毎試合、勝つことは念ずるし、かといって全試合勝てる事はないのも知っている。
しかし、応援だけでなく、勝った後のあの幸福感に浸りたいのもファンあるいはサポーター心理である。
今年はちょいと遅かった。
最近は少ししょぼくれたり、正直、試合前のわくわく感が飛んでいた。
思えば、2004年、グルージャ盛岡武藤監督の初戦、あの奇跡の逆転劇から始まり、選手の桜井鐘互や東山裕太に店を手伝っていただきながら、2008年からはホーム戦に催事出店して応援してきたが、これだけ初勝利を待つ年はなかった。
しかし、そんな事はもういい。
勝ったのである。
観客数が落ち、少し寂しい盛岡南公園。
前半は催事店の仕事で歓声しか聞けなかった。
しかし、何試合ぶりかの「ゴ~~~~~ル」という力強い場内アナウンスとサポーターの大歓声を聞き、テント内でやったと小躍りしていた。
後半はもうすっかりと試合を見続けた。
人数で劣る相手に逆に手こずっていた面もあったが、最後までグルージャらしく走り抜いたな、ボールに食らいついたなというのが感想。
2点差になっても、あのロスタイムの引き分けを目の前にした横浜戦の記憶がよみがえる。
試合終了のホイッスルとともに、あぁ勝ったんだという実感がやっと沸いてきた。
こうなりゃ、あと2戦はそこそこの相手だし勝って三連勝などと、廻りの出店者やいつものサポーターさん達とはしゃぐのも良し。
こういうときにお調子者にならなくて、何が楽しいんだ。
いつもは気が滅入り手こずる店じまいも、相変わらず効率悪く一番遅いが、作業は軽やかだ。
しかし、気が高ぶったのは人間だけではなかった。
暑かったのだろう、我が愛車も喜びのあまり昇天してしまった。
荷物を満載しさぁ花巻へ帰ろうとキーを廻したが、カスッといったきり動こうとしない。
グルージャの職員やボランティアグループにもお手伝いいただき、最後はディラーを呼び出し、新しいバッテリーに交換し、花巻の自宅へ向かう。
気分もいいし、土曜の材木町よ市、早朝集合の今日の試合と二日続きのお手伝いで片づいていない自宅の台所の食器洗いをはじめる。
コタツ(!)にも朝の皿やコップが残っているなと両手に持ってシンクに向かったその時、足元に先ほど置いた催事用のクーラーバッグの持ち手が足に絡み、思わず転倒。
気がつけば右の肘下、前腕の部分が山のようにもっこり腫れている。
ムスメがびっくりし、畜冷剤とタオルで応急処置。
歳のせいなのか、自分でびっくりするほど腫れていたが、痛みは止み、やがて腫れも退いた。
相方に今日は踏んだり蹴ったりだねと云われるが、いやそんな事はないさと反論。
だって、グルージャ盛岡は今期初勝利、応援に来た知り合いの方々、某局のレポーターさんなんかとも立ち話できたし、売れ残りはたくさんあったが今日も気持ちよく働く事ができた。
今期初の「豚玉」も出し、
自分用に焼きそばをトッピングした、広島風豚玉も作り、おいしかった。
毎回楽しみの、催事テントお隣組の「ゴウちゃん」のグルージャ盛岡公式戦限定「星のメンチカツ」も食べた。
寿命の来た愛車のバッテリー代と、転んだ右腕の痛みを超えるほどの、小さな喜びに満ちた日曜日。
あけて今日は、昨日の試合が終わって店に寄らずまっすぐ花巻の自宅に帰ったので、朝、定刻に盛岡に向かい、大好きな朝マックをテイクアウトしてS嬢とI嬢の待つ店に。
お土産は「ソーセージマフィン」。
彼女たちに2個、ワタシの昼餉に二個。
計4個、400円なり。
誰が何といおうと、ワタシはマクドファンであるし、このソーセージマフィンやハンバーガーを100円で出せる事に「一外食事業者」として敬意を払っているのであります。