃなく在来線のほう)に寄ってみるかなどと思うが、明日になればまた忘れてしまうはかなきことなのだろう。

余談であるが(立ち食いそば、天玉の想いの波は次から次へと脳のひだひだから押し寄せる)、新入社員からしばらくの仙台支店から毎週の岩手出張の途中の高速道パーキングの立ちそばも想いのつのるものがある。
そして、かの花巻駅の立ち食いそばであるが、やはり同好者はいるもので、かの花巻東町の隠れ酒場「もっきり屋」の主人とはこの話題だけで何度盛り上がったことか。
湯気の中の真っ黒い汁の中、そばとともに懐かしく時にせつなく、こそばゆい想いが詰まっている。
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